堕天
「確か、本部から娯楽第三施設に行けって命令を受けてるんだよな。まっ、行くとしますか。移動魔法 軌道」
目映い光と共に、ルドルフは転移した。
娯楽第三施設では、魔界軍と天界軍が死闘を繰り広げていた。
「草魔法 草縄」
天使は、自身の周囲に草を生やし、魔使の攻撃を防ごうとしている。
「ほう、守りに入ったか。だがなぁ?貴様は一つ忘れていねぇか?この俺は、同時に2回も魔法使えるんだぜぇ?凄いだろ。炎魔法 魔炎天鏖滅、魔剣魔法 葬憂」
魔使は2種類の魔法陣が描き、魔炎天鏖滅を放った後、直ぐ様魔法で魔剣出し、葬憂を付与した。
元々、黒色だった剣身は、赤紫色へと変貌した。
魔炎天鏖滅で草縄を燃やし、魔使が魔剣を、天使目掛けて振りかざすと、魔剣の先から赤紫色の粒子が放たれた。
天使は咄嗟に、無詠唱の反魔法で身を守ったが、反魔法が創られるよりも先に、粒子が天使の左腕に当たってしまった。
「うわああああああああああぁぁぁぁ」
「よーし、これで堕天使にできる。王も認めてくれるだろう」
魔使は天使の近くへと歩く。
天使は先程の葬憂の痛みで気絶している。
「あーあ、気絶しちゃってるよ…これじゃあ折角の悲鳴が聞こえないじゃないか…まあいいや、悲鳴は、次回のお楽しみということで」
魔使は、天使の背中に魔法陣を描いた。
「無所属魔法 強制羽生」
天使の背中に、白色の羽が生え、ついでに天使の輪も出てきた。
「天使って、羽が6割消滅すると堕天使になるんだよなぁ。まずは、半分消すか」
魔使は、天使の羽に新たに、魔法陣を描いた。
「破壊魔法 羽折堕天」
魔法陣から、血塗られた鎖が現れた。そのまま、鎖は天使の羽に巻き付く。
羽は段々、赤く染まり、最後には塵となって消滅した。
「あとは、俺様の手で毟り取ろっと」
魔使は天使のもう一つの羽を掴み、一気に抜いた。
天使の羽は、黒くなり、輪も半分欠けた。
「これで、堕天使化完了っと」
魔使は手に付いた砂を叩いた。
無詠唱の魔法とは、火花や聖天結界の様に、詠唱を必要とする魔法ではなく、詠唱なしで、魔法陣を描くだけで使える魔法です。しかし、威力が弱く戦闘に不向きな欠点があるなどします。




