第4話
「シュルルルルー」
俺があの虎猫と遭遇して、スキル隠密を仕様しながら移動を始め森を進んでいると、再びスネークを見付けた。
スネークか……。んー。どうするかなぁ……。狩るか? でも、またあいつが出そうで怖いんだよなぁ。んー。いや、こっちは、あの虎猫が行った方向と逆方向だし、逃げてばかりだと強くなれない。ならここは、やっぱり狩っとくか。
じゃあまず、安定の……
スキル『鑑定』。
「名称 スネーク 危険度 D LV7」
レベルは、対して変わらない。なら次に、周囲にやつがいないか視覚、嗅覚、聴覚を全部使って念入りに確認っと。……よし。いないな……。それじゃあいつも通り木の影からーー
「シャーー!」
飛び出した後に、相手の首に……
噛みつく!
そしてーー毒を流す。うっぶ! 相手が体に巻き付き、抵抗してくる。やはり毒耐性があるから、すぐには死なねぇか。っくそ! さっさと死ね! 首を噛んだまま、相手の頭部を地面に繰り返し叩きつける。くそ! くそ! くそ! くそー!
5回ほど叩きつけたあと、相手が動かなくなり、体にレベルアップの衝撃が走った。
ーーはぁ、やっと倒せた……。白ネズミに比べてだいぶ時間かかったな。毒耐性の影響か……面倒だな。んー。まぁ、少し厄介だけど倒せ無くはないか……。よし。これからも見付けたら狩るか。あっ、そういえばレベルアップしたから、ステータス確認するか。最近あんまり確認してなかったし……。
スキル『鑑定』自身。
……これってレベルアップした後に勝手に表示してくれないかなぁ……。そうすれば、少し楽なんだけど。えーと。
「名称 スネーク LV7
HP200/230 MP60
攻撃力176 防御82 素早さ130 魔力値30 回避86
スキル
熱感知 音感知 毒牙 隠密 毒耐性 鑑定(LV2) 経験値20%up
スキル習得時間短縮 聞き耳
称号 転生者」
んーなるほど。HPがさっきの戦闘で少し減ってるけどステータス結構高くなったな。それと、スキルが一つ増えてるな……。この、聞き耳ってやつ。それと、鑑定の所(LV2)ってスキルもレベル上がるんだな。この聞き耳ってどんなスキル何だ? ウィンドウの聞き耳を注目すると、もう一つウィンドウが現れ、スキル聞き耳の解説が表示されていた。これが鑑定LV2の機能か。たぶん鑑定中の表示に出てきた単語を更に鑑定できるって感じだろう。まぁそれは良いとして聞き耳の効果を見るか。
「スキル名 聞き耳
解説
スキル使用時、聴覚が人間のおよそ10倍になり、音にとても敏感になる。ただし、聴覚がない生物は、音感知のスキルが無ければ効果が発揮されない。また、このスキルは聞き耳を立てると稀に習得することができる」
なるほど。んーと要するに、動物並みに耳がよくなるスキルってことか……。よく考えたら、敵が来てないか音で察知できるってことだよな。……結構優秀なスキルが手に入ったんじゃないかこれ。しかも何か稀にって書いてるし結構珍しいんじゃないか? うーっよっしゃー! レアスキルゲットだぜー! 心のなかで叫んだあと、気持ちを落ち着かせて一度大きな息をついた。ふぅー。まぁとりあえずこれであの虎猫の心配は無くなったってことだ。……逃げる分には……ね。よし。まぁ細かいことは置いといて、さっさと進むとするかーー。
ーースネークを倒してから約二時間後
俺はまだ湖に着かず、景色がさほど変わらない森を進んでいた。
あぁ~。昨日から歩いてるのに、まだ着かないなー湖。いくら蛇が遅いからって、遠すぎだろ~。朝見たときは、あと5km位だったぞ……! 何でまだ着かないんだ~。それに、暇だ! スネークを倒してから、まだ何にも会ってない。これじゃあレベル上げも進まないじゃんか! はぁ~。何か魔獣出てこないかなぁ……。
「ドスン! バタバタバターー」
「ムシャ ムシャ ムシャ」
何だこの音? 疑問に、思って周囲を見回すが音の正体は見当たらない。ってことは、聞き耳スキルで聞こえてる遠くの音か……。俺は、蛇には無い耳に意識を向けもう一度音を聞き、音の方向を探った。
「ムシャ ムシャ ムシャ」
ーー方角は、湖の方と一緒か……。正体が気になるし、ちょうど暇だったから行ってみるか! 木々の間を素早く駆け抜けそこに向かうと、リンゴのような果実をムシャムシャ食べている茶色い毛並みで、豚のような見た目の何処からどうみてもただの猪がいた。普通の猪と違うところと言えば、長い牙が有ることだろうか。あれって魔獣なのか? 普通の猪と違って、モ○ハ○の猪さん見たいに牙があるけど……。まぁ取り合えずーー
スキル『鑑定』。
「名称 ボアー 危険度 D LV7
解説
魔獣のボアー種の一般的な種。全長約150cm。牙を含めてこの大きさなため、普通の猪よりは少し小柄な体型だが、普通の猪変わらずとても獰猛な魔獣」
へぇーこんな感じか。レベル一緒だし、ランクも一緒。ーーそれに周りに気配もない。よし。さっさと狩るか。要領は、白ネズミと同じ感じで、近づいて噛みついて毒流して終わりだな。スキル隠密を生かして後ろから一気に首もとにーー
噛みつく!
「プギー!」
からの~毒注入! って、うぅわー! 毒を流した途端に、猪が木に向かって猛突進した。やべぇ! ぶつかるー! ーーっと思ったが、毒が先に猪の体全体に回ってギリギリ危機は免れた。ふー危なかった……。いやぁマジでギリギリだった。いまさら思ったけど毒ってすげぇな……。はっ、でも毒が全く効かない敵来たらどうしよう。……まぁその時はその時だ。それにしても今回も、レベル上がって良かったぜ。ああそうだ! 昨日から何も食ってなかったからこいつ食べるか。それじゃまず絞め付けて
「メキ メキ メキ」
いただきます! パクっ。ふぅー。ちょっと臭かったけど、こいつも結構旨かったな。まぁ、さすがにあのデカイ牙は食えないけどな……。よし! 腹も満たされたし、さっさと湖に行くかー!