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龍の瞳  作者: しろーと
第三章 エシュラスの世界
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第十四話 冒険者登録

「じゃあ、開けるぞ。」


リリンさんがそう言うと同時に扉を開けた。


ギルドの中はまだ朝だからなのか、人が少ない。人酔いする俺にはかなりありがたかった。


「思ったより人が少なくて安心した。」


「まだ朝だからねぇ。大体、冒険者は魔物が落ち着いてくる午後から依頼を受けて、退治しにいくんだよ。」


「何で魔物は午後から落ち着いてくるんだ?」


疑問に思ったので聞いて見た。午前中のほうが大人しいと思うのだが。


「魔物は基本的には夜に活発化するでしょ?朝はまだ活発化している魔物がいるらしいの。夜の名残ってやつね。」


なるほど。そういえば俺が森を歩いていたのは午後辺りだったな。確かに襲撃が少なかった。


「さっさと登録するぞ。その辺りは後だ。」


リリンがズカズカと受け付けに進んで行くのでそれについて行く。


「あら、リリンじゃない。珍しいわねー。こんなに早く来るなんて。」


「ほっとけ。今日はちょっと野暮用でな。この男の登録をして欲しいんだ。」


「ど、どうも。よろしくお願いします。」


俺は挨拶をした。知り合いだろうか。かなり馴れ馴れしく話しているが。見た目は、優しいお姉さんみたいな感じだ。金髪で髪の毛を背中まで伸ばした美人さんだ。


「はいはい、新規登録者ね。リリンの恋人かしら?」


「そ、そんな訳あるか!さっさと済ませてくれ。」


「はいはいっと、じゃあこの紙に名前と職業を書いてね。早くリリンも恋人作りなよ。」


紙を机から取り出しながら説明してくる。リリンをからかうのを忘れない辺り、ちゃっかりしている。

リリンがギャーギャー言っているが無視した。


「それだけでいいんですか?」


「えぇ、必要以上に個人情報は聞かないのよ。冒険者は自由でないとね。」


俺は安心した。住所とかどこに住んでいるかとか聞かれたらどうしようかと思った。

俺は書こうとして・・・躊躇った。

そうだリリンとフィリフにと思って振り返ったが、後ろでくつろいでいた。椅子に座って。マジかよ・・・。


俺、この世界の言葉かけないじゃん。どうするよ・・・。あっ。

そんな俺の様子を見た受け付けさんは


「あら?もしかして書けないのかしら?代筆してあげましょうか?小銅貨2枚かかるけど。」


「いえ、大丈夫です。書けると思います。」


代筆にも金かかるんか。意外と書けない人は多いのだろうか。


俺は自分スキルに言語があったことを思い出したので、何と無くで書けるだろうと決め付けた。

早速書いてみた。日本語を書く容量で。

すると、スラスラと日本語を書いたつもりだったのだが、エシュラス語を書いていた。エシュラス語であっているのかは知らんが。

名前は書けたが、職業って何だ?


「すみません、職業って何書けばいいんですか?」


分からないことはすぐに聞いた方がいいので聞いた。


「そうね。じゃあ、そこはこれからなる予定のものとか、いま使える技とかから考えてみて。」


俺が使える技と言ったら、剣術と炎眼の二つだな。そうなると、魔法剣士?これでいいか。


「出来ました。これでいいですか?」


「名前がカズヤ アイザワで、職業はあら、珍しいわね。ふふふっサクサクと出来る男は好きよ。はい、じゃあちょっと待っててね。ギルドカードを発行してくるわね。」


そう言って奥に消えていった。魔法剣士は珍しいのだろうか。

ふぅ、と一息付いた。


「全くあいつは・・・自分にも恋人がいないくせに。」


「さっきの人は知り合い?」


俺は発行してもらってる間にあの女性に付いて聞いて見た。


「あぁ、私達が登録してもらったのもあの人でな。よくからかってきてムカつくが、悪い人じゃないな。」


「それはリリンがからかいやすい性格してるからでしょ?

