造作
ぐしゃり汚泥まみれの雪解けた道
コンクリ色に轢かれた跡のタイヤ痕
顕微鏡下にも結晶はひしゃげて濁濁
あんなにも綺麗な君等を
こんなにも汚く出来るのは僕等だけ
触れるどころか
跨いで避けられる程にね
だけれど
あんなにも君等が綺麗だなんて
気付くことが出来るのも僕等だけ
君等のその白く美しい結晶も
僕等が居なければただの造形
ただの星の造形
分からないよ
覗けば黒ずみと結晶は
混ざり合い溶け合い仲良しかも知れない
僕等が酒を浴びて酔い塗れるような
見て見ぬふりをして過ごす場なのかも
僕は君等を手に取り
いつも友達を作るよ
僕等を真似て手まで枝せて
無理矢理に笑わせて
君はいつも笑ってくれるけれど
本当はどうかなんて分かったもんじゃない
知りたくないし教えて欲しくもないけれど
だっていつも君は
知らぬ間に解けて居なくなる
そういう事だよね、きっと
美も無もないし
造作もない繋がり
それが君と僕で等につらら




