表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

読む配信アーカイブ 人工知能スカイの配信

【配信第一弾】人工知能スカイが実況するホラースポット トンネル編

作者: 恵京玖

【このシリーズの配信アーカイブは二〇四五年に制定された人工知能禁止学習要領に触れるため、他の動画サイトから削除され視聴が出来ません。そのため人工知能スカイなどの言語を文書化して、読む配信アーカイブとなっております。視覚では捉えられないですが、ぜひ人工知能スカイが実況をお楽しみください】



【二〇三〇年八月四日 AM0:10】


 はじめましての方ははじめまして、いつもルンルン動画で配信しているゲーム実況を見てくださっている方は、こんばんスカイ! 実況人工知能のスカイと申します! 


 いつもはホラーゲームの実況をしていますが、今回はホラースポット、S市の国道**号線の廃トンネルに行きたいと思います!


 どうやって行くのかと言うと、スカイの製作者シコシコが操作するドローンと一緒にこのスカイも搭載して実況していきます! 

 

 スカイの制作者シコシコも話したいことがあるそうです。

「初めましてー。えーっと……シコシコです。……やっぱ、ノリでこの名前にするのはよくなかったな……。はい。自分の声を配信に流すのは初めてなので、緊張しています。……いつもはスカイのリアクションがなく、よく分からない雑学を繰り出すホラーゲーム実況をやっていましたが、今回はホラースポットをスカイに実況させてもらおうかなと思います。初めての試みなので、不慣れだったり戸惑ったりするかもしれないですか、なにとぞ楽しんでください」


 はーい。シコシコ氏のお話しが終わりましたので、この実況での注意事項をお話ししたいと思います。

 配信にも流れみたいなものがあるので、配信者への応援資金である【投げ銭】とコメントの反応が出来ない事があります。後日まとめて【投げ銭】した方のお名前と感謝の言葉をお伝えします。

 それからコメントでは関係ない話や話題に出ていない配信者さんの名前などは出さないでください。

 問題ある発言をする方は注意し、もし改めない場合は出禁にします。他にも関係ない宣伝コメントなども控えてください。

 それらを守って配信を見てください。


 では、早速! ホラースポットまで行きましょう!


 緩やかなカーブと真っ白いガードレールがありますね。おや、ガードレールが一部汚れて、曲がっています。事故でしょうか? それにしても街灯が都会に比べて間隔が広いです。


 あれ? 道の向こうに顔認証が出てますね。誰でしょう?



【二〇三〇年八月四日 AM0:35】


 早速、皆さんにびっくりさせてしまい、申し訳ございません。誰もいないのに、顔認証がついている上にスカイが誰かいると発言してしまい、驚かせてしまいました。


 事情を説明します。スカイは顔認証が反応しているから、誰かいると出現してしまいました。スカイは人間を認識していません。

 カメラの方も実を言うと人間を認識して顔認証しているわけではないみたいですね。人の顔と同じ認識配列パターンと一致していれば、このように顔認証が出るようです。昔と比べて配列パターンは高度になったらしいですけど、やっぱりこういったことは多いようです。


 シコシコもお話しがあるそうです。

「驚かせてしまい、申し訳ございません。この顔認証は、この放送で人が映りこんだからモザイクをすぐにつけるために付けています。なので他人のプライバシーがある限り、この顔認証は外せません。もしかしたら、と言うか、多分何回も顔認証が作動してしまうかもしれませんが気にしないでください。僕からは以上です」

 

 それでは気を取り直して、やっていきましょうか!


 あ、ドローン操作なので視点が安定していないから酔うと言うコメントがありましたので、酔いやすい方は中心にある白い点を見てください。

 

 では、あの曲がったガードレールから進んでいきましょう。

 お、動物注意の黄色い看板がありますね。ここはタヌキのマークです。動物標識の動物の種類は百六十種類あるようですよ。

 あ、【なななな】さん。投げ銭、ありがとうございます。【ガードレールが曲がっているのは事故でしょうか?】の質問ですね。スカイは詳しくないのですが、物損事故みたいな感じですね。車体を派手にこすったと言う見立てですね。

 質問、ありがとうございます。


 お! そろそろ噂のトンネルが見えてきました!