あの人の名前はエリアナさんだよ。いつも依頼を受けるときはあの人に頼ってるの。顔見知りだからね。」


フィリフはそう言って苦笑する。俺もそうしよう。「元」ボッチには知らない人と喋るのはちょっと怖い。

元、これ大事。


そんな事を考えてると、エリアナさんが戻ってきた。


「はい、カズヤさんお待たせしましたー。これがギルドカードよ。」


と手渡される。銅で出来ているみたいだ。


「ありがとうございます。」


そう言ってポーチに突っ込んだ。


「じゃあ、説明をするわねー。まずは冒険者の基本のランクについてね。

ランクは知っての通り下から、F、E、D、C、B、A、AA、S、SSと分かれてるわ。別に説明しなくてもわかってると思うけど規則だからね。」


俺は黙って聞くことにした。

すまん、ランクなんて初めて聞いた。無知でごめんなさい。


「FとEは駆け出し、最初は誰でもこれに該当するわね。Dで中級クラス、Cで上級クラス、Bでベテラン、

Aで一流、AAで英雄クラス、Sで超人クラス、SSで化け物クラスね。平均ランクはDかCよ。」


なるほど、とりあえずはDかCを目指せばいいわけか。


「FやEは主に採取や、配達、掃除の依頼ね。要するに雑用系。戦闘が苦手な人は、ここで落ち着いているわ。

Dからは討伐系ね。戦闘を得意としている人達の出番よ。」


暫く戦いはお預けになりそうだ。俺のランクはFだろうし。


「ランクの上がり方は、活躍次第ね。活躍すれば声が掛かるわ。要するに依頼の達成度で決まるの。ある程度の依頼を連続で達成するとかね。」


頑張れば信頼度が上がり、ランクを上げられるわけか。


「失敗した場合は、お金をかなり取られるわ。それこそ銀貨数枚とかね。」


それは勘弁願いたいな・・・。出来る依頼を受けないと。


「気を付けてね。次にこの冒険者の規約を説明するわ。

その一、冒険者は同じ冒険者や民間人によほどな理由が無い限り危害を加えてはならない。

その二、冒険者ギルドでは暴動を起こさない。

その三、死んでも責任は取らない。

これが最低条件ね。細かく言えばまだ沢山あるんだけど、これさえ守ってくれれば、何をしてもいいわ。」


こんなもんでいいのか。これあれか。冒険者は脳筋が多い。だから難しいことは省きましたー、ってことか?

俺は後ろを向いてここに来ている他の冒険者を見てみる。

ここに来てすぐ受け付けに来たから見えなかったけど、何だあの筋肉の塊共!?顔もガッチガチだぞ?おっさんが多いなぁ。


「みんな筋肉の塊よね。頭も筋肉で出来てそうだから、この3つだけなのよ。」


エリアナさんは苦笑しながら答えた。やっぱり脳筋だったか・・・。


「以上で説明は終わりよ。何か質問ある?」


「じゃあ、ランクって何をどの依頼を受ければ上がるんですか?達成度って言っても、例えばBの人がFの依頼を受けまくって上がりましたじゃ虫がよ過ぎますよね?」


「いい質問ね。もちろんそれでは無理ね。それだとランクを作った意味がないもの。基本的にはそのランクの依頼をたくさん受けるか、その前の依頼をもっとたくさん受けるか、ね。一応自分のランクより上のやつも受けられるけど危険が伴うわ。」


やっぱりそんな虫のいい話はないか。


「次の質問です。ランクアップは誰が行うんですか?もし、あなたのようなギルド職員なら、コネでいつでもあげてもいいよ、ってことになりますよね。」


「鋭いわね。そこに気がつくなんて。ランクアップをする人はギルドマスターか、副ギルドマスターよ。この二人は最低でもAランクを持った人がなれるものなの。だから、どのくらいの実力で上げられるか、わかってしまうのよ。長年の勘かしらね。」


確かにそれなら、実力に伴って上げてくれるだろう。安心した。


「質問は以上かしら?」


「はい、ありがとうございました。」


「がんばってね、期待しているわ。」


「もう依頼は受けられるんですか?」


「えぇ、もう大丈夫よ。決まったらまたここに来てね。依頼の貼ってある掲示板はあっちよ。」


エリアナさんが、右腕で示してくれた所に掲示板はあった。てか何だあの量!?


「毎日平均60個は依頼が来るわね。こっちも捌き切れなくてたいへんなのよ・・・。」


60ってヤバイな。ギルドの負担でか過ぎだろ。


「分かりました。では。」


そう言って、俺は二人の元へ向かって行った。

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