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龍の瞳  作者: しろーと
第一章 俺の生活
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第三話 龍の瞳、覚醒

「道を開けてくださーい!」


俺は猛スピードで駅へ向かった、これほど目に感謝したことはない。

何故なら、目を開いたまま走ると、あら不思議、道が開いて行くではありませんか。でも結局は避けられているから、軽くしょんぼりする。

そのおかげか、5分以内に駅につき、無事に電車に乗れた。俺は席に座って一息ついた。


「ふぅー、危なかったぁー。愛美が時間に気付いてなきゃ確実に逃してたな。」


電車に揺れながら俺は考える。もちろんこれからのことだ。愛美は頑張ってガンと戦っている、でも俺はどうだ?週4回のバイトでその4回も大体4時間しか働いていない。ではどうするか、と考える。仕事の時間を増やして貰うか、掛け持ちで新しいバイトを探す。こな二つが出てきた。

いまやっているバイトも確かに俺に合ってはいるが、如何せん目をつむっているのだ。そんな奴が時間を増やしてください、なーんて言っても断られるのがオチである。

かと言って新しく探してもそこが受け入れてくれるかわからない、どうしようか・・・。


アナウンス「次は◯◯、◯◯お出口は右側です。」


悩んでいるうちに目的地についたようだ。俺はサッと降りて、ダッと走る。

残り後10分!俺は目を開いて全力ダッシュをする。


「うおぉぉー!どけどけー!」


俺は警察に捕まりそうな勢いで駆け抜けて行った。















「はぁはぁはぁ・・・ま、間に合った・・ぞ・・。」


ギリギリでバイト先に付いた。本当にギリギリだった。


「お、かずー、今日はえらい遅かったなぁ!がっはっは!!」


「おはよーございまーす・・・。」


かずとは、和也のかずである。そしてこの豪快に笑うおっさんは俺に仕事を教えてくれた人だ、たぶんもう出番は無いが。俺は作業着に着替えて仕事場へ足を運んだ。























「よし、かずはこの荷物を荷台に積んだら上がりな!」


「はい、分かりました。」


といいながら、俺は荷物を運び、おっさん共にお疲れでしたー、と一声掛けてから休憩室に戻った。

時刻を見ると、15時だった。まだ時間があるな。そして、財布の中身を見ると、少し余裕があった。


「ふむ、カラオケでストレス発散してくるか。」


俺は着替えて外に出た。あんなおっさんやばっちゃんだけしかいない中で、荷物運びばっかりだとストレスも溜まる。ちなみにばっちゃんは書類とか細かい作業をしている。

ちなみに俺はあんまりカラオケとか行ったことないが、今日はなんだか無償に行きたくなったのだ。なんでかは知らんが。


「よし、じゃあ向かうとするか!」


因みに歌う曲はみんなが知ってそうな曲ばかりである。友達を作りたくて、必死に勉強したのだが、結局近づくだけで逃げられたので意味がなかったのである。思い出したら悲しくなってきた・・・。


「ええい!兎に角歌うぞー!」


これ以上ストレスを溜めたくなかったので、張り切ってみたが、周りで歩いている人達は目を閉じながら、急に叫び出した俺を見てかなりドン引きしているが知らん。


「ふぅ、漸く付いたな、ザッと15分くらいで付けたな。」


因みに言うが、俺は時間を凄く気にするタイプだ。そこ、じゃあなんで遅れそうになったの?とか言わない。

まぁ、理由としては待ち合わせをして遅れるとか人としてどうよって言い聞かせているからである。

特に友達の出来ない俺は必死にそういった約束を守って、早めに来ていたりしたのだ。そうしたら好感度が上がるかなと。


閑話休題。


入り口で立っていてもしょうがないので、中に入る。


「いらっしゃいませー、お一人様ですか?」


「はいそうです、フリータイムのドリンクでお願いします。」


どっからどう見ても一人だろうがこのダラズ。ぼっちで悪いか!


「はい、そうなりますと850円になります。」


俺はピッタリの値段を払った。ふっ、目をつむっていてもどれがどの硬貨だか、わかるのさ。

なんてちょっと思っていたら口元が若干つり上がっていたようで、店員さんは戸惑い気味に、


「えぇっと・・・こちらへどうぞ。」


「・・・。」


恥ずかしい。この一言に限る。

俺は店員さんに大人しくついて行った。部屋の番号は4番だった。なんとも不吉な数字である。


「こちらのお部屋になります。ごゆっくりどうぞ。」


いつもの言葉を並べられ、店員は部屋から出て行った。


「ふぅ。」


取り敢えず、座る。フカフカして心地よい。


「あ、折角ドリンク無料も追加したのに・・・入れにいかなきゃな。」


と、重い腰を上げた。その時・・・


ーー・・・らない


「!?な、なんだ!」


何か頭の中で聞こえた。俺は驚きの声を上げた。当然だ、この部屋には俺は一人しかいない。


「て、店員さん、いるん、ですか・・・?」


問いかけてみる。しかし返答はない。


ーーつまらない


「なんなんだ!?」


今度はハッキリと聞こえてきた。この頭に直接響くような声はなんなんだ!?俺は焦った。幻聴ではないかと思いたいが、どうもそんな感じではない。


ーーつまらない、つまらない、つまらない、

つまらない、つまらない、つまらない、 つまらない、つまらない、つまらない


「ぐぅ!あ、頭が・・・なんだこれは・・・!?」


今度は連続でずっと聞こえる。そしてハッキリと子供のような声だ。男の子か女の子かわからない中性的な声。だから余計に気持ち悪い。


ーーつまらない、つまらない、つまらない、つまらない、つまらない・・・一緒にあそぼ?


次の瞬間、俺の頭を強烈な痛みを発した。


「があぁあぁぁ!!!」


強烈な痛みの中、最期に思い出したのは大切な妹の顔だった。





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