アドリア海での挨拶は全裸でI字開脚
I字開脚のイメージを上手く伝えられないから、声優さんの写真を載せます。
(声優の小倉唯さんのI字バランス。本文とは無関係)
滞在3日目、ロビィニのホテルで佳子達はVIP待遇になった。昨日のショータイムも好評だった。
佳子は桜井とホテルを徘徊している。桜井はキッチリとした執事らしいYシャツ、そして佳子は全裸にシューズである。やはり裸足は歩きにくい。さらに軽いメイクもしている。日焼け止めしているからナチュラルでなくても良いと開き直った。
佳子はナチュラリストよりフラッシャーが好きになった。自然回帰と言った哲学的なニュアンスより(見せたいから見せたい人に見せる)考えに変わった。
無論、その行為に性的なモノを感じて眉間に皺を寄せる社会人が大多数なのは普通かもしれない。敢えて彼らと構える事もない。そしてアドリア海の大自然の前では、そんな思考自体が意味を持たない。
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外国人観光客:「Good morning, Ms.KAKO I-shaped legs spread Show me your Female genitals 」
(おはよう佳子、I字開脚をして、貴女の女性性器を見せて下さい。)
佳子:「Good morning. I understand. Look at my female genitals.」
(おはようございます。わかりました。私の女性性器を見て下さい。)
日本語だと発狂している会話だが、英語だと何ともない。さらに異国のアドリア海の気候がそれを許しているんだろう。
桜井が横で佳子の転倒防止とマナー違反者の排除に同行している。桜井が正装なのは規律保持者の表れでもある。
廊下には全裸フラッシャーが佳子しか居ない。やはりトップフリーと下半身全露出とでは、抵抗感に大きな開きがある。もしかして人類は猿から人類になった瞬間に前を隠す事を始めたのかも知れない。
ヌーディストビーチでは女性より男性が困った事態に遭遇する事が多い。(男性性器の勃起)という自然現象であるが、それを性的行為とみなす人もいる。ヌーディストビーチではセックスは固く禁じられている。勃起自体が性的行為と恣意的な誤解する老化した男性や女性にも困ったものだ。
なお男性フラッシャーが前開きコートをオープンして勃起したイチモツを女性に見せて喜ぶのは性的欲求によると思われ自然回帰には当てはまらない。
ヌーディストビーチではヌーレクが開催される。ヌードレクレーションの略である。裸でビーチバレーをしたり、ボディペイントを楽しんだりする。それも楽しそうだし、何より紀行文には必要かもしれない。
佳子は実は恥ずかしくもある。なぜなら桜井や山田裕は裸にならない。浜辺菜美もホテルでは着衣である。
4人で写真を撮る時も佳子だけが中央で全裸である。
佳子は挨拶代わりに全裸でI字開脚をして性器を晒すが3人は普通に会釈する。
なんというか日常生活の中で異質な非日常があり、それが佳子である。
せっかくクロアチアに来たんだからと、4人は街に繰り出す。この時は4人共着衣であるが、ヌーディスト大丈夫な街路に差し掛かると、佳子のみ衣服が剥ぎ取られる。
(大規模なショッピングセンター)
4人はロビーにいる。
佳子:「トイレ行きたい」
桜井:「あちらに御座います。」
佳子:「誰かついてきて。」
桜井:「あいにくと私達は済ませましたので。」
佳子:「判ったわ。」
佳子は全裸でトイレまでの通路を歩く。小さなポーチを手に持っているが、それで性器を隠す事は許されない。
通路はかなりの人がいるが水着はいても全裸はいない。
だが、この街の人達は佳子に無関心を装う。
おそらく300人の着衣の人の中を全裸の佳子が歩く。
佳子:「やっぱり恥ずかしい。私一人だけが全裸。」
佳子は時折視線と囁き声を感じるが知らない振りをしてトイレに急ぐ。絶対に漏らす訳にはいかない。そうゆう趣味は今の所はない。
(ハンバーガーショップ)
全裸=佳子一人、水着は2人、着衣は店員と客で15人。
佳子は全裸でコーラを一人分だけ買う。
(アパレルショップ)
全裸=佳子一人、水着は4人、着衣は店員と客で30人。
佳子は全裸でTシャツを買うが邪魔になるからレジに預ける。
佳子は(一人だけ裸)にされている。
佳子:「なんか楽しいですよ。うふふ。」
佳子はスマートウォッチで桜井と連絡を取りながら、辺り構わず歩き出した。まさしくフラッシャーと言える行動が始まる。佳子の衝動が全開になった。