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4.はじめての会話

 目を開くと、ここ三ヶ月で慣れ親しんだ地下牢の天井だった。

 地下牢のベッドに寝ている私の横には、マシュマロ姫と騎士達がいた。


 えーっと?

 私、この姫にアメみたいなのを口に入れてもらったら倒れたような?


「気がつきましたか?」


 おぉ! 言葉がわかる! なんで?

 

「異世界人。あなたの身体から異世界のものが抜けてからでないと、翻訳の術をかけられなかったのです」


「体調が良いようなら、この世界のことや貴女の世界のことをお話したいのですが、よろしいですか?」


 騎士達がばらばらと話しかけてくる。

 なるほど。翻訳の魔法のために放置されていただけだったのか。

 すっごく久しぶりの会話に、私は上半身を起こした。


「お願いします」


「では、まずこの国の名前はカルミア王国。この方はカルミア王国の第一王女ビアンカ様です」


 丸い王女様は微笑んだ。

 マシュマロ姫あらためビアンカ姫ね。了解です。


「お名前をうかがってもよろしくて?」


 声もかわゆいですね、ビアンカ姫!


「はい、ビアンカ様。私は天城(あまぎ) ゆりあ。ゆりあが名前です」


「ユリア、この大陸では『異世界の物』が力を持つ。なにかを動かすには異世界の力がいるのだ」


 地球でいうところの電気とか、魔法世界だと魔力みたいなのが、この世界では異世界の物ってこと?


「異世界の物ならなんでもいいわけではなくて、強い執着心が籠もった物であればあるほど強い力が得られる」


「だから各国それぞれ異世界から召喚し、エネルギーとして使うのだ」


 ん?


「今回、我がカルミアでは、ユリアの持ち物が召喚された」


「召喚士によると、大変強い想いが籠もっているということだった」


 んん?


「ユリアの他の持ち物を召喚するには、ユリア自身の協力が必要となってくる」


「我が国のために、召喚に協力を要請する」


 んんん?


 とりあえず、言ってもいいですか?


「それ、なんて泥棒?」

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