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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第1章:春の頃、人が来たりて為すことぞ

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1/15

自己紹介

 春休みが終わる。

 いまだにセンバツの記憶が新しく、なにか体と頭に力が入らない。


「なによ、正月ボケ?」

 いや、今4月になったばかりだろ…。

 俺もおまえも16になったしさ。

「あなたがボケていても新入生が来るわよ。しゃんとしなさい!」

 この激烈な言葉を向けてくるのは…早名千種(さなちぐさ)。俺の…自慢の…愛人。

「嫁でしょ!」

 口癖は嫁。とてつもなく自己規定が強烈だ。


 髪はやや茶色に近い黒。それを特徴的な黄色…のリボンで低くまとめている。

 学校内では「女神様」の異名を持ち、誰も知らないが、二千年前のある人の人格を内部に秘めている。別人格は通称「ミコさん」。

 すでに俺…早名幸平…と結納を交わし、実質もまわりからも夫婦と見なされている。

 人一倍の美貌と運動能力を持ちながら、なぜか水泳教室のマネージャーと言う裏方を好んで(いや成り行き上仕方なくか?)している変わり者だ。

「嫁を悪様(あしざま)に言う?」


 一言で表すなら…俺が大好きな女性。

「それって好きなのはあたし?それともあなた?」

 たぶん、どっちもだよ。


 そして俺。早名幸平。

 野球部の助っ人兼バッピ。新学期からは男子水泳チームの助っ人も予定している。

 学業に優れ…

「昼間寝てるくせに」

 センバツではホームランを放ち…

「2回戦負けだけどね」

 まわりからはモテモテの…

「嫁がいてモテモテとかおかしいよね?」

 主人公だ。

「ヒロインはあたし」


 二人の間には問題がある。

 千種が極端な…ヤキモチ焼きなことだ。

「嫉妬深いのは気質だもん」

 とても怖い。

「可愛い…でしょ?」


 そんなわけあるか!

「違うの?」

 問題は話し合って解決しようか。

「一年話しても改善しないよね。誰のせいかしら?」


 いちいちモノローグに参加するなよ…。

「あなたの間違った情報を訂正してるだけ」

 ちなみに今は千種?ミコさん?

「区別くらい、旦那ならできるでしょ?」


 いやあ…正直分かんないんだわ。


 俺たちのとりあえずの目標は、この高良の地に根付く受益機構…サナメノツガイからの実質的な脱出だ。千種をこの地に縛りつけようとする…巫女として…なにものかから解放されることである。


 よし。だいたい説明できたか?

「いいけど、あなたくれぐれも他の子に手を出したらダメよ?」

 ほんと止めてくれ。俺は千種で手一杯なんだよ…。

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