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転生先では気の向くままに。  作者: ろく
1章
4/17

転生とはチート能力を授かることにあらず

 転生というからには、よくある設定に【神からのギフト】つまり、巷では【チート能力】と呼ばれているものがある。

 ある者は立っているだけで経験値が上がったり、またある者はどんな攻撃を受けてもHPが減らない仕様があったりと、チートと呼ばれる能力も様々である。


 恥ずかしながら、こんな婆でも色々な小説を読んできた手前、そんな能力にあこがれているのである。

 内心、自分もその能力を渡されるのではないか、と考えながら神が言葉を紡ぐのを待つ。


 異世界といえば定番ともいえる、ドラゴンさえも凌ぐ強力な能力も良いなぁ…などと考えていると、神が言葉を発した。



「うむ。転生先を決めたぞ。わしの持つ転生先の中でも一番年寄り向けの世界じゃ。」


 うんうん、と頷きながら言う神を見て私の期待値も右肩上がりに上がっていく。

 私のキラキラとした目を見て怪訝な顔をしながら、神は口を開く。



「…あんたには、魔法世界 スルメリアに転生してもらう。」


「喜んで。なんかスルメイカみたいな名前の国ね。」


「スルメイカて…。なんて緊張感がないんじゃ、あんた。今から魔法の世界に転生するんじゃぞ、あんたのような年寄りが。」



 普通は不安とかないのかね…と私を見る神の視線は無視し、新たに自分が生きていくのであろう世界に胸を躍らせる。

 そして、だ。


「で?」


 ニコニコ笑いながら次に決めるであろうチート能力に気分を上げる。



「え?」


「いや、え?じゃなくて。こういうのは今からチート能力を決めていくんでしょ?」




 楽しみだわぁ!と笑顔で神を見ると、彼は苦笑しながら言い放った。





「いや、チート能力なんてものあんたみたいな年寄りに渡すはずないじゃろうて。」







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