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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第4章:退院後の日々

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40/79

復帰初日の一限目はエスケープ

 あれ…。

 なんだかすごく違和感がある。

 なんだこれ。

 ヒメさんと太閤さんがやや時間差で入ってきてから、教室の空気が変わったような。

 ん…。

 千種。


 その方に目をやると。

 その目は暗く重く。

 ……どういうことだ。


「なあ」

「ん」

 素っ気ない返事。登校時の晴れやかな表情を一変させて無表情に近い。

 これは…話に聞いたことのある中学時代の千種ではないのか。

「いつからだ?」

 横の席で千種はしばらく黙っていたが

「一月くらい前」


 原因はおそらくあの二人。


 そのうち泉田先生がやって来て、玲先生の代わりにホームルームをした。

 俺が出入り口の席。千種はその隣。

 結菜と大杉がいないから、俺たちはまるで教室の中で浮いたように、二人だった。


 ・・・

 明らかな異変。

 この2カ月でなにがあった。

 あいにくと俺には情報がない。どうしようかと思案した俺はホームルームと一限目のわずかな時間の間に…。


「よう、川上。少しはモテたか?」

「やめてよ。モテるわけないだろ」

「千種が褒めてぞ。川上くん最近逞しくなったって」

「えー…へへ、そうかな」

「最近は千種と話したのか?」

「まさかあ。『女神様』となんか、恐れ多くて」

「俺の入院中少しは千種、誰かと話していたか?」

「ん?…いつもと変わらないと思うよ。…あー、田中くんが話しかけるとこ見かけるのが多くなったくらいか」


 悪いな、川上。


 理由は分からないが、原因は太閤さんか。

 となると。

「千種」

 無表情から一変させて、笑顔を見せる。

「どうしたの」

「なんか頭が痛いから保健室に連れてってくれないか」

 え…と顔を顰める。

「すぐに行こ」

 光太郎くんと走ってるときは大丈夫そうだったのに、と言いながら、前の前の席のキントキさんに声をかけて、俺たちは教室を出た。


 保健室に向かう角を反対に曲がる。

「え?こっち」

「悪いが一限目はエスケープだ」

「ちょっと…」

 あまり強引なことを千種にしたことはないが、手を引いてプールに向かう。


 着いてすぐ

「どういうこと?」

 女神様は少々お冠のようだ。

「田中となんかあったか?」


 その言葉に千種は表情を変えた。

 ビンゴ。


「なんですぐに気がついちゃうかなあ」

 なんだ、なんだ。上着か?

「なに間違えてるのよ。浮気なんてしないもん、あたし」

 動揺してるのは俺の方だったか。


「でも…すぐに気づいてくれて嬉しいかも」


 キスはダメだぞ。一応学校だからな。

「変なとこ堅いんだから」


 そうやって千種はここ一月のことを語り出した。


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