51.幾多の魔法陣
前回のあらすじ
計画していたことの準備が整う。
ここは路地裏で尚且つ魔道具で周囲から認識を阻害している。それが示す意味は俺が心置き無く魔法を試すということだ。
最初は手始めに俺のゲームのとき一生懸命作ったあのナイスガイを目指そうではないか。一気にあそこまでは辿り着けないから、一回目では大まかにしか出来ないのだが。
――高位幻術――
俺は周囲を周囲一帯を昼間の明るさの半分ほどまで照らす光を纏った。その中で俺は、あのナイスガイをイメージする。
次第に光は消えていく。
これで姿が変わったはずだ。
俺は、魔法を使い自分を見る。これで『ナイスガイとしてこの世界の英雄みたいになってもいいかもしれない』『恋愛フラグが立ったらいいもの以外は回収しない、何故ならこの姿の俺には選ぶ権利が発生するからだ』などといろいろな期待が俺の中を占めていく。
そしてそこにいたのは……薄く青い銀髪の髪を夜風に少し靡かせているブカブカのローブを着た幼い女の子がいた。
わー、可愛いね――って、何ロリに目覚めてんだ! それと見た目に変化なんて微塵もねーよ!!
もしかして成功を確認する前にいろいろ期待をしてしまったからか? いやいや、俺はお話の主人公でもあるまいしいちいちフラグ云々とかは無いのだよ。
何か原因があるはずだ。魔法に使う魔力の量が足りていなかったか、他に理由があるのか。
他の理由は今は兎も角として、魔法の魔力量に関してなら十分試す余地があると思う。
今は魔法陣も何も使わなかった。だから、入学試験のとき並の規模の魔法陣を組もうか。
今度は雲の上の方まで魔法陣が俺の頭上に数百という数発生する。横幅は大きいもので直径3キロほどある。
これ、普通に今までで1番強力だな。
どうやら、思わず相当ヤバい魔法陣を組んでしまったようだ。魔力を残り2割程度残すとして魔素を集めるとすると、少なくとも試験の時の1.5倍は集められる。
もういいや! 試験の時も大丈夫だったし、ここ一帯の半径5キロくらい漂ってる魔素を回収してしまうか。
今は夜中の2時、3時辺りの1番人が起きていない時間だと思う。
ここはもともとダンジョンに魔素が取られているので濃度が低い。だから、バレないんじゃないかと思う。それにこの程度の濃度ならすぐに戻るだろう。大体3日くらいだろうか?
っと、そんなことを考えている内に魔法を最大出力で発動させるに足る魔素の量になる。これを魔力に変換させるて魔法陣がどんどん俺の元へ戻っていき消えていく。
そして、俺の中にはとてつもない魔力が凝縮されていく。足元の地面に敷かれたタイルは膨大な魔力に接触し、売れるレベルの魔晶石にまで一瞬になる。
――高位幻術――
俺は全力で魔法を使った。
あまりにも膨大な魔力が動いたことで衝撃波が路地裏を走る。周囲の家の窓はガタガタと音を鳴らしている。
事後処理は後回しにして結果を見るとするか、これなら自信がある。
しかし、そこにあるのはさっきと同じ俺の姿だった……。
次回は理由やセシリアの考察的な内容です。




