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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第6章:戸惑いの季節

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62/79

3回戦

 贔屓目なしに見ても新人くんたちのレベルはかなりのものだ。

 ゲームなら最強選手をかき集めたチートと非難されてもおかしくない。

 でもなあ…。こんな言い方したら怒られるだろうが、勝手に集まってきちゃったんだよなあ。


 せめて彼らが伸びていく邪魔だけはしないようにせねば。


 ・・・

 と言うわけで3回戦。

 折井の宣言した「空中戦」を仕掛けることにする。

 1番後藤はショートゴロ。

 よし、いい当たりだ。

 2番市川はセカンドゴロ。

 うん、ナイスバッティング。

 3番五明。サードライナー。

 球をしっかり捉えているぞ。

 せっかく同級生のよしみで優勝チームのメンバーを先頭から3人並べたのに、全員術中にはまってどうするんだよ。


 やつらは悪びれることもなく守備に散る。

 ベンチにいる児島に聞いてみる。

「あいつらなんか約束あるのか?」

「たぶん一巡目は挨拶だと」

「なにそれ」

「やつらなりの絆でしょう」

 うーん…サイドストーリーっぽいことだ。

 まあ、3人とも手を抜く性格してないから構わないだろ。そもそも監督がいないうちがとやかく言う事もない。


 先発は沢村。暇そうだったし。

 ここまであまり出番のなかった沢村は元気いっぱい、四球4つの押し出し。

「遊んでる気?」

 折井がイラつき始めた。

 早めに手をうつか。


「折井…今度デートしよ」

「!」

 見ないふり作戦だ。折井のストレスを少しでも軽減するために。

「千種ちゃんの目が届かないからって…」

 そうやって折井は…


 千種に告げ口をした。

 なんでやねん。


 ベンチで折井と戦っている間にスクイズ2本を決められ0対3。


 2回表の攻撃は田所、山形が揃って宝くじがはずれる。

 三振は計算のうちだが、それでもまずい流れだな…。

 ベンチで頬を膨らませる折井のご機嫌を伺っていると、ロゼ太郎が一発、会心の当たり。


 …ようやく始まったようだ。


 ・・・

 3対1のまま3回の表の攻撃で一巡目が嘘のように活性化してあっさりと逆転した。大量得点のおまけ付きだ。

 ちなみに1番からの3人はすべて内野を抜く安打を放った。やはりなにかあったのだろう。


 試合はその後あっさりと5回コールドて決着した。

 東原が「おまえたちの新人すごいな」と試合後に握手を求めてきた。

 またやろうな。


 この試合は「センバツから別れた兄弟チーム対決」だの「何本もの縁が青春を彩る」だのと、地元メディアの話題となった。

 兄弟で別チームが3組もあってそりゃ…まあね。

 特に児島陸には俺も挨拶した。

 お父さんにお世話になったことを試合後に。


 少しずつ我がチームにも歴史が紡がれていく。


 なんでこんなに駆け足かって?

「首を洗ってとっとと帰ってきなさい」

 千種から試合中に届いたメッセージ。


 高校に入ってから一番家に帰りたくない日になったからだよ!





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