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第1話 我が人生で最高の一振り

勇者の剣という言葉を聞くとワクワクしてしまいます。

そう,いくつになっても男は冒険心を忘れないものなのさ。



真っ白な部屋 目の前には発光していてはっきりとは見えないが、おそらく女性と思われる輪郭の何かが立っていた。

「夢だよな~」異世界転移物の小説でおなじみの空間。

トラックにはねられるなどの突発的な事故で強い衝撃を受けた場合に、異世界に転移させられるというあれだ。

身に覚えは・・・・ある。

といっても、トラックにはねられたわけではない。

マンションの真下に作っていた家庭菜園の手入れしていたら、落ちてきたのだ。

ヒトが。

とっさのことで、はっきりとはわからないがまだ若い少年だったと思う。

目が合った。

助けて・・・そう言っているような気がした。

落下する物体にはたらくエネルギー、それを受け止めたときに係る衝撃。

たとえば1キログラムの物体が10mの高さから地面に落ちた場合、およそ1.4トンの衝撃だったかな。


マンションは20階建てだが落ちてきたのはマンションの何階からなのかわからない。

それでもかなりのエネルギーが加わっていることには間違いない。

巻き添えをくらって自分が死んでしまうかもしれない。

躊躇は一瞬。

彼を受け止めるべく体を動かした。

時間はない。この体で受け止めるしか方法はない。

体全体で受け止める。そして、目の前が真っ白になった。


少年は、助かったのだろうか?

そして俺は死んだのだろうか?

そんなことを考えていると、目の前の何かから声が聞こえてきた。

聞こえてきたというより、頭の中に直接語りかけてきた。

女性的な声、ライトノベルの定番としたら女神様ってことになるのかな。


「彼女の命は救われました。でも、意識は戻っていません。」

ん?彼女?俺とぶつかったのは少年だと思ったが。女の子だったが。

「助かりそうなのか?」

「わかりません。体の方は大丈夫なのですが、彼女の魂は別の世界に飛ばされてしまいました。でも、まだ生きたいという思いが強いため、魂が戻ってくることができるかもしれません。」

「彼女の生きたいという気持ち次第ということか」

「残念ながらあなたの方はおそらく助かりません。」

うん、そんな気がしていた。

後悔は・・・たぶんない。

今年で48歳。両親はすでに他界し、息子も昨年大学を卒業して就職して家を出ている。

妻は・・・悲しんでくれるだろうか。

最近は会話もない仮面夫婦状態だった。

だから、週末は自然と戯れることで気を紛らわしていた。今日も一人でマンションの花壇を手入れしていたところであった。


「それで、俺はこれからどうなる?天国か地獄に行くようになるのか?」

「本来なら死者の魂は一度、天にもどり、その後、再びもとの世界に別の生を授かり転生をすることになるのですが、あなたの死は突発的なもので予定されていたものではありません。強い衝撃を受けたため、輪廻の輪から外れてしまい,魂がもとにいた世界にも戻ることができません。」


輪廻転生って本当にあるのだな。中学生のころにあなたの前世は○○でした。みたいな占いが流行っていたことがあるけど。たしか俺は戦国時代の結構活躍した武将だったとか言われてその気になって、勢いで剣道部に入部したのだったな。


「結局、俺はどうなるのか?」

「とりあえず別の世界での生を与えます。」

「わかった。俺はもう運命を受け入れている。」

「あなたがこれから生きる世界はこれまでの世界と大きく変わっている世界です。魔物がすみ、剣と魔法の世界。地球のようにコンピュータや機械がない世界だと思ってください」


あー、ますますゲームやラノベに描かれる世界。やっぱり俺は夢を見ているのだろうか。


「そして、その際に少し能力を与えたいと思います。これは他人の運命に巻き込まれて予定の命を全うできなかったあなたへの特別配慮だと思ってください。」


テンプレの展開。絶対に夢だなこれは。


「あなたは、裕福な貴族の三男として転生します。そこでなすべきことを見つけてください。申し訳ありませんがもう時間がありません、あの光の道にのって魂の器へ向かってください。」

どこまでこの夢が展開していくのか楽しみになってきた。この際、この夢を楽しむことにしよう。

「ありがとう。次はいい人生がおくれるようにがんばるよ」

そして俺は光の道に足を踏み入れた。


「私はいつでもあなたを見守っていますよ。あなたならきっと・・・」

自然に体は引っ張られるように光に沿って進んでいく。

光の先には気品があり顔立ちの整った男女の姿が見えた。

あれが次の生での俺の両親?優しそうだな。次の人生はきっと幸せになる。

そう思った瞬間、突然、俺は横から急に伸びてきた光に引っ張られてしまった。

ん??何がおきた?


「よし!これぞ我が人生で最高の一振り!名工ガンツの一世一代の最高傑作だ!」

気が付くと、俺のからだは髭面で筋骨隆々のおっさんの手に握られていた?

貴族の三男として転生し、幸せな人生を送るはずだった俺。

明らかにこの状況はおかしい。このおっさんが貴族には見えない。俺はどうなったんだ?


完全に見切り発車です。

というより,下書き執筆のつもりが投稿になってしまった。

プロットもまだできていないので,しばらくは放置するかもです。

試験的な投稿なのでしばらくは手探り状態で更新はスローペースです。

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