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粘液戦隊ショクシュンジャー ブルー爆参の巻

作者: アザとー
掲載日:2013/07/17

 人類の未来を守るのだと思えば、悪の触手どもとの戦いも辛くはない。ぬめっと生暖かいショクスーツの装着感にも慣れた。

 一つだけ不満があるとすれば……


「なぜもてないいいいいいいい!」

 絶叫するトモに、アザ・トーは大きな目玉をキョロリと傾げて見せる。

「お前、めっちゃモテモテだぞ?」

「だ、誰にっ!」

「みんな会いたがっていたし……そろそろ連れて行ってもいいかな」

 触手でもしょもしょと這うアザ・トーに連れられてたどり着いた先は、大きな洞窟だった。

「ここは、我々ショクシュンジャーの本部基地であり、訓練機関。通称、『触手の穴』」

「……触手と、穴って言葉の取り合わせは最悪だと思う」

「そこ? ツッコミどころ、そこ?」

 入り口でわさわさと揺れるアザ・トーを、少し生意気そうな男児の声が呼ぶ。

「お前はまた、何をやっているんだ」

 洞窟からてこてこと歩み出てきたのは、やっと小学校に上がるころかという小柄な美少年。

「ん? 子供?」

 顔を確かめようとするトモの視線を避けて、男児はアザ・トーの触手の裏に隠れた。

 トモが侮蔑を叫びに変える。

「見損なったぞ、アザ・トー! こんな子供に!!」

「こんな子供にナニができるって言うんだよ! ショタは愛で、慈しむためのもの、俺だってそのくらいの流儀は心得ているわっ!」

「うわ、怖え。真性だ……ほら、その触手は危ないから、こっちにおいで」

 優しく差し出された手に怯えるように、男児はますます縮こまる。アザ・トーはその頭を触手で撫でた。

「少々人見知りする子でね。紹介しておくよ。これが触手ブルーこと、カラスノだ」

 その男児は、アザ・トーには容赦なかった。触手の幾本かを掴んで引っ張る。

「人を『これ』呼ばわりするな!」

「て! 痛! はげるっ!」

「さっさとイエローを連れて来いって、オネエサマ方がお待ちかねだよっ!」

「解かったから、はげるから。うう……ごめんなさい~」

 イエローの心中に、不安が沸く。

「まさか、俺に会いたがっているオネエサマ方って……」

「心配するな。いずれも美女ぞろい、年齢も300歳以下のぴっちぴちばかりだ」

「いや、それ、もう人間の年齢感覚じゃないよねえっ?」

 しかし、今日のアザ・トーは容赦ない。トモの手足を触手で縛り上げ、洞窟の奥へと引きずり込んだ。

 そこにはぽっかりと、地底に向けて口を開けた大穴。覗き込めば深い底は光も僅かにしか届かず、闇ばかりがわだかまっている。

 その闇が少しばかり蠢いた。

「やめろ、放せ! アザ・トー!」

「スマンな、イエロー。これもお前に強くなってもらいたいという、親心……」

「触手を親に持った覚えはない!」

「獅子は千尋の谷に我が子を……」

「だから、わが子じゃないって!」

「うるさいなあ。いいから行っておいで」

 ぽいっと放り込まれたトモを受け止めたのは、わだかまっていた闇……いや、その中に潜んでいた実におぞましい生き物たちだ。

『彼女』たちは全部で三体、せめぎあいながら、我先にとトモの体に触手を伸ばす。

「やめっ……やめろ!」

 一本の触手がするりとシャツに潜り、程よい硬さの腹筋を撫で回す。

「ひゃうっ!」

 情けない……実に情けない声だ。だが致し方なかろう。

 他の一本は硬いジーンズ地に絡みつき、それを脱がそうと、んしょんしょしているのだから。

 以下、触手たちの会話をお届けしよう。

【まあ、美味しそうな腹筋ちゃん。マシンエクササイズやプロテインではなく、使うために鍛えられた天然物だわ】

【んしょ、んしょ……このズボン、かたいよー】

【ばかねえ。触手なんだから、触手汁を使いなさい】

【あ、そか】

 一番堂々とした腐触手が、合図を出す。

【放汁開始!】

 垂れ滴る汁はじゅわっと音を立てて、繊維質を溶かした。


 穴の上から見守るアザ・トーはカラスノの両目を塞ぐ。

「だめ! 18歳未満にはお見せできません」

「なあ、あの人、大丈夫?」

「う~ん……食われることはないと、信じたい」

 カラスノは目隠しする触手を払いのけて、穴の底を指差した。

「え~。あれ、言うの?」

 こくん。

「年、ばれるんだよなぁ」

 ぎゅうっ。

「わかった、言う! 言うから!」

 アザ・トーはコホンと、大げさに咳払いをした。


「トモよ、触手だ……お前は触手になるのだ!」


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― 新着の感想 ―
[一言] 名前は出ていないけど夢の初出演(笑) 萌えた!萌えたよ~ ちびっこ鴉のツンにも萌えました。 ご馳走様でした。
[良い点] どこまで突っ込んだら良いんだろう(性的かつ触手的に
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