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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第6章:戸惑いの季節

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対最内校

「許可が出たよ」

「誰が浮気していいなんて言ったのよ!」

「練習に復帰していいって」


 もはやネタだとしか思えないやり取りのあと、千種がびっくりした顔をする。

 なかよし水泳会のマネ業務を終えた妻を迎えるヒモ旦那みたいだなと思いつつ。


「もういいの?」

「監督がいいってさ。打撃と守備の捕球はまだらしいんだけど」

「それならなにがいいのかしら」

「投げるのと走るの、だな」

「じゃあ…また投げるんだ」

「本業だし」

 もとより試合ではない。日本一のバッピを目指すからにはなるべく早めに戻りたいところだ。


「前から思っているんだけど…その日本一のバッピってどこを目指しているの?」

 去年の夏休みをどう過ごすかと言う暇つぶしの名目であって、実は俺にもよく分からなかったりする。


「日本一のバッピ妻を持ちたいからな」

「あたしが目的ならいいわ」

 どうやら納得してくれたらしい。


「そんでさ…ほんとにありがとう」

「いまさら?それでなにが…」

「待っていてくれたこと。事故から俺を()()()()()くれたこと、ヒメさんとのこと」

「おおげさだね」

「たまには機嫌とらないとな」

「誰が浮気していいなんて言ったのよ!」


 歴史は繰り返す。


 ・・・

 時間は少しも止まらず動く。

 3回戦も目前。なんの因果か、ここで最内校と当たることになった。部員不足から数ヶ月でここまであがってきたのだから、強力な新人たちがいるんだろう。

 元から守備が堅いのは知っている。


「なんだかやりにくいよな」

 授業の休憩時間にそんなことを話す。

「ロースコアで逃げ切ってきている」

 沢村の分析。

「確実に点を取って守り切る…感じか?」


「コントロールのいい新入生がいるんだよ」

 一年生同士の留学…交換練習て得た情報を折井が教えてくれた。

「五明くんたちのチームで3番手だったんだって」

 市川と五明の他にもそんないいピッチャーがいたんだな。

「スピードは東原くんとそんなに変わらないんだけど」

 それって要はコントロールのいい沢村だろ?

 手こずりそうだな。


「どうする?監督さんよ」

 沢村はニヤつきながら俺を見る。

 そもそも監督は俺じゃないけどな。

「正攻法だ」

「出番か?」

 横で黙っていた田所が口を開く。

「スタンドまで届けば守備は関係ないから」


 田所と山形の出番だ。

「久しぶりに宝くじ打線で行かないか?」

 一発を狙える二人にロゼとブート、光太郎に五明、市川あたりまで含めれば相当に分厚い。

「なんだよ、今回は出番なしか」

 黄田が零すと

「後半に代走黄田くんと早名くんの二枚もちだよ。どれだけプレッシャーになるか」


 おおよその戦い方が決まった。

 既に折井は戦闘モードの顔。


「徹底的に…空中戦よ」

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