ベルーシ襲撃戦
お待たせしました。
サンが所属しているのは、部隊Dで、サンは以前、第1部隊が使用していたテントの椅子に座り、休憩していた。
「前線か……」
サンはため息をついた。
「中尉殿、そんな、ため息ばっかついてないで、ちょっとは、剣でも磨いだらどうすか?」
そう言ったのは、サンと同じ、部隊Dの隊員、フォレス軍曹だった。
「てか、そんな、落ち込んでるんすか? ……まさか、失恋!?」
「あほか、俺はそんな事しない。俺が落ち込んでる理由は、今回の戦いに魔界軍の将や佐といった、上級魔使が来る可能性があるからだ」
サンは即答した。
魔界軍は上から、王、右・左腕、総帥、将、佐、尉、士で構成されている。
「そんな~、大丈夫っすよ。将はまだしも、佐だったら、中尉殿でも勝てますって。ほら、コーヒーかなんか、飲んでリラックスしましょうよ」
フォレスはサンにコーヒーを渡した。サンはコーヒーを手に取り、コーヒーを口に入れ、飲んだ。しかし、そのコーヒーはサンにとって甘く、吹き出してしまった。
「おい、フォレス軍曹。一体、コーヒーにどのくらい砂糖を入れた?」
「え? ざっと、大さじ10杯程」
「馬鹿か……お前、これ、隊長に出してみろ、速攻怒られるぞ」
「ええ、そんなっすか?」
「まあいい、お前は周りの見張りでもしてこい」
「わかりました!」
フォレスは敬礼し、テントを出た。
フォレスが出たと同時にテント外で大きな爆発音が聞こえた。
「どうした?」
テントに居た全員がパニックに陥った。それは、サンも例外ではなかった。
爆発音が聞こえて少しすると、第7部隊隊長のクオレカ大佐から駐屯地の具現化魔法で連絡がはいった。
『先程、ベルーシ花瑠方面の農村に魔界軍が襲撃してきた。直ぐ様、部隊B、部隊Dは出動せよ。俺からは以上だ』
クオレカ大佐は具現化魔法を解除した。
それを聞いた部隊Dはテント前に集まった。
全員が集まると、部隊Dの部隊長、ヨエルミナ少佐が前に出て、話し始めた。
「諸君。先程の聞いた連絡通り、現在、ベルーシが襲撃されている。そして、隊長の指示により、我々部隊Dは前線で戦う。抜刀準備!」
部隊長の命令により、全員が抜刀した。
「それでは、転移!」
部隊長の命令と同時に、魔法陣が展開され、眩い光と供に、部隊Dは転移した。
$同時刻、ベルーシ花瑠方面$
既に、農村の7割が魔界軍によって、占領されており、深刻な状況だった。
部隊Dは先に転移していた部隊Bと合流していた。
「グオール大尉! ベルーシの状況は?」
ヨエルミナ少佐は部隊Bの部隊長グオール大尉にベルーシの状況を訊いていた。
「花瑠方面にある農村約、13のうち、8が焼かれた。続いて、魔界軍の総量なのだがーー」
「伝令! 偵察班より、魔界軍に動きがあったとの連絡がはいりました」
グオール大尉がを言っていた最中、いきなり、伝令が入った。
「分かった。直ぐに出動する。偵察班には、引き続き、偵察を続けろと、連絡しろ」
「はっ!」
伝令を入れた隊員は敬礼をし、その場から立ち去った。
「我々、部隊Dが先に行こう。部隊Bは物資を持ってきてくれ」
「了解だ」
「よし! 部隊D出動するぞ」
ヨエルミナ少佐は部隊Dに出動命令をだした。
「部隊Dの隊員は1人から3人で行動しろ」
「「「はっ!」」」
部隊Dの隊員は敬礼した。
「中尉殿、一緒に行きましょう!」
サンの元に、先程コーヒーを入れたフォレス軍曹が近寄った。
「……まぁ、良いだろう」
「よっしゃああ」
「それでは、早急に向かうとしよう」
「はい!」
サン達は魔界軍の拠点へ走り出した。
20分程走り、サン達は物陰で休憩を取っていた。
「はぁ、はぁ。疲れたっす」
フォレスは息切れをしていた。
フォレスが水を飲もうとしてると、話し声が聴こえてきた。しかも、此方に近寄ってきている。
魔使だ。そうサンは思った。
「俺、此の戦いが終わったら、結婚する。って言ってみて~」
「おい、それフラグだぞ」
魔使が2人。此方の方に歩いてきた。
「フォレス軍曹、後方を頼む」
「分かりました!」
サン達は魔使に気づかれないよう小声で話した。
サンは物陰から出て、魔使の前に立った。
「おい! 貴様ら、そこを動くな」
「あ? 何だ」
「天使だ。中尉と後ろに居るのは、軍曹だ」
魔使はサン達の階級を確認した。
「へっ、大佐以下が何のようだ? まさか、このワース将補様に戦う気か? 止めた方が良いぜ」
「数多の命を奪った罪は一生償えない。例え、魂が輪廻しても。なら、どうするか? 答えは簡単。その魂を破壊すれば良い。剣技魔法 魂壊」
サンはクオレカ大佐に貰った聖剣を抜き、剣身に魔法陣を描いた。すると、魔法陣から白いオーラが現れ、そのオーラは剣身に巻き付いた。
サンは聖剣をワースの脇腹に刺した。
「ぐぅ……」
ワースの口から血が流れた。
「反魔法 攻撃反射!」
ワースが魔法を使うと、周囲に衝撃波が生まれ、サンが吹き飛ばされた。
「中尉殿!」




