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天界の主  作者: 月花
第2章天魔戦争編
51/72

個人練習 day5 ver.アナ

遅れました。大変申し訳ございません。

$5日目$


 現在、もう昼だがアナはまだ寝ている。

 寝相が悪いのか、アナが着ている服のボタンが3個ほど外れていた。


「ルドちゃん、可愛いな~」


 アナは寝言を言った。

 暫くすると、寝専9室にミクロラが入ってきた。


「アナ様。ちょっと、手伝って欲しいことがあるのですが、宜しいですか? って、寝ていますか」


 ため息をつきながら、ミクロラはアナの布団へと近寄り、アナを起こすため、アナの名前を叫んだ。


「アナ様! 起きて下さい!!」


 体育館中に響く様な声により、流石のアナでさえ、飛び起きた。


「な、なに!? 何かあったの?」

「いえ、その……手伝って欲しいことがありまして、備品の輸送と負傷者の手当をお願いできないでしょうか?」

「良いけど……」

「ありがとうございます」

「じゃあ、ちょっと待っててくれる? 着替えるから」


 そう言い、アナは畳んであった服を取り、着ていた服を脱ぎ、取った服に着替えた。


「よし! 行こっか」

「あ、はい。では、先ず負傷者の手当から行って下さい。場所は……ザクロ休養基地本部の救急手当室です」


 アナとミクロラは歩きながら、ザクロ休養基地本部へ向かった。

 向かっている道中、アナはザクロ休養基地に着ていた時からの疑問をミクロラに訊いていた。


「そう言えば、ザクロ休養基地の門のところでは本部は見なかったけど、どうして? あの大きさなら外からでも見えると思うけど……」

「それは、隠しているからです。ここ、ザクロ休養基地はヘブン・エンターの中でも大変重宝されており、公には公表されていません。現在、ザクロ休養基地には40名程の休養者と14名の従業員で成り立っています。元々は、100名くらい居たのですが、少し前の戦いで大半が戦死しまして。後は、普通に本土へ帰る固定魔法陣があるからです。そして、これは誰にも言わないで欲しいのですが……」


 アナの耳元にあることを言った。


「その事から、ザクロ休養基地は公表していないのです。あんな建物があると、見立つので外からというよりは、30m近くじゃないと見えないように特殊な魔法を施しています。そんな事いっている間に着きましたね」


 アナとミクロラの視界には、建物が見えてきた。二人はザクロ休養基地本部に入った。

 中は、賑わっているとは言えない深刻な状態で、大半が横倒れ、血を流していた。何せ、ザクロ休養基地に休養している者の殆どが3室よりの所だからだ。魔使は襲撃するとき、数名係りで起源魔法を使い、周辺に居る住民を殺すというのがお決まりだ。今回の襲撃も例外では無かった。


「チューエ中将。アナ大天使長様をお連れしました」


 ミクロラは負傷者の手当をしていた医師にアナを紹介した。


「お初にお目にかかります。アナ大天使長。私、本土のアングラポ国クエワ町の第298軍事病院の院長をしています。チューエ・リサと申します。この様な名ですが男です」


 チューエはお辞儀をした。


「これは、私も自己紹介した方が良いかな? 私は、天界軍事基地本部附属病院及び、全軍事病院監督の__アナと言います。宜しく。てか、治療部隊なのに、中将なんだ。凄いね」


 基本的に階級は上に行けば行く程、剣使部隊や魔導部隊とった実際に戦場へ行く部隊所属の天使が多い。治療部隊や警衛部隊は最終階級は中佐や良くて少将が多く、チューエの中将という階級は凄い。


「一応、私は元第9部隊(・・・・)なので、そこで階級を上げて、専門の治療部隊に変属した感じですね。まあ、治療部隊に属しながら、大天使長になった貴女に言える話ではありませんが」

「ま、そこら辺は置いといて。本題だけど、今の状況は?」

「はい、軽傷者17名。中傷者6名。重傷者3名、死者2名の計28名です。その内、軽傷、中傷者合わせて10名の手当が完了しました。が、手当が完了した1名が死亡しました」


