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ガチャを引く!!

《1千ポイントを消費し10連ガチャを回しますか?》


 ガチャから出てくるレア度には段階があり、等級が高いものから順に次の通りだ。


 ――――――

 LR(レジェンダリーレア) 約0.001%(排出率)

 UR(ウルトラレア) 0.003%

 SSR(スーパースペシャルレア) 0.01%

 SR(スーパーレア) 1.25%

 R(レア) 8%

 N(ノーマル) 20%

 UC(アンコモン) 30%

 C(コモン) 40%

 ―――――――


 大体このようになっている。


 改めて思う。


 (クソガチャじゃねーか!!!!)


 このガチャの魔物が出る確率は武器やスキルに比べてとても低いらしく、魔物であり、1番上の等級でもあるエウルアがどのくらいの神引きだったか思い知らされる。

 何か使えるスキルでも出ればいいなくらいの気持ちで引く方がいいのかもしれない。

 

かと言って期待せずにはいられない。


 (この胸の高鳴り!くる気がする!それもとても使えるヤツ!!)


「来い!!!!LR!!!!」


 ガチャン!


 ――ガチャ結果――

 【UC】ステータスポイント×3

 【N】戦士の剣

  戦士の鎧

 【C】回復薬×2

 【R】【念話】【火耐性(小)】

 【SR】【闇魔法】

 ――――――――――


 なるほど、まずまずの出たしではないか?ステータスポイントは名前の通りステータスを上げてくれるものだ。ノーマルの装備はまぁないよりはマシだろう。


 一応装備しておく、するとスゥーと体に馴染み見えなくなった。しかしなくなった訳ではなく、しっかりとステータスにその数値は反映されている。


 これで、攻撃、防御ともに+3された。他の3つのスキルについては全て自分が習得した。念話は他者と頭の中で会話できるようなイメージだ。ためにしエウルアに念話を使ってみる。


 (あ、あーー、聞こえるか?エウルア)


 (キャ、あ、はい!その声はタツヤ様ですか?)


 (そうだ、今ガチャで新しいスキルを手に入れたからためにし使ってみたんだが、なかなか便利なスキルだろ。)


 (はい!これで離れていてもタツヤ様の声を聞くことができますね!それに戦闘中でも応用が効きそうです。)


 このスキルに対してもう戦いの中での活用法を考えるとは、エウルアは戦闘が好きなのだろう。


 次に闇魔法を使ってみる。しかし念じてみても何も起こらない。


 そうだ、忘れていた。俺は魔物と違い、魔法を使うために【魔力操作】【魔力回路】などのスキルが必要になるのだ。いずれガチャから排出されるのを期待するしかない。


 さて続いて20連目だ、えい!ガチャん。


 ――ガチャ結果――――

 【UC】ステータスポイント×5

 【N】戦士の兜

 【N】戦士の臑当

 【N】戦士の籠手

 【SR】【魔力回路】

 【SSR】火竜の大グソ

 ――――――――――


 「おお、戦士シリーズが揃った!」


 防具にはそれぞれ名称があり、同じシリーズの防具で身を固めるとボーナス値がステータスにプラスされるのだ。


 俺はすかさず装備を戦士シリーズで固める。


 よし、これで各種ステータス+3にボーナス値をプラスして+5となった。さらに、運のいいことに魔力回路も手に入れることができた。


 そして問題のSSRなのだが、クソとは、つまりウ○チか?それも竜の、とりあえず賢者の瞳で鑑定をしてみる。


 ――――――

 【火竜の大グソ】

 素材アイテム。その名の通り、火竜から排泄された大きなフン。火竜の上質な魔力を含んでおり。ほんのり温かい。

 ――――――


 やっぱりウ○チだったか、そろそろ気づき始めたが。以前俺がこのゲーム作成に携わっていた際にはなかった、設定や素材などがあるようだ。


 それでも同じような箇所はあるがもはや別物と言っては過言ではないような気がする。この調子だと、ストーリーも変化している場合がありそうだ。そのことに、より一層今後の活動について気を引き締めた。


 すると何やら横でアホ妖精が騒がしくお腹を抱えている。


「アハハ、あんた流石だわ!!このあたしをここまで笑かすなんて!やっとレアなモノが出たかと思えば。特大のクソだなんて!!それどーするのよ、まさかアンタ食べるつもりじゃないでしょーね!?それともクソ風呂でも浴びるつもり?。」


 そういい腹を抱えて笑っている。


「でもいいじゃない、ある意味運がついてるじゃない。」


 ピキッ。貴重なポイントを消費してガチャを引いたのに使い道のわからないクソがでて、しかもアホ妖精のつまらんジョークを聞くハメになるとは、仕方ない。使いたくないが【コマンド】を使うことにする。


 コマンドとは使役している魔物に対して強制力を持った命令を行わせることができるというモノだ。俺は配下の魔物を大切にしているため、この非人道的とも言えるシステムを使わないようにしていたが、この際使ってみようと思う。


