4︰オープン
「ユイ、お主もそろそろ自分のステータスを確認するといい。変化を確認することも重要じゃからな」
「...すてーたす、とは何ですか...?」
「自分の名前や状態、格、ギフトを確認することが出来るんじゃよ。試しに〝オープン〟と唱えてみよ」
一瞬、ゲームかよ、と思った私は悪くないのではなかろうか?
「...〝オープン〟、わ、何ですかこれ」
文字の勉強はしているけど、読めないところも多い。内容をそのまま書き出して師匠に訳してもらうことになった。
「ふむ、名前の所は分かるな?ここは年齢、状態、格、ギフトの順じゃな」
それを元に見れば大体わかった。
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▪ユイ・オザワ (小沢 唯)
▪15歳
▪普通
▪格︰3
▪精霊眼▪夜目▪刀の才▪自己再生▪鋼の精神
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「精霊眼は特殊での、目と精霊がたまたま融合してできるのじゃ。そうなるのは大体が産まれたばかりの意思のない精霊じゃな。夜目は暗いところでも昼間並みに見えるそうじゃ。刀...噂ではヤマトという島国で使われているという、サーベルに似た武器の事じゃな、それを扱う才能があると...ワシに剣の才能は無いからのぅ、心当たりを当たってみるとするか。自己再生は...自ずと分かろう。鋼の精神...そう言えばお主、ほとんど鉄仮面じゃぞ。」
説明なのか、何となく言ってみただけなのかよく分からない、恐らく説明だと思われる何かだけど...取り敢えずふわっと理解しとく。
「...不本意です。鉄仮面は言い過ぎですよ。ただ、驚いたら何か負けな気がして...ちょっと表情筋が固まっただけです。」
表情筋は仕方ない。何か起こる度に硬直してたらいつの間にか動かなくなったのだ。
「...中身がかなり残念仕様じゃな」
「何か言いましたか?」
「イヤナニモ」
ふんっ、どうせ失礼な事考えてるんでしょ。
「座学はもう良いじゃろうから、明日は外で魔法を実践することにしようかの?」
「おぉ、やっとこの重苦しい封印具から開放されるのですね...!」
ジャラジャラと腕や脚、頭や首、腰周りにも装飾品のような封印具が付いている。正直言って重いし、視界の暴力だ。
「基礎からゆっくり、焦らず、確実に行こうではないか。焦っていい事など何も無いのじゃから」
師匠は年寄りのくせに朝遅いですもんね。ダラダラするのが習い癖になってるのでは?
そう言った私に、ほっほっほ、と笑う老いた魔法使い。この後に私は思い知ることになる。
こと、魔法に関しては、手を抜く気が一切ないスパルタ仕様だったとは。