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ダンジョン内の整備

 仲間たちのステータスの確認が済んだところで、再びダンジョンコアに手を当てる。


 (まずは、ダンジョンを拡張しないとだな。)


 今のところ俺には51Kダンジョンポイントがある。


 そして階層を作るには一層目は1万ポイント、二層目は2万ポイント、というように、層×1万ポイントが必要になるらしい。


これからどのくらいのポイントを獲得することができるのか完璧に把握してないということもあり、とりあえず二層分を作ることにした。


 《ダンジョンに階層を追加しますか?》


 ――――――

 Yes or No

 ――――――


 もちろんYesだ。さらに一層目のダンジョンの構造は迷路の形にすることでとりあえず時間を稼ぐための構造にした。しかもただの迷路ではない。まず一層目の特徴として、とんでもなく広い上に洞窟のような構造にすることで閉塞感を与え、メンタルを削る。


 他にも多種多様なトラップを追加し、嫌がらせを重点的に行う方針である。

 

いずれ攻略者によりマッピングが行われると思うが、それでも時間は稼げるし、あくまで表向きは初心者に優しいダンジョンとして、ダンジョンに入るプレイヤーの確保はしておかなければならい。


 それがなぜかというと、ダンジョンに対して敵対する存在が入った時や、プレイヤーがダンジョン内で死亡した際にある程度のダンジョンポイントが獲得できるからだ。そのダンジョンポイントを使って、プレイヤーが求める報酬であったり、迷路型の一層を渡り歩くゴブリンなどの供給しなければならないからだ。


 というように、あれよこれよと一層にモンスターを配置したり、トラップを配置したり、フロアのボスモンスターとして、ミノタウロスを配置し終えると残りのダンジョンポイントは1万となった。


 ちなみにミノタウロスのステータスはこうだ。


 ――――――――

 Lv.15

 ミノタウロス 【C+】

 攻撃 : 45

 防御 : 45

 速度 : 15

 知力 : 3

 魔力 : 3

 運 : 15

 スキル

 【斧使い】【自動回復(小)】【雄叫び】【兜割】【猪突猛進】

 ―――――――――


 というようになっており、ダンジョン産のモンスターということもありレア度や、クラス、知性はない。【C+】というのは強さの指標であり、闘級を表す。チュートリアルで戦ったホーンラビットは闘級にすると【E-】という最低値であり、比較すると装備やスキルのそろっていない初心者からするととても強いということが分かる。


 他にも自動回復のスキルがあることで持久戦にも強く。戦士系のプレイヤーの嫌がるガードを壊すスキルなどもあるのでとても手強いと思う。


 しかし、知性が低いので工夫をすれば割と楽に倒されてしまうような気もするが、大丈夫だと思いたい。そして、ダンジョンボスはダンジョンに帰属する特性を持っており、使役などはできない。もちろんダンジョンの外に連れて行くこともできない。


 そして、このように初心者向けの意地悪なダンジョンを作ったのには訳がある。それはダンジョンの入り口に俺が作ったもの以外に、もう一つあるとシステムが言っていたが、その入り口の場所は自由都市ブレイブという初心者が最初に長く滞在する都市の横に位置する大森林リベラガーデンの中にあるからだ。つまり、初心者がレベル上げをするであろう森の中に俺のダンジョンの入り口がある。


 ダンジョンの入り口は全て先ほど作った一層に今のところは繋いでおり、今後プレイヤーの強さや、攻略の進み具合によっても接続先を変えて行く予定だ。


「次に、二層目を作ろうと思うんだが、エウルアに任せようと思う。」


「まさか、私をフロアマスターとして置いてくださるのですか?」


 フロアマスターはエリアボスとは違い、使役している魔物を任命することができ、その階層の魔物はフロアマスターの影響を強く受けることになる。つまりその階層の王となるということだ。


「しかし、私は先ほども申しましたように、その役目を全うできるほどの能力があるように思えません。」


「大丈夫だ、それについては考えがあるし。今後条件が揃えば、エウルアに真名を与えることが出来るだろう?そうすればスキルの幾つかは戻るし、格も上がるだろ、何も今すぐ強くなれと言ってる訳ではないし、そんなに心配しないでくれ。」

 

 しばらく考え込んでいたエウルアだが、俺が考えを曲げるつもりがないことを悟ったのか、覚悟を決めたらしい。


「かしこまりました。それではその任、この命を賭けて全うしてみせます。」


 《配下の魔物をフロアマスターとして任命しますか?》


 Yesだ。


 そして、エウルアをフロアマスターとして任命した途端に階層はその雰囲気を変えて、あたりは薄い霧に包まれ、地形は変わり崖に囲まれ、崖の上には大きな城が出来上がった。


「なるほど、エウルアがフロアマスターになるとこんな感じになるんだな。」


「タツヤ様!私この階層とても気に入りましたわ!」


 おそらくエウルアの持つ固有スキルの能力の一つとして、夜になるとステータスが上がるという効果があり。そのこともあり夜になったのだろう。


 他にもあの城はエウルアの持つ感性や吸血鬼としての特性が反映されたのだろうと考えることができた。


 それに、本人がとても気に入ったようで何よりだ。


 ついでに、エウルアのフロアのモンスターには幽鬼や下級吸血鬼、悪魔蝙蝠、などを配置した。今はまだ弱いが徐々にエウルアの成長に合わせ、その姿や能力を変えてゆくだろう。エウルアも配下の魔物たちを鍛え、俺に貢献することができるよう、強くしてみると息巻いてる。配下の魔物には同情する。


 作成したモンスター達を配置し終えたところで残りのポイントが3千となった。さてこれからはお楽しみの時間だ。それはガチャだ。

 

10連ガチャを1千ポイントで引くことができ。レアな素材や、スキル、装備、魔物などが入手できる。俺は予めポイントをガチャが引けるようにある程度残るように調整していたのだ。

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