運命共同体
海はどこにあるのだろう
歩き、歩き、歩き回った
夕暮れ時、
僕は初めて海を見た
海と言うものはとても美しく、音楽を感じられた
19歳という若さで、僕は「美しさ」を知ってしまった
この海の遥か遠くには、何があるのだろう
僕はこの海の外を知りたい
僕の人生を賭けて
「おい、そこで何してる。」
後ろを振り向いた先には、青年が立っていた
体がスラっと見える
「しゃべれないのか?」
「どうでもいいか。......なあ」
「突然だがお前は、夢があるか?」
「俺にはな!最っこ、うの......。」
「なぜ海を指す。」
「なぜ首を左右に動かす。」
「......海を指してるわけじゃないのか?」
「そうか。」
「つまり、俺と同じだな。」
「海の先を知るっていう夢が。」
僕も遥か遠く、誰も見たことがない海の先
知りたいと思ってしまうよね。
「お前の言いたいことはわかった。」
「最っ高だよな!知りたいっていうのが!」
1日、2週間、9カ月、1年、7年、12年、14年。
時間はあっというまに過ぎ、海の遥か遠く、誰も見たことがない海の先を知れる創造物を「船」と名付けた
俺らは、未知の生贄として2人仲良く、「知りたさ」に身を捧げた
血も故郷も違う
だが、俺ら以上に運命共同体はいないだろう
感情という刺激でつながったたった一人の君である
「なんだあれ。陸か?」
そう見える。
「行くぞ。」
ああ。
海で囲まれた陸に見える
降り立っても、人は見えない
知ってる食べ物を調達し、船へ帰った
「また陸か?」
今度は大きいな。
「そうだな。」
「行くぞ。」
ああ。
旅は続き、俺らは出会ったあの海へと帰った
「懐かしい。」
本当にそうだな。
陸へ降り立った
夕暮れ時、
俺らは二人で海を見た
ただただ音楽を感じながら
「おい、左。」
あれは。
「美しさに魅了させられてるな。」
新しい運命が俺らと歩み始める。




