28.魔法強化成功
前回のあらすじ
ジェンガの技を教える。
短いです。
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今日は、ダンジョンが休みの日だ。
前々回みたいに、訳のわからない時間の使い方をしないように気を付けよう。
「今日はみんなに、魔法の使う上で大切な知識をつけてもらおうと思う。とは言うもののボクが一方的にスキルで知識を送り込むだけなんだけどね」
知識を共有するスキルを使用しながら、火が燃える仕組みを考えたり、物質の分子構造や、固体や気体の分子の配列や、覚えるのに滅茶苦茶苦労をした相対性理論や特殊相対性理論も考えたりした。
一時間ほど、頑張って考え続けた。
「これで、終わりだ。取り敢えず思い付くだけ考えてみたから、その知識をもとに魔法を使えるようにしてくれ」
「この科学中心の文明、知らない文字……セシリアはどこから来たんだ?」
「遠いところかな?」
考えるとき日本語がたくさん出てきてたっけ。気を付けよう。
「セシリアちゃんってほんと、不思議だよね」
「よくこんな知識を身に付けられましたね。謎が多くてとてもミステリアスって感じですよね」
「それはいいが、試しに手元にさっきの知識を生かして、手のひらサイズの炎を作ってみないか?」
俺が与えた知識で、火の魔法を使ってもらった。
「わー! なにこれ、青い炎だよ」
「普段見るような火比べたら、温度が桁違いですよ。これは」
「そうだろ? いつもの赤い炎はどうやってやってるかはよく知らんが、酸素をしっかりと供給して、可燃性のある気体を燃やしてやれば青い炎ができるんだよ」
別に俺は地球にいた頃別段、科学が得意な訳ではなかったから、こんな風に教えるなんて少し恥ずかしい。
「これなら、前までのよりも格段に威力が上がります」
このときから、俺以外のみんなも魔法を俺レベルまで使えるようになっていた。俺にしか出来なかったことは、魔法の同時発動、魔方陣を作成して威力の増強、魔方陣の多重作成、自分を媒体として、周囲の魔素による魔法の発動。
その後も感覚を共有して、魔法を使うが結局これは普通は超超高位のスキルがないと出来なかったらしく俺のようになることはスキルを使わない限り無理となった。
また、魔力の効率もこのときの俺は気づいていなかったが相当、異常だったようで、みんながこの域に達することは無かった。
◇
「よーし、今日は前に教えた通りにイメージを細かくするようにやってくれ。確か、次魔物を狩るのは……ティアナだったよな。頑張ってくれ」
「はい! 頑張って魔物を倒します。やっと試せるんですね」
今、俺達は三階層にて、魔物を狩るつもりだ。他の班とは違い俺達は転移魔法で一気に途中から再開できる。
中にはダンジョンに泊まり込みで頑張っている人も居るらしいが。
それは、さておきみんなの魔法がどれだけ強化させられたか見てみるとしようか。
「左手の通路から魔物の集団が来ている。数は大体30体ほどで強さは今までの三階層の魔物とほとんど変わらない。ティアナ、こいつらを倒してきてくれ」
「分かりました!」
俺の報告が終わって少しすると、報告通り左手の通路から魔物の集団が出てきた。
魔物達は俺達を確認するとこちらに攻撃を仕掛けようと急接近してきた。
「ここは通しませんからね」
ティアナは、剣にいつもの強化魔法ではなくて、氷や炎といった属性がある強化魔法を使っていた。
剣の周りからは、白い煙のように液体、固体になりかけた水が落ちている。これは、多分無理矢理、熱量を奪っているのか?
まあ、成長したと思う。これで魔物を斬れば周辺の細胞ごと死滅させられる。
ただ、止血をしてしまうが。
サッ、ザッ、サッ。
そんなことを考えているとティアナは一瞬で片付けてしまう。
思ったんだが、ティアナの剣の効果範囲が2倍くらいになってた気がする。スキルでも取ったのかな?
「凄いよかったな。この調子で頑張ってくれ」
「ありがとうございます」
誉められたティアナは少し照れて、少し顔を赤らめる。今更だが、このパーティー美少女が多すぎです。
「立て続けに魔物が来ている。数は10匹程度だな」
「やっとボクの番が来たか、でもティアナよりも少ないのは嬉しくないけど、取り敢えず、魔法を試すぞ」
援軍みたいな感じかな? 偶々でも、意図的でもこの強さなら何の問題もないけど。
「この一発で終わりだ!」
ドオオォォン!!
エンセリアがそう宣言すると同時に大きな爆発が起こる。
「今のは確か、水蒸気爆発っていうやつを使ってみたぞ。思った以上に強力だぞ……」
魔物はティアナが倒した魔物からドロップしたものと一緒に、ドロップしていて落ちていた。
水蒸気爆発をいきなり起こせるとは……恐るべし。
「これもすごかったな。今後も頑張ってな」
その後、カリスの魔法も見させてもらったがみんな、今まで以上に強くなっていた。
◇
魔物同士が殺し合うという奇妙な光景を今、目にしている。
誰の仕業かは検討がつくだろう。エンセリアだ。
「いつ見ても恐ろしいよな、その魔法。見てると魔物が可哀想に思えてくるかもしれない」
「ちょ、ちょっと非道くない? それ。ボクは得意なことをやってるだけじゃない、か!」
エンセリアがいつも以上に威力が数倍にも増した風の魔法で魔物を切り刻んだ。仲間を殺させていた魔物は、その命令を変えないと殺すことは出来ないので、魔力節約のために命令を変えて自爆させずに自らの手で殺すことにしていた。
しかし、今のは完全オーバーキルで節約になってたんですか? と訊きたいところだが今の雰囲気だと俺のせいで怒らせてしまったことだから訊くわけにはいかない。女性の心は難しいですな。まあ、女性に限られたことでも無い気がしてきたが。
「すまなかったよ」
「その……前からボスの反応があるので倒す準備をしてくださいね」
「今まで、俺が魔物を中心で狩っていたことが多いから、今度は逆にボスを倒すところを見たいから俺は手を出さないことにするんだけどいい?」
「「いいよ!」」
さて、三階層のフロアボスはなにかな?
すると、いきなり角から飛び出てきた3メートルくらいもある蜘蛛が出てきて、こちらに糸を吐いてきた。
それを俺達は(俺を除いた)咄嗟に炎やらなんやらで兎に角防いだ。流石だな。
その蜘蛛が糸を吐いたやつを処理した勢いのままカリスは、爆破魔法を。アクセスは、氷の刃のようなものを弾丸のように浴びせる。ティアナは剣になにか付与したようで、何をしたかはよくわからないが遠距離から半透明の衝撃波みたいな攻撃を繰り出していた。エンセリアは蜘蛛の下から大量の岩を天井へと打ち付けていた。そんな総攻撃をした。
攻撃の雨が一旦止んで様子を見ると魔石と、蜘蛛の糸らしきものが落ちていた。どうやら、ボスからも素材のようなものがドロップしてくるらしい。
「すごかったな。もうこれはソロでもダンジョンに行けるかもしれないな?」
「君たち、いつの間にかこんなに魔法が上達していたとは、とても驚きましたよ。ジェネレーティーさんの仰った通り、全員がソロでもダンジョンに潜れそうですね」
「「ありがとうございます!」」
ほんとに、幾ら総攻撃とはいえ、ボスってこんなあっさり死んでいいのか? もう少し頑張ってくれ。




