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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第2章:死に近づく幸平

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22/79

事故

「うん。とにかくなんでこんなものが届いたのか分からない」

 慟哭にも似た感情の嵐が過ぎ、あたしは幸平に肩を抱かれていた。

 おそらく幸平は葉さんと話している。


 しばらくの会話の後、幸平はわたしに告げる。

「和田さんの家に行こう」

 とりあえず逃避(エスケープ)だと。

 出頭を告げた封書ともにとにもかくにも、両親と和田さんの家に。


 美也子ちゃんにもおそらく届いているはずだと言う。だが玲先生の部屋に住んでいる現状、まだ先生も美也子ちゃんも目にはしていないはずだ。


 出遅れたのだから迅速な対応を。

 葉さんはそうして、幸平に美也子ちゃんを伴い和田さん宅へとにかく向かうよう指示を出した。

 幸平は美也子ちゃんに早退…授業中であってもとにかく理由をつけて一刻でも早く…を促す連絡をした。

 彼女も…六条家の人だ。実情は分からないまでも、いつもの幸平とは違う雰囲気を察するに違いない。


 待ち合わせは高良の駅で。

 両親を待つよりこちらから向かった方が早い。

 まだ封書が届いて数時間経っていない。


 そこでわたしは気づく。


 愛?

 小学校からの知り合いである日下部愛からのメッセージ。

「昨日不乱からあなたたちの住所を尋ねられたけど教えなかった。実際知らないしね。前の不乱と印象が違って何か怖かったから…友達だけどなんだか不安で…こんなことを言いたくないけど、気をつけて」


 ありがとう、と返す。


 鈴木不乱。

 宮司の娘で、早名一族に巫女がいないために、わざわざ早名一族のある家に養子に出されたと聞いている。そのために高校すら中退して。


 幸平から、巫女の増員と言う聞き慣れない言葉を投げられた。今回はそれが原因だろうと。


 線がつながる。

 どうやらあたしを…もしかしたら美也子ちゃんさえサナメにしようと言うのか。


「行くぞ」

 取るものもとりあえず、身の回りのものだけを持って駅に向かう。

 美也子ちゃんも連絡があり、既に駅に向かって動いたたらしい。


 あたしは幸平の右腕にすがり、とある角にさしかかった時…あたしは横から道路に向けて()()()()


 強い力で。


 瞬間幸平にあたしの体がぶつかる。


 二人はそのまま車道に押し出されて…。


 前から来た車が幸平の体にぶつかる。


 それはスローモーションのようで。


 車の右側の角が幸平にめり込むように当たり。


 強くつかんでいたはずの幸平の腕が、あたしの腕をすり抜け。


 視界の隅に映った人は…。


 鈴木不乱。


 そうして血を流した幸平は道路に倒れこんだ。

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