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ねえ、ギル、あなたは……
◆ ◆ ◆
森を抜けて、町の入り口に向かうと、そこには私の家族たちが待っていた。
ギルがシルバにコーリングバードを飛ばしていたのだろう。シルバのことだから、そこからみんなに伝達してくれていたのだと思う。
カルロスに連れられたムムとロロ、先に戻っていたマーカスとイマリア、レオリオとシルバがみんな揃って、私たちに手を振っていた。
——ここは、なんてあたたかい場所なんだろう……。
泣きそうで、でも、笑顔でみんなに手を振り返して、私は隣を歩くギルの横顔を見た。
『とても悲しいことだ。私が次の王になる可能性があると知って、悪い噂を流す者がいる。私の弟もそうだった。身内にそんな人間がいたら、君はどうする?』
アルの言葉が私の中に残っている。でも、ギルはそんな人ではない。私は信じている。
ねぇ、ギル、あなたは……——。
《To Be Continued》




