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森の魔女は旅をする  作者: ニア
第壱章︰魔法修行
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3︰勉強タイム

翌日には目を覚ました私。お爺さんは私に言葉が通じないこともその時初めて知ったらしい。まぁ、単語でしかやり取りしてなかったら分かんないよね...


幸い私に対しては何故か意味が分かる特殊仕様だったから、数日かけて言葉のすり合わせをした。一緒に来ていた鞄に入っていた筆記類の余っていたページはメモで埋まってしまったけど、それを元に何度も練習して日常会話はできるようになった。


お爺さんはファルという名前で、森の中で静かに暮らしている魔法使いなのだと言う。そして私はこの世界では〝落ち人〟と呼ばれる存在らしい。ある日突然異世界から〝落ちてくる〟から落ち人、らしい...実際私も落ちてきたから分かる。


それで、私がとんでもない高さから落ちてなぜ助かったかというのは、この世界にやって来た時に私が持つ膨大な魔力とやらが大暴走したから、らしい。まぁ、助かったは良いものの、そのせいで死にかけていた所を発見してくれたファル爺...もとい、師匠には感謝してる。それに、魔力が特別多い人は付けることがあるという〝魔封じ〟という封印具を「制御出来るまでは付けておくといい」と言って付けてくれた。対価として私は師匠に弟子入りした。


この世界で生きていくためには必要なことだから。


落ち人の特徴は〝膨大な魔力〟〝多くのギフトを持つ〟この二つ。〝ギフト〟というのは先天的に所持する異能の事らしい。例えば〈空読み〉というギフトは天気の変化を予測できるし、〈〇〇の声〉というギフトは、人間以外の動物の声が理解出来る。


肝心なのは〝膨大な魔力〟という所。多ければそれだけ大規模な魔法を使えるけれど、多すぎると自身も害する毒になる。私が起こした〝魔力暴走〟もそうだ。無差別に魔力のある限り破壊をまき散らす、自分も無事では済まないどころか、過去には周りにいた何十人もの人を巻き込んで死亡させた事例もあると教えられた。それに魔力を循環させずに澱ませると、魔力が〝腐る〟らしい。そうすると体が内側から徐々に崩壊していく。この世界の人々は平民だと〝腐る〟ほど魔力が多くないし、魔力の多い貴族達は魔法学校に通うからそんな事が起こるのは滅多にないそうだけど。


だから私は魔力の制御や、必要な知識を得るために弟子入りした。これじゃ自分の為だから対価とも言えないけど、師匠も丁度弟子が欲しかったらしく、互いに妥協した結果とも言える。





「師匠、この球根は何に使うのですか?」


「〝天百合(あまゆり)〟の球根か?そうじゃのう..魔法薬に使うのじゃよ、治療用のな」


師匠は覚えておけば後で困らん、と言って言葉遣いを敬語や丁寧語で覚えさせてくれたから〝共通語〟と言うらしい言語はそれで覚えた。


「治療用...と言うと、他に何用があるのですか?」


「大まかに分ければ体を強化する〝戦闘補助用〟と、呪いを解除したり、病を治したりする〝治療用〟ぐらいじゃな。髪や瞳の色を変えたりするのも大雑把に言えば〝治療用〟の括りと言えよう。...ひとつ付け加えるとするなら、人に害を与える魔法薬は〝禁止魔法薬〟として処罰の対象となることがあるのじゃ。知識としては教えておくが、あくまで〝禁止魔法薬〟の対処法の為じゃぞ。」


「...犯罪者には、私もなりたくありませんので。」


ワシもせっかくの弟子を犯罪者になどしとうはないわ、と軽く返してくる。


私がこの世界に〝落ち〟てから半年くらいはずっとこの調子で、この世界の知識を詰め込む勉強タイムだった。



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