28.情報交換
イオリが去った後、僕とカズヤはフレンド交換をして別れた。
カズヤ曰く、これからのボスに対しての対処方法はコミュニティの掲示板を通じて、プレイヤー間に情報を伝播していくと彼は言っていた。
「えーっと、メニューのコミニティっと」
街中の広場に無造作に鎮座する長椅子に腰を落ち着け、コミュニティタブ内の掲示板を選択して開いた。沢山のスレッドが立っていた。
その中で、新着のスレ【第一のボス攻略】を発見して、そのスレッドを覗いた。
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new【第一のボス攻略】part1
1:名無しの大剣使い
スレ立てした。
さっきフィールドに出て行ったら、峡谷と湖畔の間にでっかい亀がいた。
で、一緒にいた、フレンドと偵察がてら近寄ったら、砲撃の嵐に襲われた。
2:名無しの盾職
スレ立て乙。
何て名前だったの?
3:名無しの魔法使い
乙。
ちなみにどんな外見だったの?
4:名無しの大剣使い
≫2 〈アースフォート・アルケロン〉
≫3 最初に言った通り、でっかい亀で名前に、フォートって付く通り、要塞みたいな外見。
それで沢山の砲門も持っていて、防御力もずば抜けて高い。
5:名無しの魔法使い
俺の魔力が煌めくぜ‼!
実にやりがいのあるボス戦が期待できそうww
ちな、守ってくれる人募集中!
6:名無しの盾職
5≫私は貴方の盾……絶対に傷つけさせない(キリッ)
7:名無しの魔法使い
6≫やだ、惚れそう(*ノωノ)
8:名無しの短剣使い
スレ乙。
そんな相手に私の出番は無さそうだ……( ゜Д゜)
9:名無しの大剣使い
6≫7≫まぁ、もうちょっと聞いてくれ。
8≫そんな事、無いよ!
で、〈アースフォート・アルケロン〉の話に戻すけど……あの亀は、南に南下しているみたいで、その進路上に“エピオン”があって、このまま進まれると“エピオン”が攻撃されてしまうんだ。
10:名無しの魔法使い
ほう、動かざるごと山の如し、を守ってくれない動く要塞ね。
第一の試練は、耐える系が多いな。昨日の防衛戦もそうだったし。
11:名無しの盾職
10≫すまない。貴方を守るのは辞退する。
貴方よりも街を守る方が大事。
12:名無しの大剣使い
それだけなら良かったんだが、ボスのHPが五本もあって、想像以上に硬かった。
撤退する瀬戸際に、俺のペットの最大火力で攻撃したんだけど、全然ダメージが与えられなかった。
13:名無しの魔法使い
11≫ふ、降られた(`・ω・´)
12≫貴殿の使い魔の攻撃が如何様なモノでも、我レの絶対魔法の輝きの前には、塵も同然よ‼
14:名無しの短剣使い
12≫さらに私の出番が無さそう……( ゜Д゜)
それでどれくらいの速さでこっち来ているの?
15:名無しの大剣使い
14≫それは、まだわかっていない(-_-;)
俺とフレが街に帰って来て、遅めの朝食を取っていたら、共通の知り合いが話に割って入って来て、コーヒー飲んで去り際に自分も「調査に行く」って言っていたから、その連絡待ち(^^)/
16:名無しの盾職
15≫早く、連絡ないかな(^^♪
17:名無しの愛戦士
16≫呼んだ?
15≫調査に行ってきたよ(^_-)-☆
18:名無しの大剣使い
17≫どうだった?
19:名無しの愛戦士
18≫目測で言うなら三日くらいで、街の周辺に着くと思うよ。
リアルの時間の日付で日曜の昼前に決戦かな(^_-)-☆
ちなみに、射程は1.5kmほど、砲撃されて死に戻ったよ。
20:名無しの短剣使い
19≫調査乙。デス乙。
21:名無しの盾職
19≫乙。情報サンクス(^^)/
22:名無しの大剣使い
19≫乙。ウィンク止めて怖い(-_-;)
23:名無しの魔法使い
ねぇ、みんなどうして俺の相手してくれないの(T_T)?
以下、色々続く。
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ここまで掲示板を見たところで僕はひっそりと掲示板を閉じた。
改めて世の中には、色んな人が居るんだなと思った。
僕らに残された、時間はあと三日ほど。
(まだ、知る必要のある事は、きっと沢山ある)
そう思い感じた僕は、街の住人に聞き込み調査を始めた。




