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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第6章:戸惑いの季節

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五明会議

 本音ではないと千種に必死に弁解すること5分、案外と早く千種は矛を収めた。

「それよりも大切なことがあるの」

 さしあたってなんだろう。

「もし恋を成就させるなら…トヨさんのことも理解できないと」

 ああ…そっか。

 ミコさんと千種の人格の融合に10年と言う具体的な数字を聞いたことがある。

 もし美也子とトヨさんも同じだけかかるのだとしたら、避けては通れない話だ。


 結構な難問だな。

 俺は幸いにもミコさんが入り込む前の千種と出会っていたし、入り込む過程も目撃している。それゆえ…割とすんなりミコさんの存在を受け入れることができた。

 だが普通はそんなわけにはいかないだろう。


 そもそも荒唐無稽な話だ。

 おまけにそれを誰かに話したら、美也子にとって好ましい状況とはさすがにいかない。


 さて…どうしたものか。

 できれば美也子の初恋だ。できれば叶えさせてやりたいが。


 ・・・

「美也子、五明のことを俺に話せるか?」

 状況分析はなるべく正確な方がいい。

 とは言え純粋な人の心のことだ。土足で踏み入ることもできない。

「姉さんにならいい」

 複雑な感情を千種に抱いているにしろ、千種には信頼を置いているのだろう。


 基本冷静、中立なことが多い千種もどうやら美也子に対しては介入することにしたようだ。

「ん。話せる?」


 その後美也子は訥々と話し出した。


 美也子と由麻ちゃん、五明は同じクラスになったらしく、入学式のこともあり由麻ちゃんと五明は仲がいいらしい。

 休憩時間などよく話しているとか。

 由麻ちゃんと親しい美也子も自然と接触すり機会が増え、その結果…ということだ。


 らしくないほどありふれた恋だ。

 いまや国民の多くが知るところとなった、水泳界が待ち望んだ新星としては、ありふれている。

 美也子が悪いわけじゃないが。


「五明くんってどんな人?」

 さっきまで五明の顔も覚えていなかった千種からの質問。

 俺も入院期間があったしなあ…。

 それほど三人衆とは接点があるわけじゃない。そもそもあいつら折井のおっぱい目当てで学校を選んだ節も…。


「折井のおっぱい」

 ん?と美少女二人の厳しい目。

 千種は嫉妬、美也子は五明のことかとそれぞれ推察する。

「キーワードだ」

 五明を理解するための。


「姉さん」

 美也子は千種に語りかける。

「先輩っていつもこんなに無神経なんですか?」

 失礼だろ。

「もうちょっとひどいわよ」

 輪をかけて肯定する千種。

「脚好きだから聞き逃すけど…。あなた!」

 思わず居住まいを正す。

「不安にさせたいの?」

 そんなつもりはない。


 ふと美也子を見るとなにやら千種に向かい驚いたような表情をしている。

「どうした?」

 と問うと

「なんか夫婦だなと…唐突に思いました」

 と、なんだか不思議な答え。

「あなたかあ…なんか新鮮」

 だいぶ聞き慣れた俺には怖さしかないけどな。


「いいなあ。あたしもそんな風になりたい…」


 どうもいつもと違う美也子にペースが狂う。


 とにかく、だ。五明会議続けるぞ。

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