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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第6章:戸惑いの季節

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一年生女子に接近遭遇

 そんなわけで…やって来ました一年生の教室。

 三月まで使っていた教室だから道順はばっちり。

 だけど見知らぬ顔ばかりの教室に入るのはやはり緊張してしまう。

 そっと覗き込む。後藤か市川が見つかるといいのだけど。

 いない…か?

 なら仕方ない、呼び出してもらうか。

 入口に近い生徒に声をかける。


「すまないが…」

「あれ?珍しいですね、早名先輩」

 一応俺は生徒会長代行だからな。知っていてくれるのかもしれな…。

「不思議そうな顔してますね。やだな、忘れちゃいました?」

 被せ気味にその生徒は笑う。

 覚えてるとも…中川くん。

「良かった。忘れられてなくて」

 …あぶねー。


「どうしたの?」

 一緒に話していたらしい女子が中川にとも俺にともとれる曖昧さで話しかけてきた。

 どこかで見かけたような…。

「早名先輩がさ」

 それを聞いて女子は素早く携帯を出すと、どこかに連絡する素振り。

 おいおい、俺はそんな危険じゃないぞ。

「もしもし、早名先輩が現れました」

 誰にそんな連絡を…。


 千種か。

 思い当たるのはそれしかない。

 ってことは…水泳部の…しかもなかよし水泳会の一人か?

「幸平!」

 …早すぎだろ、千種。


「姿を消したと思ったら、いよいよナンパに来たわけ?」

 誤解だ。朝、話したばかりだろ。

「そう?」

 疑わし気に見つめてくる。

「まあ、今回は大目に見るわ」


「先輩、どうかしたんですか?」

 アッシュグレーの見慣れた顔が現れる。

 当事者の一人、橋本由麻ちゃんだ。

 良かった…味方が増えた。

「なにやってんの、先輩」

 良くない…相談者当人の美也子まで。

 そしてやはりどこか見たことがある二人も。


 おまえら、なかよし水泳会だな。


 つまりは…日本女子水泳界のトップ選手の()()だ。

 なんつーか…やはり全員肩幅が広い。

 そして…可愛いな。


「だから禁止令出したのに」

 やれやれと千種は溜息を吐く。

 俺は市川と後藤に用事があったはずなのだが。

 ついでだからと紹介されることになった。


 前田唯、武藤かおり、本村昭…と言うらしい。記憶の中でそれぞれをたどると…バタフライ2名と平泳ぎ1名か。今年の選手権で上位に入った者ばかりだ。

 またうまいこと、なかよし水泳会の層の薄い種目に集まったもんだ。


 選手でもないはずなのに千種は見えないオーラでも出しているのか、このトップたちにひけを取らないどころか、圧倒する存在感でこの場にいる。


「みんな、いい?話しかけられたら、まず連絡してね」

 はーい、と揃った声。

 この調教ぶり。どうとっても普段から言い聞かせているだろ…。


 ふと美也子に目をやると。

 今にも泣き出しそうな顔をしていた。

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