集合
朝日が昇ったが、空は依然として紅く染まっている。
そんな中、ルドルフは目を覚ました。
「あ、あぁ。よく寝た」
背伸びをしながらルドルフは、寝起きの声で言った。
「一先ず、アナ達を呼ばないとな」
点滴を外し、ルドルフは、ゆっくりと立ち上がり、そのまま、テントを出た。
「今日も、相変わらず紅いな、空は。あ」
そう言いながら、ルドルフはミクロラを探しに歩く。
「そう言えば、あの女医が5室にいるとか言っていたな。手当たり次第、探すか……」
10分ほど、ルドルフは探し回り、5室と書かれているテントの前に立った。
「一つ一つ、探すと流石に疲れる」
ドウラとの戦いで、ルドルフは身体にも疲労が貯まっていた。
テントに付属してある、チャイムをルドルフは押すと、機械音声が流れてきた。
『はい!ご用件をお話下さい』
「ミクロラ少将は、そこにいるか?」
『ミクロラ少将は現在、7室にて就寝中です』
ルドルフは、7室へと向かった。
寝専7室と書かれているテントに立ち、ルドルフは再度チャイムを押した。
『はーい。此方は寝専7室です。ご用件をお話下さい』
今度は、機械音声ではなく、普通の天使の声だった。
「ミクロラ少将は、そこに居るか?さっき、5室に行ったら、此処に居ると言われてな」
『はい、ミクロラ少将は此方にいらっしゃいます。ルドルフ大天使長ですよね』
「そうだ」
『どうぞ、中へ入ってきてください。あ!くれぐれもお静かに』
ルドルフは、テントのドアを開け、中へと入っていく。
テントの中は、2段ベッドが4床ほど並んでいた。
若い天使がルドルフに話し掛ける。
「ルドルフ大天使長。ミクロラ少将を呼んできますので、少しお待ちください」
10分くらい待った後、ミクロラがやってきた。
「ルドルフ様、すみませんこんな早く」
「いや、此方も時間を言ってなく悪かった。俺が休んでいたテントに来てくれるか?」
「はい、畏まりました」
ルドルフとミクロラは、あのテントへと向かった。
「やっと、着きましたね」
「ああ、今日はアナ達を呼ばないと行けない」
「そう言えば、そうでしたね」
「具現化魔法・音声同複通信大天使長」
ルドルフの目の前に、青いパネルが出現する。そこには、
【大天使長グループへ通信中・・・】
と書かれていた。
少し待つと、その文字が
【大天使長グループへの通信が完了しました。音声を相手側へ伝えます……ミュート解除まで、3・2・1 解除】
に変わっており、現在、通信相手の声が伝わっている状態になっている。
『どうした?ルドルフ』
最初に声を発したのは、センキだった。
「ファイのリミット6はまだか?」
『まだ、準備段階だ、リミット6をするには、もう少しかかる』
「ファイは、後回しでいい。それより此方へ来てくれ」
センキは、怒り口調で言う。
『はああああ??ルドルフ、貴様がやれと言ったのだろ。それより、何処に居るんだ?』
「ザクロ休養基地という所で魔力を回復している」
『おい!魔力を回復ってどういう事だよ!!只の魔使との戦闘ならば、直ぐに回復するはずだ』
「詳細は後で来てから話す。直ぐにこれるか?」
『今は漆時廿分か…捌時になったら、其方へ向かう。移動魔法が使えるか分からんが……』
「座標を言った方が良いか?方正に50℃佐向に167℃だ」
『ありがとう。それじゃ』
センキは音声通信を切った。
『終わったかな?』
その声の正体は、アナだった。
「アナか…」
『ねぇ。何で、落ち込むの??』
「何処からいた?」
『最初のファイがなんとかかんとかの所から………』
「最初からか……なら説明する必要もないな。今からこれるか?」
『えぇ、行けるけど……方正50℃の佐向167℃だよね。じゃあもう少ししたら行くから待ってててね』
「出来れば、早く来てほしい」
アナは音声通信を切った。
〈サンは、忙しいらしいからな。でるはずないか……〉
『んー?何か用か?ルドルフ』
サンの声が聞こえ、ルドルフは驚いた表情をしていた。
「お前忙しい筈では?」
『今は休憩していてな。それより、何でグループなんだ?』
「アナとセンキにも言ったが、ザクロ休養基地に今すぐ来れるか?」
『無理だが?此方は此方で内乱を治めるのに背一杯なんだ』
「それは存じているが、此方は、キロ・ドウラが仕掛けてきたんだ」
『そ…それは、本当か? 仕方がない、そっちへ向かう』
「ありがとう」
ルドルフは、音声同複通信を解除した。
「少しテントで休むか…ミクロラ、捌時にセンキが来る。そうしたら、此方へ来いと言ってくれ」
「はい、了解です」




