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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第3章:入院生活

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新しい伝説

 あらかじめ手筈が整えていたのだろう。

 瞬く間に「出頭要請」は世間に公開された。


 この文書には人権侵害が含まれていませんか、と。

 そして「六条美也子」が絡んでいよいよ事態はヒートアップする。

 もとより、オリンピック分科会の動画で美也子はバズり認知度が高い。

 そこへ人権侵害である。


 トドメはマリーさんによる単独声明だった。

「私の教え子に対しての文化的な干渉は、許されざるものであり、すべてのスポーツに対しての挑戦である。断固として拒否し、再度行われるのであれば、この国の適格性をはかるために審査を要求することになるでしょう」

 オリンピック種目から日本を締め出すぞ…と威嚇してのである。

 マリーさんの怒りを…誰も感じる内容だった。


 ・・・

「なあ、玲?」

 依田日向と玲のPC越しのテレビ通話。


 突如巻き起こった人権侵害論争に依田日向も考えた。


「なによ。柄にもない顔して」

 玲は夫にだけ見せる甘えた声で聞く。

「美也子との関係…公表したいんだが」


「不適切なことあったの?」

「あるか!妹だぞ。少なくてもおまえは言うな」


 珍しい玲のボケ。

「…優しいお兄さんね」

「茶化すな。どう思う?」

「うん…隠していたわけじゃないし、今が使い時だと思うのね?」

「もう六条とはおさらば、だ」

「私は難しいこと分からないけど…少しは美也子ちゃんの援護になるのかな」

「親父の供養さ」


 今年の依田日向は抑えとして絶好調だった。


 ・・・

 マリー砲と依田日向との血縁関係の公表。


 六条美也子はその水泳の実力を通り越して、センセーショナルな話題となり、高良に巣食うなんらかの者たちにとって大きな障害、美也子と…実は早名千種にとって不干渉の障壁となるのであった。


 事実、高良で利益を貪ろうにも…その行く末があの国会議員であり、早名神社の宮司であり、家族すらに影響が及ぶものとなれば誰もが二の足を踏む。


 よほど真っ当に生を享受したものこそその家のキイロバナが鮮やかに咲く。

 そんな都市伝説が定着しようとしていた。

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