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カニオ的耳袋、オカルト体験談3  作者: 蟹江カニオ 改め 蟹ノ江カニオ
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未来予知をする話

『未来予知をする話』


 何だか矢鱈と嘘臭い副題ですが、マジなんです。


 小拙がオカルト体験談と銘打つのは、正にこれが理由でありまして、何か与太話っぽい体験記ばかりなのでジャンル的にオカルトがしっくりくるんです。


 心霊的な体験記だと(奴等を自力で払った事も有ります、祓いで無いのは追っ払っただけなので払うとしますた)オカルトではありますが、まんま心霊体験談としますよ。


 何せ、妖怪の類いも目撃しておりますし、未来予知?予言?や透視なんかも体験済みなので、心霊体験とするにはごった煮過ぎるのです。


 その話は後日にしまして、今回は未来予知にします。


 昔から勘は良い方で、いや、感とするべきでしょうか。


 小拙の定義では、勘は考えた末の選択でして、思考格闘の末の経験則選択としているからです。


 まあ、時間的にこの道は混むだろう、だから迂回。とか、


 前走で好走だから今回は買い。とか、


 ここの店主は美味い料理を作るから新作料理も期待大。


 と云う感じで、データが有っての選択肢は、勘としている訳でして、小拙的には気象予想なんかも勘扱いです。


 小拙の言う感とは、所謂第六感の感でして裏付けも根拠もない()()なんです。


 ここ数年、よくよく考えてみたら不思議な感覚、と反芻するようになりましたが、感が働いたときは、別に根拠や判断基準がある訳でも無いのに、“これ”と断言して的中しても“当然”とした感覚で不思議にも思わないんです。


 小拙が小学生の頃、消しゴムを賭けた一発ジャンケンが流行った時が有りまして、50連勝凸凹位したことが有ります。


 ただ、同じ人に連敗したことを切っ掛けに、普通に勝ったり負けたりになりましたが。


 その連勝中も、まるで負ける気がしなく、勝てて当然意識でしたので、考えてみたら根拠の無い勝気なんですから不思議な感覚です。


 この根拠の無い勝気、感は突然来ます。


 的中して当たり前。なので今にして思えば、いちいち覚えていない位に()()()()()()ばかり的中していました。


 無作為に手にした小物類が丁度欲しい数であるとかは、大体十中七八は的中します、()()()()()()()大体当たります。


 数がピッタリ的中する事に、特に不思議には感じていませんでした。


 その感を強く意識した切っ掛けなんですが、子供が幼いころに嵌まったとある食玩のキャラクターを当てた事です。


 なんでも人気の食玩で、近所のスーパーは皆売り切れだとかで(嫁さんが子供に付き合わされてスーパー巡りをしたとか何とか)隣市の大型複合スーパーに買いに出かける事になった時の事です。


 小拙も運転手として同行しました。


 開店直後に潜り込み、目当ての食玩を探し当てます。


 ケース内は1個も欠けていなく、まだ棚卸しした直後と知れます。


 早速子供が手前の奴を取りますが、ここで直感発動です。


 それじゃない、奥の奴。


 と、ケースを裏返し、一番奥の奴を2個取り出し、子供の取ったのを戻します。


 嫁や子供にしてみたら、中身が分かる訳ではないのだからどれでもよくて、素直に小拙に従います。


 他の買い物も済ませて車に戻ると、子供は早速開封です。


 結果は2個とも、欲しかったらしい、何だかと言う将軍で大満足です。


 小拙はさもありなん。と別に驚きは有りませんが、嫁は別です。


 何で分かったの?裏技か何かでバーコードに印でも有るの?


 と、不思議がります。


 そこで初めて、小拙も疑問に思いました。

 何故当然の様に分かる?


 当たり前に感じていたので、それまで流していましたが、改めて考えてみると分かる訳が無いのですよ。


 これが切っ掛けとなり、この感を意識してみました。具体的に、ギャンブル関係で来ないものかと意図してみました。


 先にも書きましたが、アレは突然来るのであまりギャンブルには不向きです。


 ですが、今まで二回程来ました。


 最初のは、当時嵌まっていた競馬で、とある年のダービーです。


 出走馬表の馬名を見た瞬間に、この馬が勝つと分かりました。前走や、オッズなんかはまだ見ていません、馬名のみでの断言です。


 ただ、残念な事に、その時はウィンファイブとか言う形式での購入なので、ダービーだけを的中させても仕方ありませんでした。


 ウィンファイブとは、JRA指定5レースのそれぞれの勝馬を予想する形式ですので、他レースを外したのです。


 確かダービーは単勝7倍位の配当が付きました。


 単勝買いでもよし、軸にして複勝や三連買いにすれば、あるいは大きく儲けたかも知れませんが、残念な事です。


 因みに何でウィンファイブで買ったかと言うと、二~三回前の週に、やはりウィンファイブで勝っていたからです。


 理論配当金は2億のウィンファイブです。的中なんだから億の配当金を貰ったかと言えば、そんな事は有りませんが。


 どうやらその週の指定レースは、鉄板レースばかりだった様でして、大概の人が一番二番人気の馬予想で購入したらしく、勝馬配当は80倍位でした。


 小拙、100円しか購入していないので、八千円が配当です。


 そんなで色気を出してウィンファイブを購入し続けたのですから、まあ、感の無駄使いでしたね。


 もう一回の方は、ナンバーズ3です。


 なにやらその日、誕生日番号でナンバーズ3を買わなければならない気がしたのです。


 今ではネットで購入できるナンバーズですが、当時は窓口まで行かねばならず、外出時のついでに購入する事にしました。


 その日、何かの買い物に車で出掛け、車内和気あいあいと会話をしていて、ナンバーズの件など半ば忘れかけたのですが、とある宝くじ売場を通り過ぎて、ナンバーズの件を思い出しました。


