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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第3章:入院生活

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退院へ

 事故からほぼ一月。

 ゴールデンウィークも過ぎてリハビリが始まった。

 主に左腕の骨折、強く打った頭の状況を小島先生が診断して、まあ大丈夫でしょうと大前先生に引き継いだわけだ。


「回復力が通常の倍みたいなスピードだな。なんかの加護でもあんのか」

 大前先生…呼びにくいから監督…はそう驚いているけど、まさか千種の力でも作用してるんだろうか。

 …まさかね。


 リハビリの途中で新チームの現状を聞く。

「投手はまあ、大杉が軸だろうな。やつは成長期が終わってねえから、あと二年はじっくりやらせる。投打とも依田日向以上の化け物だ」

 そんなに?

「とんでもねえものをおまえは連れてきたよ。おかげで真剣に育てねえと俺はプロ野球界の笑いもんだ」


「主戦は夏は市川にするがあいつはメンタルがな。一条と交互に使うつもりだ。去年の沢村、東原みたいにな」

 川上は?

「ここぞって時に使う。おまえが戻るまでは一応切り札だ」


 打つ方はどうです?

「機動力はおまえ一枚いないのが痛いけどな。黄田と後藤、ロゼ太郎でなんとかなるだろ。なんせ長いのはロゼ、ブート、五明が確実性もある。確率は落ちるが大杉、市川…田所に山形の宝くじもある。確実性は沢村と後藤、あと黄田か。菅と児島は守備がかなりいいからな、着実に成長すれば一年だけでオールジャパンになれる」

 そんなにですか?

「とんでもない逸材揃いだ。嫌でも全国制覇を意識しなきゃならないぜ」

 まだローカルスターですらないのに。

「少なくても県内じゃもうダークホースどころじゃない扱いだ。練習試合の申し込みがわんさか来だしてる」

 びっくりです。

「最後のピースはおまえだ」


 ・・・

 千種はと言うと。

 ほんとにヒメさんと看護と言うか、見張り(とっても納得がいかない)を交互にしだした。

 なんでやねん。


 つまり学校に戻り始めた。

 なんだかんだ千種は俺に甘い面があり、それがヒメさんだと容赦なく制限されるものだから、どうしたって緊張する。


「それがね、いいんだよっ」

 そんなものかしらねえ。


 千種はなかよし水泳会のマネも愛理さんと共同で行うと言う。俺ばかりにかまけているわけにはいかないだろう。

 もしかしたら日本水泳界の将来を担っている存在なのだ…なのか?


「あたしは水泳で身をたてたいわけじゃないしね」

 ヒメさんも実は玲先生の地獄のメニューで、県内トップに近い存在になりつつある。

 そんな人たちの協力を得て、いよいよ六月下旬、退院の日取りが決まった。


この章の最終話です。

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