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オーディール テイム・オンライン  作者: 結城 縫熊
1.冒険の始まり…
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26.要塞

紅閃迅雷フレイジング・ドライブ】」

そう聞こえたとき、紅焔がノヴァとカズヤから生まれ、僕らを紅焔こうえんの被膜が覆った。

〈【紅閃迅雷フレイジング・ドライブ】:リンク・アーツ。

焔を纏い突撃する技。その焔の光は、陽炎かげろうの如し、実在しているモノを光の屈折の変化により、あたかも存在していない様に見せる〉


〈索敵スキル〉を全開にしているため、カズヤが放ったリンク・アーツの情報をシステムメッセージとして流した。

(これが…カズヤのリンク・アーツ)

〈索敵スキル〉の副次効果により、客観的に映った。はげしい光を放つ焔は、紅蓮の彗星の如く、流れる様な軌跡を空に描き、空を奔った)

…それは桁違いの速さだった。

 紅蓮の焔は急降下しながら、謎の何かに急接近していく。

謎の何かの感知圏内に入った様で、苔の一部が動き幾門の砲塔がこちらを向いた。

「「「「ドッッッンドッン」」」」

放たれた‼その発射音は四つ。飛来する物体は、岩石だった。

(…あぁ…激突する…)

放たれた一つの岩石が、僕らに直撃するコースを辿っていた。

(…終わったな)

知覚した情報によって、次に来る未来を予測した僕はそう思った。

正面から、直撃した。

(………あれ?何も起きない?)

目を瞑って諦めていた僕は、いつまで経っても響かない衝撃に疑問を思った。

(…砕いたのか?あの岩石を…)

未だに空を翔る。僕らが健在である事から、驚きの事実を推測した。

(…今度はちゃんと見よう)

再度、放たれた岩石が再び直撃する瞬間を僕は目を凝らして見た。

…迫る岩石が直撃した。一瞬の均衡の後、砕け散って消えたのは、岩石の方だった。

(…本当に?)

驚愕の事実に開いた口が塞がらない。間抜け面を晒している僕に次の情報が流れた。


〈アースフォート・アルケロン〉

 直訳すると、大地の要塞亀ようさいがめ。この亀は万年、生きたとされている。

 長い年月を過ごした亀は、やがて数十年に一度しか起きなくなった。

起きた亀は、南の方角に向かって何かを求めるかの様に歩く。

 しかし生来より防衛本能が強いため、その巨体と相まって一度ひとたび目覚めれば、大自然の猛威の如く災害をまき散らしてしまう巨獣。

(こいつが…巨獣‼)

流れて来る情報によって、謎の正体が巨獣だということが解った。

 同時に“巨門の年”魔獣の集団に続いて最後の難関であり、きっと第一の試練のボスだ。

(HPバーが五本もある!?)

ボスである事からHPが多いのは仕方ない。

HPバーが複数本持った相手には、偶に遭遇する希少レア魔獣などが持っているのは知っていたが、それが更に倍以上の五本。


(こんな相手にどう戦えばいい!?)

見た目からも難攻不落な城張りの重圧プレッシャーを感じる存在との、相対して戦う姿を想像することが出来なかった。

「……ユウヤ、情報は手に入れたか?」

沈黙していたカズヤが苦しそうな声音で尋ねてきた。

「うん。色々と解ったよ」

 名前などの基本情報から、砲門の数なども解り偵察としては、上々と判断した僕はそう言って返した。

(けど…こんなの知っても、とても太刀打ちできそうにない)

「よし、なら離脱するぞ…これは、置き土産だ!」

巨大亀の周囲を旋回しながら、迫りくる砲弾を回避していたノヴァに撤退の指示と同時に攻撃するように言った。大きな炎弾が放たれて巨大亀に当たった。

着弾と同時に煙が舞った。その煙を隠れ蓑にする様に、僕らはその場を去った。

(……全然ダメージが与えられていない)

 しかし〈索敵スキル〉により強化された知覚が、〈アースフォート・アルケロン〉のHPを数ドットしか削っていない事に気づいていた。



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