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戦国漫遊・子連れ忍法帖 〜中身はおじさんだけど信長に嫁いで内政チートしています〜  作者: 井上幸将
天下統一怒涛編

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石山本願寺のダイエット大作戦 〜籠城するなら低糖質(ロカボ)に限る〜

「……いいか、パパ。石山本願寺ってのはな、宗教という名の『巨大な備蓄基地』なんだよ。CEOパイナップルの奴、あそこに現代の保存食や高カロリーな甘味を大量に流し込みやがった。信徒たちは『阿弥陀仏の功徳』だと思って、毎日糖分たっぷりの餡子や白米を食らってる。これじゃあ、いくら包囲しても、奴らは太る一方で一向に降参しねえんだよ」


近江を平定した織田軍が次に向かったのは、大坂。巨大な堀と土塁に囲まれた難攻不落の要塞、石山本願寺。俺、百舌鳥もずは、バナナの着ぐるみの内側に現代の『冷却ベスト』を仕込み、タブレットで城内の「推定摂取カロリー」を分析していた。

CEOは逃亡の際、本願寺のトップ・顕如けんにょに、依存性の高い『特製パイナップル糖』と、精製された『白砂糖』を大量に寄進していた。その結果、本願寺の幹部や僧兵たちは、極度の糖分依存に陥り、「甘いものが切れると死ぬ」という強迫観念で団結してしまっている。史実では10年も続く石山合戦だが、そんな長期戦、おじさんの胃が持たない。


「百舌鳥、ならばどうする? 焼き討ちは比叡山でやらなかったし、まさか甘いもの以上の『エサ』を投げ入れるのか?」

「逆ですよ、パパ。今回の作戦は『強制ロカボ(低糖質)化』です。甘い夢を見せ続けるCEOのシステムを、現代の『健康診断』という現実で叩き潰してやるんですよ」


俺は不思議ポケットから、現代の『血糖値測定器』、大量の『難消化性デキストリン(脂肪の吸収を抑える粉)』、そして『特製・低糖質ロカボカレー』を取り出した。

作戦開始。

まず、俺はキウイの特殊部隊に命じ、本願寺の唯一の生命線である「水路」に、無味無臭の『難消化性デキストリン』を大量投下させた。さらに、不思議ポケットから取り出した『超高性能・プロジェクター』を使い、夜な夜な本願寺の壁に「糖尿病の恐怖」をまとめた医学解説ビデオを映し出した。


「本願寺の皆さん。貴方たちの体は、CEOの毒(糖分)で蝕まれています。足がしびれませんか? 喉が異常に乾きませんか? それは極楽浄土への階段ではなく、ただの『生活習慣病』です!」


俺のメガホンが夜空に響く。

連日の飽食で肥え太っていた僧兵たちは、突如として始まった「強制デトックス(水路に混ぜた下剤とデキストリンの効果)」と、壁に映し出される「壊疽えそした足のリアルな画像」に、パニックに陥った。


「ひ、ひぃぃ! 私の足が痺れるのは、仏罰ではなく……『合併症』というやつなのか!?」

「CEO様の甘い菓子が……毒だったというのか!?」


そこへ俺は、最後のトドメとして、不思議ポケットから『現代製・自動健康診断機(キオスク型)』を、白旗を掲げて城門の前に置かせた。


「顕如殿。貴方の今の血糖値は、おそらく300を超えている。そのまま籠城を続ければ、戦う前に血管がボロボロになり、失明するか腎不全になるでしょう。……さあ、その機械で現実を見なさい。そして、我々織田家が提唱する『特定保健用食品・生活改善プラン』を受け入れるのです」


数日後。

城門から出てきたのは、具足がブカブカになるほど急激に痩せこけ(下剤と糖分カットの結果)、青白い顔をした顕如と幹部たちだった。


「……織田殿。いや、百舌鳥殿……。私が……私が追い求めていた極楽は……ただの『高血糖の幻覚』だったのか。……もう、甘いものは見たくもない……」

「わかればいいんですよ、顕如さん。……というわけで、貴殿には本日をもって『石山本願寺CEO』を退任し、織田グループの『健康増進・精進料理アドバイザー』に就任していただきます。……あ、これが退職金代わりの『現代製・高級ウォーキングシューズ』と『特保の茶』一箱です」


俺は、意気消沈した顕如に、歩数計付きのスマートウォッチを強引に装着させた。


「これからは、このデバイスで1日1万歩のウォーキングを義務付けます。ノルマを達成できない日は、朝食のカレー抜きですからね。……石山の地は、我々が責任を持って『ホワイトな物流・商業拠点(大坂センター)』として再開発(M&A)しておきます」


顕如は、手首で光るスマートウォッチを仏具か何かのように拝み、トボトボと「リハビリテーション・センター(伊豆の島)」へ続く籠に乗り込んだ。

巨大宗教法人・石山本願寺。10年続くはずだった抗争は、おじさんによる「強引なメタボ健診」と「食事制限」によって、わずか一週間で幕を閉じた。


「……パパ。これで大坂も獲った。日ノ本の物流の要が、俺たちの手に落ちたぞ」


俺は、小次郎が持ってきてくれた『糖質ゼロのコーラ』を飲みながら、タブレットの版図を確認した。

尾張、美濃、近江、伊勢、そして大坂。着実に、織田の色が地図を塗りつぶしていく。


「百舌鳥、貴様の戦い方は、もはや軍略ではないな。……だが、不思議と気分が良い。血の臭いの代わりに、あの『かれー』の香りが街に満ちておるわ」


信長がイチゴのヘタを揺らし、満足げに街を眺める。

だが、俺たちの快進撃は、ついに「戦国最強」のあの男を呼び寄せることになった。


「百舌鳥様! 甲斐の武田信玄が……動きました! 『織田の着ぐるみ軍団、これ以上は野放しにできぬ。風林火山を以て、現代知識の馬鹿げた皮を剥ぎ取ってくれる』とのことです!」


小次郎の報告に、陣中に緊張が走る。

朝倉、浅井、本願寺。今まで相手にしてきたのは、どこか「隙」のある経営者たちだった。だが次は違う。戦国最強の軍事組織、武田株式会社。そのカリスマ社長・信玄は、情や健康管理だけで動く相手ではない。


「……ついに来たか、信玄公。……よし、キウイ。次は『ガチの軍事衝突』になる。……不思議ポケットから、現代の『対戦車・地雷(非致死性・粘着剤Ver.)』と『赤外線・夜間戦闘ゴーグル』を全軍に配備しろ。……着ぐるみの真の恐ろしさを、甲斐の虎に教えてやる」

「了解だ、バナナ。機甲(着ぐるみ)師団、迎撃態勢に入る。……武田の騎馬隊を、『動けなく』してやる」


キウイが冷徹にリボルバーを回した。

おじさんの天下M&A。ついに物語は、最強のライバルとの真っ向勝負、三方ヶ原の戦い(リミックス版)へと突入する。


「茶々丸。……次のパパは、ちょっと怖いかもしれないけど、許してくれな」

「うん! パパ、トラさんに負けないで! 雷蔵も、トラさんにガウってする!」


スイカを被った雷蔵が、武田の家紋(武田菱)を見て、なぜか猛烈に威嚇を始めていた。

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