第六章:剣聖ガランド襲来
ついに最強の剣聖ガランドが登場します。
アリシアたちにどんな影響を与えるのか……
読んで見てください!
シアンは朝四時に起床し、
朝食や家事をこなし始めた。
アリシアとベアトリスは、
八時くらいまでゆっくりと寝ていた。
そんな時に……
とんでもない客が訪れる……
「門を開けよ!!!」
「シアン!!!」
謎の老人が大声で叫ぶ。
「何!?」
ベアトリスは飛び起きる。
「エ……」
「アリシア起きて!」
「なに叔母さん?」
「誰か来たみたい」
「こんな朝早くに来客なんて珍しい」
「とりあえず見に行きましょう」
ベアトリスの手を引いて、
歩き始めるアリシア。
「アリシア様」
「屋敷の中にいてください」
「確認してきます」
「まあ心当たりはありますが……」
「シアン!」
「老いぼれをいつまで待たせるつもりじゃ!」
「ダメなら門を切るぞ……」
見たこともない形状の刀を腰の左側に差している。
今にも抜刀しそうだ。
「おじいさま」
「やめてください」
呆れ顔のシアンが話しかける。
「おう!」
「シアン」
「いたなら早く開けろ!」
「申し訳ありません」
「お嬢様のお世話で忙しくて……」
門を開けてお詫びするシアン。
「ほう」
「どうじゃ」
「久方ぶりに斬り合うか?」
ガランドは目が笑っていない。
「……遠慮しておきます」
シアンは冷静に断る。
「そうか……」
少し落ち込むガランド。
「お茶でも飲んでいきますか?」
「そうじゃな」
「ところで何しに、」
「いらっしゃったのですか?」
「おう!」
「いい加減誰もいない山で、」
「修行するのも飽きた」
「門下生も孫もおらん」
「老いぼれは一人で、」
「死ぬのが寂しくなってな」
「ここに永住することにしたぞ!」
笑顔でシアンに宣言したガランド。
少しだけその瞳が悲しそうであった。
「それは構いませんが……」
「アリシア様がいいというか……」
「そういえばシアンの愛する人を、」
「まだ見たことが無かったな」
「どんなべっぴんさんなんだ?」
「あれ?」
「シアン!」
「大丈夫だった?」
駆け寄ってくるアリシアをみて、
ガランドはもういない孫を思い出す。
「っ……」
「ミカ……」
動揺し孫の名前を言ってしまう……
「こんにちは」
「アリシアです!」
元気よく挨拶するアリシア。
「アリシア様」
「こちらは私の師匠のガランド様です」
「じゃあシアンの、」
「おじいちゃんってこと?」
なぜか大喜びし始めるアリシア。
「まあ間違ってはいません……」
「そうなのね!」
「よろしくお願いします!」
「おじいちゃん!」
なぜかガランドは動かない。
「あ、あれ?」
「おじいちゃん大丈夫ですか?」
「もしかして様をつけてないから……」
「気にしてるの?」
「そんなことは無いと思います……」
「ガランド様のほうがいいですか?」
「シアンの大切な人は家族だから……」
「好きにせい」
「呼び方など……」
今にも涙を流しそうに震えているガランド。
「じゃあおじいちゃんで!」
「そうか……」
「シアン案内してくれ」
「わかりました」
「お部屋は離れでもいいですか?」
屋敷の裏庭にある離れという名の別荘だ……
「構わん」
「雨風がしのげればな……」
「シアン、おじいちゃん大丈夫?」
心配そうな顔をするアリシア。
「長旅で疲れているようです」
「はるか遠くから来ましたから……」
「わかったわ」
「あまり困らせてもいけないから……」
「叔母さん女子会でもしましょう!」
「ええ、いいわよ」
「何を話そうかしら?」
「ネタが多すぎて困るわ……」
「叔母さん、時間はたくさんあるし」
「アリシア、大丈夫よ」
「一緒にドクダミ紅茶でも飲みましょう」
「そうね!」
屋敷の中に入っていく二人。
そしてガランドとシアンは……
離れに向かって歩き始める。
「……もう大丈夫ですよ」
「思い出してしまいましたか?」
「ミカ様を……」
シアンも苦虫をかみつぶしたような顔をする。
「ああ……」
「どこまでもあの子に似ておる……」
「ミカを守れんかったことも……」
「思い出したぞ……」
「あれはあなたのせいじゃありません」
「よければ好きなだけいてください」
慌てて慰めるシアン。
「ああ、すまぬな」
「久しぶりにジジイの話を聞かないか?」
「わかりました」
シアンはアリシア以外には、
見せない優しい顔で言う。
ガランドは過去に何があったのか……
なぜ孫のミカを守れなかったのか……
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
ガランドも悲しい過去があることがわかりました。
アリシアとの交流で救われていきます。
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