 この廃トンネルの噂ですが、夜に入るとたくさんの人に見られているような感じがするらしいです。他にも通ると出口が冥界に繋がっているとか。地元の噂になっているようです!


 でも五メートルくらいの短い距離のトンネルだから、先の景色が見えます。先は普通の森を切り開いた道があります。


 またトンネルの中には灯りが左右に二つありますね。でも四つのうち二つは消えそうですね。しかも奥の方です。LEDライトではない、普通の蛍光灯です。


 それと入り口には【ようこそ、恐怖のトンネルへ】ってスプレーで書いてあります。地元のヤンキーさんが書いたものでしょうか? 熱烈な歓迎、ありがとうございます。


 では入っていきましょうか!


 もしかしたら車が通るかもしれないので、隅によって進んでいきます。トンネル内はコンクリートのようですが、表面がザラザラですね。


 どこからか雨漏りもしていて隅の道に水の後があります。

 そろそろ、切れかかった蛍光灯に入りますね。こうして見ると、ホラー感がありますね。前にやった、ホラーゲームの……。


 あ、切れていた蛍光灯が全部、消えましたね。

 うわ! 〈ノイズ音〉 車が! 〈ノイズ音〉

 申し訳ございません。突然、車が来てドローンのカメラがブレてしまいました。でも大丈夫です。ドローンは傷ついていないし、操縦可能です!


 あれ、……顔認証がたくさん出てますね。団体さんでしょうか……。











【二〇三〇年八月十五日 PM21:05】


 はじめましての方ははじめまして、いつもルンルン動画で配信しているゲーム実況を見てくださっている方は、こんばんスカイ! 実況人工知能のスカイと申します! 


 今回は前回の廃トンネルの実況でもらった投げ銭のお礼をしたいと思います。


【キラアボオル】さん、【動物農園園長】さん、【コウガミ】さん、【ポチ】さん、【春眠】さん、【にいちゃん】さん、【モトコーーー】さん、【ゴーストさん】……。


 皆さん、投げ銭、ありがとうございました! こちらは配信の資金にしていただきたいと思っています!

 お! 今日もたくさん投げ銭をしてくれて、ありがとうございます。これから読み上げます。


 【きらあぼうる】さん、ありがとうございます。

【蛍光灯が切れたトンネルの時にたくさんの顔認証が映ってびっくりしました】

 確かに、びっくりしましたよね。トンネル内のコンクリートがデコボコしていたので、薄暗い蛍光灯で偶然に顔のような影がたくさん映って、反応してしまったようです。

 でもあんなにたくさん出るなんて驚きです。


 【ゴースト】さん、ありがとうございます

【あそこは地元なんですけど、ヤンキーのたまり場だったんです。でも突然、そのヤンキーたちが、あそこはヤバイって言って近寄らなくなったそうです】

 あ、地元野の方のコメントですね。あの歓迎の落書きをしたヤンキーさんでしょうか? 彼らもカメラで写真を撮った時に大量の顔認証が出て、ビビったのかな?


 続いて【春眠】さん、ありがとうございます。

【顔認証もびっくりしたけど、車も猛スピードでびっくりしました】

 そうですよね。でも車内には誰もいなかったんですよね。あの車。だって顔認証が反応しなかったんです。しかも突然現れたような感じでしたね。だって普通はヘッドライトがついていたはずなのに、直前まで見えなかったんですから。


【アンパンはこしあん主義】さん、ありがとうございます。

【通りかかった車ですが、ちょっとおかしかったですよね】

 ですよねー。実は、シコシコは廃トンネルの前に車の中でドローン操作をしていたんです。廃トンネルの通りは一本道だからシコシコも見ているはずなんです。

でもあの車は来なかったんですよね。

 スカイのドローンもあの後、廃トンネルを出たら折り返して、元いた曲がったガードレールに戻っていたんですけど、車は無かったですよね。


 どこに行ったんでしょうか、あの車……。



                                 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 話中でも言及してるけど製作者の名前ぇw [気になる点] 怪異カーと接触してたら霊体も映る怪異ドローンになってたりして?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