 思い出しましたが、こちらは車移動です。Uターンも面倒でしたので、購入は後日としたのが仇となりました。


 発表日の新聞を見るに愕然としました。

 ストレートで的中です。確か8万位の配当金でした、ナンバーズ3の理論配当金は10万位ですのでまずまずの高配当です。


 あの時面倒臭がらずUターンをして購入していれば、臨時収入となった訳ですから無念な事です。


 こんな感じで、この手の感は、いきなり来ます。


 これも広義では未来予知なんでしょうが、本題の未来予知はこれとは別の話です。つまり今までの話は前振り、落語で言うマクラと云う奴で。


 本題は、ビジョンとして見た未来予知なんです。


 とは言え、天変地異の予知をするとかでなく、数秒後の未来をビジョンとして見た感じで、他愛ない……とも言えない件も有りますが、あまり大事では無い予知なんです。


 数件有りますが、車運転関係で見た奴は詰まらない予知なので端折ります。


 当時、小学校低学年の子供の友達が遊びに来ていた時の事です。


 ドローンが流行り始めた頃で、ドローンの亜流や紛い物が安価で手に入りました。


 クリスマスか何かで買ってやった、全長5~6㎝位のヘリの玩具で、その友達の子が遊んでいた時の事です。


 単3電池から1分位充電すると、大体10秒位飛ぶ玩具で、今のドローンと違いプロペラが一枚だけの、極めて不安定な飛行をする奴でした。


 一応プロポみたいな物で操縦出来るのですが、満足にホバリングも出来ない品質の玩具でしたので、その子も操縦に手こずっていました。


 何かの拍子にその子と眼が合った時、その子に重なる様な感じで映像が()()()()()ました。


 その子の後ろから、件のヘリが飛んで来て、ペチり、とまぶた周辺に当たる映像です。


 映像のその子は、驚いた顔をしていて、それからヘリの玩具がぶつかった情景でした。


 その予知映像を見た小拙は、余程妙な表情だったのでしょう。


 そのお友達の子は、大の大人の百面相に()()()表情を浮かべています。


 ペチり。と後ろから飛んできたヘリの羽が、その子のまぶたの辺りをぶつけます。


 ほんの二秒前に見た情景の再現です。驚きよりも、やはり、といった感覚で安否を問います。


 幸い、まぶたに当たっただけで、怪我らしい怪我は有りません。


 その子にしたら小拙の表情の変化の方が余程驚いた様でした。


 ここでも未来映像云々は、まるで当たり前の様に捉えていて、怪我の心配が先立ち危うく流してしまう所でした。


 この手の出来事は、食玩の件から意識して記憶するようにしましたので、割りと詳細に覚えています。


 もう一件、やはり詳細に覚えている未来予知が有ります。


 ただ、こちらはどうも小拙がアクションを起こしたからか、未来予知をしただけに終わりました。


 その日は、まだ、朝も早い時間で、コンビニで、多分コーヒーか、ハチミツ黒酢を購入し店外に出た時の事です。


 矢鱈と派手な異音を立てて、駐車場から出ようとする車を目撃しました。


 見れば完全に空気の抜けたパンク車です、その状態で普通に走行しようと言うのですから、逆に天晴れです。


 そこで未来予知のビジョンが頭に浮かびます。


 そのパンク車、駐車場から道路に出た直後、走行速度の関係で、後ろから緑のダンプカーに追突され大破すると云う物です。


 全く知らない他人とは云え、知らんぷりは出来ません、何せ派手にパンクはしているのですから、注意を促す事は出来ます。


 急いで駆けつけ、運転手にパンクを教え、取り敢えずコンビニの駐車場に車を置かしてもらい、JAFか何かに連絡する旨を提案します。


 その運転手、まだ、若い女性でして、パンクの対応が分からなく、(パンクしている事は理解していました)動転しての行動の様子でした。


 JAFも加入していないとの事でしたが、小拙は地元民なので、100m程先のカーブに中古車販売整備店が有る事を知っていましたので、開店にあわせて(まだ朝の八時前の事です)スペアタイヤに交換するなり、パンクを修理してもらうなりを提案します。


 中古車販売整備店を示すと、丁度店舗の電気が点いた所でして、そちらに依頼する事を勧めて、その場を去りました。


 後の事は知りませんが、事故情報は聞かなかったので、未然に防いだとは思います。


 ダンプカーはひっきりなしに通る街道でしたので、あり得ない事では有りません。(それ程遠くない場所に砕石場が有るのです)


 だから、この件の小拙の予知は只の予知に終わりましたが、まあ的中しても寝覚めが悪い話なので由とします。


 ひょっとしたら、意識していないだけで、この手の未来変革は頻繁に起こしていたかも知れません。


 小拙の作品に、世界は同時平行的にほぼ無限に進行していて、今認識している世界が全てでは無いとしていますが、こうした経験が元になっているのですよ。


 事故の起こったかも知れない未来、事故が起こらなかった現在。


 起きた、起きないで、そこからまた無数に分岐する未来。


 不思議ですねぇ。


 まあ。白昼夢を見て、お節介をやいただけともとれますが、そこら辺の感慨は人それぞれをと云う事で。

カニオ的耳袋、日間ランキング14位に入り本気で仰天しました。


1.2.3話とも全てランクインし感動よりも、勘繰りが先立ち我ながら難儀な性分と反省しますた。


評価していただいた方々に感謝です。アクションが有る事が何よりの励みになります。


こちらは、気分転換に書いていますので不定期投稿となりますが、応援よろしくお願いいたします。

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