第35話 あっという間に
俺は、目につく生き物を次々と倒したり、捕獲していった。また、見つけた植物や鉱物などの素材は根こそぎアイテムボックスに突っ込んで行った。
移動する際は時間が勿体無いと思い、基本的にダッシュするようにした。昨日まで毎日20キロは走っていたため、走らないと体が鈍ってしまいそうで嫌だった。
毒々しい模様をしている緑色のきのこ。木にしがみついていた、見たことがない甲虫。壁や天井を器用に走り回る狐のような小動物。普通には見つけられないような動物も、虫も、植物も、次々と採取していった。
やがて走り回ること10分、俺は今いるフロアの素材は取り尽くしてしまったため、階段を降りて下層へ向かった。
「一気にいくか!! ランキングをあげよう!」
♢ ♢ ♢ ♢
5時間後、俺はギルドのダンジョンの入り口に戻っていた。
あのあと、休まずに、ぶっ通しで素材集めを続けた俺は30階あるダンジョン内の全ての場所をまわり、全ての素材を取り尽くしてしまったのだ。
初級ダンジョンに出てくる魔物とは何回か戦ったが、弱すぎて相手にならなかった。素手でも楽に倒せただろうが、時間節約のためにじいちゃんの刀で一瞬で片付けた。
地下30階の最後に出てきたのは、5メートルを越す巨大なゴーレムだったが、ゼウスの斬撃を放ったら一撃で倒してしまった。
あまりの呆気なさに拍子抜けしながら、ドロップアイテムを拾い、転移紋章を踏んで戻ってきたのだ。
(はぁ。なんか、簡単すぎて逆に張り合いがなかったな。じいちゃんの刀で倒せないやつはいなかったし、シヴァを使えば生捕りも簡単だ。まぁ初級ダンジョンだからしょうがないけど……)
いつまでもランキングの最下位に名前があるのが恥ずかしくて、ついじいちゃんの刀をフル活用してしまったが、あまりにも攻略が簡単すぎた。
(もうダンジョン内でじいちゃんの刀を使うの辞めようかな……)
そんなことを考えながら俺は受付に向かった。




