個人練習 day6 ver.ルドルフ【2】
サンは、腰に佩いている聖剣を抜いた。
「先ずは、見て貰った方が速いか……剣技魔法 効果上昇、聖剣魔法 氷」
サンは息を大きく吸い、木の人形の所に一秒も掛からずに走った。その走った勢いを使い、氷剣で木の人形の頭を斬り落とした。すると、その切断面が凍りつき、次第に木の人形全体に拡がった。
本来であれば氷剣で斬った時に発生する凍てつきは微弱で木の人形で例えるとするならば、丁度肩にいくかいかないかくらいだが、サンは氷を使用とすると同時に魔法の効果を上昇する効果上昇を使った為、木の人形全体が凍った。
「どうだ? ルドルフやってみろ」
そう言うと、サンは氷剣をルドルフに投げた。
「え、ちょ、マジで? せめてコツとか感覚くらいは教えてくれよ。てか、先ず何で同時使用をそこまで推すんだ?」
「ああ、ルドルフ。貴様は魔法を使う時にどっちの時に使う? 1.対象が近くに居る時。2.対象が遠くに居る時」
サンは質問に対し質問を返すというめんどくさい事をした。
「まぁ、1だな」
「では、選んだ理由を訊かせて貰おう」
「そりゃあ、近い方が敵も逃げにくし、遠くだと威力が弱まるからな」
「時間が経つと威力が弱まる。この事は剣技魔法を含めほぼ全ての魔法で言える。一見、剣技魔法は威力が弱らないと思うがそれは違う。例えば、聖剣魔法の固有魔法、じゃあ、今回使った氷なんかを例に挙げよう。氷は時間が経つと凍てつく範囲が縮まるという研究結果があったり、後は……そうだな。仇に至っては時間が経つにすれ相手への復習心が薄れ、その結果仇自体の効果も薄れるという訳だ」
「成る程……だから、効果の減少を最小限にするために同時使用を推してるってことか」
「まぁ、そう言う事になるな。コツについてだが……
俺は知らないが以前、同時使用した言っていた奴が言うには属性魔法の同時使用と同じ要領でできると言っていた。真偽は確かじゃないが」
その事を聞いたルドルフは直ぐに行動に移った。
「思い立ったら、ぐ行動する」ルドルフは学生時代これをモットーにしていた事により、今でも行動が直ぐにでる。
〈それじゃあ、通魔付与と草葉を使うか……魔力もあんまねえし〉
ルドルフは魔法で天剣カヤノを取り出し、走る構えをとった。そして、木の人形に向かって走り出した。ルドルフは木の人形との距離が残り3mになると、通魔付与と草葉を同時使用をするために詠唱した。
一般的に剣技魔法の同時使用は走る前だったり走って直ぐに魔法陣を展開し、直前になって詠唱するが、ルドルフは違った。ルドルフは10歳の頃に独学で魔法の同時使用を身につけたことにより、【魔法の神童】と謳われ、称賛された。しかし、独学ということもあってか、世に広まってる魔法の同時使用とは根本的に違い、ルドルフが身につけたものは、直前に魔法陣を展開するというものだった。これのメリットは敵に気付かれにくいのと奇襲に最適で、逆にデメリットは直ぐに魔法陣を展開することが難しい事だ。これは本当にコンマの世界で、コンマ6秒位で魔法陣を展開出来ないといけない。故に世に広まってない。
ルドルフが詠唱すると、天剣カヤノの剣身が赤から緑色に変化した。ちゃんと同時使用が出来た証拠だ。そのままルドルフは木の人形の左腕を斬り落とした。
「はぁ、はぁ。ど、どうだ?」
ルドルフは息があがっていた。
ルドルフの元にサンは拍手しながら近寄った。
「見事だ、ルドルフ。やはりやれば出来るじゃないか」
「まあ、それは……そうだが」
ルドルフはサンに指導されながら、5時間程練習をした。そして、寝専11室に戻り、明日の作戦会議について考えていた。
「明日はーードウラ討伐への役割決めと、問題点の改善、後は……最終確認くらいか。って、もう廿時じゃねえか。寝よ」
そうして、ルドルフは寝た。
次回は、アナとセンキの個人練習を投稿します。