 チューエは申し訳なさそうな顔で左側見た。そこには白い布を顔に被せてある天使が横たわっていた。


「了解。じゃあ、チューエは残りの軽傷者と中傷者の手当をして。私は重傷者の手当をするから。ミクロラは手当に必要な道具の用意をお願い。よし開始!」


 アナは手を叩いた。すると、全員が手当にあたった。


「チューエちゃん。重傷者の場所は何処?」

「……ちゃ、ちゃん!? は、はい。救急手当室に居ます!」


 チューエはいきなり、「ちゃん」呼びで呼ばれた事に少し戸惑った。


 アナは聞いた途端、直ぐ様救急手当室に走った。向かっている途中アナは魔法で白衣を纏った。

 アナは救急手当室扉を開き、中に入った。

 中には3人の天使がベットに横たわっており、生命維持用の魔法陣が全員に使われていた。


〈先ずは……ビタオキシをーー〉


 アナは生命維持用の魔法陣を見た。


〈やっぱり、古いやつを使ってる……〉


 アナは生命維持用の魔法陣に近付き、上から魔法を上書きした。


「清き魂よ。貴方は霊界にまだ行けない。行ってはいけない。二十柱の一人、ビターよ。彼に命の囁きを! 治療魔法 生命維持(バオルト・ビタ)!」


 アナの書いた魔法陣が既存の魔法陣を覆うように収縮し、次第には既存の魔法陣を吸収した。

 生命維持用の魔法陣は四六時中魔法を絶えず、使用しないといけない為、魔力庫と呼ばれる魔力を貯蔵している所から直接魔力を貰っている。しかし、魔力庫の魔力は有限で、魔力貯蔵量が残り5%程度になったら、普通に魔力が多い天使に入れてもらう。因みに天界軍事基地本部の魔力庫はルビエルが入れている為実質無限。


「よし、成功した……これを後二人にも施してっと」


 アナは残りの二人にも同様の魔法を施した。

 「ふぅ~」とため息をつきながら、アナは別の作業へ取りかかった。現在、アナは生命維持用の魔法陣を組み換えただけであり、まだ傷の治癒すらもされていない。


「えーっと、先ずは傷を癒して、そして、皮膚を再生させて、包帯を巻く。これが一番かな」


 アナは3人を覆うように上空に魔法陣を描き、更にその上にも魔法陣を描いた。


「治癒魔法 傷癒雨(インビル・レン)、治癒魔法 皮膚再生リクール・アン・エルソニカ


 最初に描いた魔法陣から雨が降ってきた。傷癒雨(インビル・レン)は傷を持続的に癒す雨であり、床等は一切濡れることはない。傷癒雨(インビル・レン)に当たり続けると、基本どんな傷でも癒えるが、傷癒雨(インビル・レン)は魔法。故に時間制限がある。基本的に傷癒雨(インビル・レン)の効果時間は1時間程とされているが、今回は2週間と大幅に増大している。アナは傷癒雨(インビル・レン)の魔法陣に魔力庫から魔力供給されるように追加した。ザクロ休養基地の魔力庫は本土帰還用の固定魔法陣が有るため、ヘブン・エンターの中でも多い。ザクロ休養基地の魔力庫の魔力は休養しにきた天使の魔力で成り立っている。その為、天界軍事基地本部と同じように無限。ザクロ休養基地を出るときは、魔力庫に魔力を充填しないといけない。決まりがある。


「まぁ、一先ずはこれでお終いかな。チューエちゃんの手伝いしにいいこ」


 アナは救急手当室を出て、チューエの手伝いに向かった。


「やばい。魔力がもう無い」


 軽傷者と中傷者の手当をしていたチューエの魔力はもうすぐ底をつこうとしていた。


「魔力庫から借りてくるか……」

「大丈夫? チューエちゃん」

「アナ大天使長。もう終わったのですか?」

「まぁ、生命維持用の魔法陣を組み換えて、傷癒雨(インビル・レン)で治癒してる」

「そうですか……これで一先ずは重傷者の手当は大丈夫ですね。後アナ大天使長。その……なんと言いますか、魔力が底をついてしまって」

「OKじゃあ、チューエちゃんは完治した子の看護をお願い。後ミクロラも此処に呼んでくれる?」

「はっ! 畏まりました」


 そう言い、チューエはミクロラを呼ぶために備品備蓄室へ向かった。

 一方アナは、中傷者の手当をどんな魔法でするかを考えていた。


「う~ん。傷癒雨(インビル・レン)でやった方が効率は良いんだろうけど、あれは魔力を一杯使うからな~どうしよう。あっ! あれがある」


 アナは手当の方法を思い付くと早速大小様々な魔法陣を13描いた。


「治癒神エイル。彼の者の聖なる魂の器を癒し、意識を呼び覚ましたまえ。治癒魔法 治癒(ヒール)!」


 突如、魔法陣からキラキラした菱形の結晶が降り注いだ。菱形の結晶は負傷者に付くや否や溶け、傷口を塞いだ。しかし、通常、治癒(ヒール)で治せる傷は軽傷だけ。だが、アナは神の力を借りる長詠唱(ながえいしょう)を使った事により、骨折程度なら治せるくらいにまで、魔法の威力を増加させた。


