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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第6章:戸惑いの季節

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美少女もする

「twe-yo」

 なんとも聞き取り辛い発音でミコさんはトヨさんをもう一度呼ぶ。

「すまなかった」

 意外にもミコさんは謝罪から始める。


「…思慕ならわたしだってあったのに」

「気付いてはおったが」

「亡くなったからって抜け殻になって…わたしだけが苦労を」

「詮無いこと」

「おかげで見た目だけの糞野郎の子供を」

 チラと俺を見る美也子の中のトヨさん。


「この地にわたしと糞野郎の子供たちが満ちたわ」

 …えーっ早名とか、他の人たちもご先祖様はトヨさんなのか。

 ……千種も?


「この娘は現地神の末裔の血も混じっておる」

 俺に気を使ってか、そう解説してくれる。

 なんだかんだミコさんは優しい。


 にしても現地神か。話からして千紗さんだよな。

「現地神って言っても追われた人じゃない」

 ()と表現するのか。

 このあたり微妙なプライドが見え隠れする。


「なぜ無関係の者を病に巻き込んだ?」

 橋本薫さんや大杉元さんの病気だ。

「気づかせただけ」

「ならばおまえが病に引きずりこんだわけでは」

「ふざけないで。わたしがしたことある?」

「…そうだな」

 結局…二人の病気は自発的(この表現が正しいかは分からないけど)なものだった。


「わしを待っておったな」

 ミコさんが千種に入り込んだ後、一人になったトヨさんが寂しがって俺たちを呼んだ件だ。

「そりゃ怒るよね?勝手にいなくなるんだから」

「わしも望んだわけではない」

「なら説明しに来てくれても」

「この娘との対話に時間がかかった」


 ああ…とトヨさんは納得する。おそらくは美也子の自我との対話にトヨさんも苦労しているのだろう。

 バツが悪いのか、ミコさんは話題の転換をする。

「美の誉高い娘の居心地はどうじゃ?」

「悪くないけど…だから苦労している。娘はこの中で圧倒的に」


 初心(うぶ)だと。


 この中。つまり千種や美也子、ミコさんとトヨさんの人格の比較になるのか。


 てことは…初恋。

 俺じゃないのか…。

「なぜショックを受けておる?このバカタレが」

 ミコさんに怒られる。理不尽じゃないですかね?

「と、中の者が申しておる」

 ほんとか?


「慣れるまではいろいろ負担がかかる。よいな?トヨ。また会おうぞ」

「…もう少し慣れたら必ず」


 わずかな会話のあと、トヨさんは沈黙した。


 ・・・

 再び美也子に戻るまでやはり10分以上を要した。

 て言うかなんで赤くなってるんだ?


「喋りすぎ」

 トヨさんのことか。

「本当に久しぶりだからサービスしたのよ、たぶん」

 俺にも見せないような慈愛に満ちた顔で千種は美也子の肩を抱く。おそらくは直接的な接触で安心させるためだろう。

 我が妻ながらその包容力は俺すら安心する。


「美也子ちゃんね、五明くんでオナ…」

「わわっ」

 今聞いちゃいけない言葉があったぞ。

「心も体も一気に開花始めたのよ」

 なんだ、そうなのか。


 少しくらいは興味ないの?と美也子は俺を(すが)める。

 本音を言えばおまえよりみささんや晴さんの方が圧倒的に…。


「幸平!!」


 あっ。

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