 ⦅リル、腕立て伏せ50回⦆


「ちょ、何よこれ、体が勝手に!。」


 リルの体は意思に反し、腕立て伏せを始める。普段ぷかぷか浮かんで浮いているリルには筋トレはなかなかにしんどいようで、すぐに根を上げる。


「アンタ、これ止めないさよぉ〜、もう馬鹿にしないからぁ〜。」


 そういい涙目になっているリルを見ていると何とも哀れに思えてきて、コマンドを解除した。


「よし、じゃあ、最後の30連目はリルに引いてもらうとするか。あれだけ俺を馬鹿にしたんだ。もちろんLRくらい出してくれるんだよなぁ?」


「アンタ何よその顔、ニヤニヤしてる割に目が笑ってないわよ。というか、アタシにもガチャを引かせてくれるの?やったわ!、実は少し引いてみたいと思ってたところなの。」


 何だこのアホ妖精、これだけ圧をかけてるのに、よほどガチャが引きたいのか、ニコニコ顔である。


 その横で、エウルアがリルを羨ましそうに見つめている。


 何だ俺の配下は2人ともギャンブラーなのか?そんなにガチャが引きたいのか?その様子に生前のゲームでの自分の廃課金ぷりを思い出して苦笑いしてしまう。


「じゃあ、いいわね!引くわよ!いっけぇーーー!!」


 ガチャン!!


 リルが勢いよくガチャを回すとその様子は何やら違い。虹色の光が溢れ始める。


「キャーー、これは確実にレアなヤツ来るわよーー!!」


 ガチャを引いた当の本人はそれはもう大はしゃぎである。


 ――ガチャ結果――――

 【C】ホーンラビットの角

 【C】回復薬×2

 【C】魔力回復薬

 【UC】強化石(小)×3

 【R】【魔力操作】

 【SR】疾風の耳飾り

 【LR】???の卵

 ――――――――――


 ホーンラビットの角は回復薬と合成すると、一時的に速度を上げることのできる。スピードポーションを作ることができるようだ。


 他にも傷を癒す回復薬や魔力を回復できる魔力回復薬、装備の強化に使うことができる強化石が手に入った。


 ちなみに強化石は3つで、強化石(中)、そして、強化石(中)×5で強化石(大)にすることができ、装備のグレード、強化の段階に合わせ使用することになる。


 そして魔力操作を獲得できたのは本当に運がいいというか、何やら意図のようなものを感じ得ないが、まぁ、運が良かったのだろう。


 そして耳飾りについては1日に3回3分、速度を2倍にあげてくれるという破格の性能だった。これでSRだと言うのだから、これ以上の等級の装備に期待を抱かずにはいられない。


 そして最後にLRだが、このアホ妖精、持ってやがる!なんて豪運の持ち主!


「オホホーー!どうよ!アンタとは違ってアタシはクソなんか出さないわよー。どうやらアンタの運はクソof theクソだったようね!!!」


 どうやら調子に乗りすぎているようなのでコマンドを使い、とりあえず泣かせておいた。

 

 ぐすん、ぐすん。


「アンタいくら何でも、アレはやりすぎよ!!」


 そういい鼻水を垂らしている。


 とはいえ、LRを出したのはリルの功績なので、ガチャから出た耳飾りはリルにあげて機嫌を取っておく。


 これでリルは一時的だが、元あった速度の2倍の速度で飛ぶことができるようになった。この小さいのがちょこまかと素早く飛んでいるのをみると、まるで妖精というより、デカい蝿のようだ。


 性能を検証するためにブンブン飛んでいるリルの速度を確認すると。何やら新しいスキルが増えていた。

 

【ギャンブラー】

 運を必要とする場面で、確率で運の値を引き上げてくれる。しかし、幸運は長く続かない。人生山あり谷あり。

 

 という何やら不気味な文章で終わっており、何やら反動が来ないか恐ろしい。


 にしてもスキルまで取得してしまうなんて、どんだけガチャにハマったんだよ。


 このようにスキルとはある一定の想いや行動の積み重ねによって、取得できるケースがあるのだが。条件についてはその多くが謎にある。


 そして、ガチャから出たLRだが、何やら何かの卵らしい。喜んだのは束の間、どうやら、すぐに効果を発揮できるようなものでもないらしい。


 一応鑑定もしてみた。


 ――――――――

 【???の卵】

 所持する者の魔力を吸収し孵化するための準備をしている。また、何が生まれるかは所持者の特性や気質により変化する。

 必要な魔力 10万  必要なダンジョンポイント20万

 ――――――――


 このように膨大な魔力、ポイントが必要になるのでその正体を見るのはまだまだ先になりそうだ。


 とりあえずダンジョン内ですることは終わったので、レベルを上げたり、ダンジョンポイントを稼ぎに行くためにダンジョンの外に出た。


 目指すべきは今の俺のステータスでも通用する初心者の狩場である、大森林リベラガーデンだ。


 大森林は世界樹を中心とした場合、北東に位置する自由都市ブレイブの横に位置している。

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