「アナ様。遅れました。はぁ、はぁ」


 チューエからアナがミクロラを呼んでいると聞いたミクロラは手に持っている備品を棚にしまい、走ってきた。ミクロラはアナの元に着くと、手を膝に載せ、休憩した。


「そ、それで。用は何ですか……はぁ、はぁ」

「包帯持ってる? 今」

「あ、はい。少しだけなら」


 ミクロラは自分の鞄の中からもうすぐで切れそうな包帯を取り出した。


「ありがと。ってこれだけしかない?」

「いえ、備品備蓄室に行けば有ります」

「じゃあ、ミクロラ。取ってきて。今すぐ。ほらダッシュ。ダッシュ」

「え、ええ~」


 ミクロラはまた走る事になった。暫くすると、「もう、無理です……」と言いながらミクロラが走ってきた。手には包帯を二つ持っていた。ミクロラはアナの元に着くと、手に持っていた包帯をアナに差し出した。


「ありがと。休んで良いよ……」


 部下や同期、更に上司もこき使う流石のアナも悪びれた。


「じゃあ、中傷者の傷口に包帯を巻いてっと」


 アナは全中傷者の傷口に包帯を巻くと、その場に座りこんだ。


「はぁ~。疲れた~。この後は治癒魔法の練習をしようかと思ったけど、良いや。寝よ。てか、まだ備品の輸送が有るのか……」


 帰って寝ようとしたアナはまだやる事があると思い出して、テンションが下がった。

 アナは〈エルによしよしして貰う。エルによしよしして貰う〉と自分に言い聞かせ、立った。そして、ミクロラを探すため、備品備蓄室に向かった。備品備蓄室に着くと、アナは扉を開け、中に入った。

 中に入ると、アナは「ミクロラちゃ~ん。ミクロラちゃ~ん何処?」と言いながら奥へ進んだ。

(食料備蓄)と上に吊ってある棚を歩いていると、ミクロラが居た。


「ミクロラちゃん。私は何をすれば良いの?」

「あ、アナ様。丁度良かった。これを(衣服備蓄のα(A)-6の上から2番目)の所において来て下さい」


 ミクロラは段ボールをアナに渡した。


「わ、わかった……って重っ」


 ミクロラが渡した段ボールには、Tシャツが12着、ズボン、スカートがそれぞれ6着、その為下着が13着入っていた。

 アナは頑張って、(衣服備蓄のα-6)に着いたが、背が足りず、困っていた。其処に、軽傷者の看護用に衣服を取りに来ていたチューエと鉢合わせた。


「ごめん。これ2番目の棚に置いてくれる? 届かなくて……」

「分かりました」


 チューエはアナから衣服が入った段ボールを受け取り、あっさりと2番目の棚に置いた。


「此処ですか?」

「うん。ありがと」


 アナはミクロラの元に戻った。


「終わったよ。ミクロラちゃん」

「はい。では、次はこれっと」


 ミクロラはアナに段ボールを渡した。


「重っ! 本当にこれを持ってくの?」

「はい。それを、(武器備蓄のδ(D)-10)の一番下の所にお願いします」

「わ、わかったけど。流石に重すぎない?」

「頑張って下さい」


 アナは時々段ボールを床に置きながら、(武器備蓄のδ-10)に着いた。アナは段ボールを床に下ろし、押して入れた。アナは何だか体が軽い感じがしていた。

 アナは再度ミクロラの元に戻った。


「ミクロラちゃん。終わった」

「はい。分かりました。では、輸送はあれで最後と成ります」

「やった~。これで寝れる!」


 アナはウキウキに成りながら、9室に戻り、次の朝まで寝た。

次はアナの6日目とセンキの5日目を投稿します。

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