表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/44

第32話 連戦?



 はぁー、負けた負けた。

 やっぱりディーサは強いなぁ。


 身体能力が高いし、技も前よりも研ぎ澄まされてる。


 ちょっとは俺も修行をして強くなったが、まだ全然届かねえな。


 あとはやっぱり、体力が……これも歳かな。

 前ならもうちょっと粘れた気がする。


 ディーサの新しい戦闘方法、右手に剣を持ち左手に爪を尖らせる。


 あれはめちゃくちゃ脅威だ。

 ディーサは剣の才能も素晴らしいが、やはりその身体能力が化け物じみてる。


 四天王の中で一番速度があるので、剣と爪を本気で振られちゃどうしようもない。


 俺も防ぐので精一杯だった。


 四天王の中で一番力があるのが、アダリナ。

 四天王の中で一番速度があるのが、ディーサ。

 四天王の中で一番可愛い……間違えた。一番強いのは、イネス。


 俺は……い、一番、古い? 弱い?


 いや、やめよう、言ってて悲しくなる。


「お前達、ご苦労だった」


 そんなことを考えていると、上からリディの言葉が聞こえてきた。

 戦いが終わった後、俺とディーサ、それに互いの部隊が全員集まっていた。


 怪我をしている者や気絶している者は、適当に転がっているけど。

 全員が膝をついて、魔王のリディに敬意を示す。


「シモン、ディーサ、直れ」


 俺とディーサだけがそう言われて、立ち上がる。


「なかなか面白かったぞ。やはり四天王同士の戦いは、我から見ても刺激的だ」

「楽しんでいただけたのなら幸いです、リューディア様」

「ふむ、ディーサ、お前の戦い方はなかなか面白い。あれは我でも傷を負いかねないな」

「お戯れを。私がリューディア様に傷を与える時には、私はおそらく致命傷を受けて死にかけていることでしょう」

「ふふっ、それはどうかな……試してみるか?」


 瞬間、リディの魔力が膨れ上がった。

 その威圧感で、ひざまずいている兵士達の何人かが気絶してしまった。


 戦いで消耗している身体に、リディの魔力を受けるのは厳しいだろう。


「リディ、魔力を抑えろ。兵士が気絶したから」

「むっ、それはすまんな」


 すぐにリディが魔力を収めると、なんとか耐えていた兵士達が息を荒げていた。


「お前達の戦いを見せられて、少々我も興奮してしまった」

「俺は情けないところを見せたがな」

「そうは思わんぞ。先程の戦い、昔のお前を思い出したぞ、シモン」

「そうか? まだまだ全然だ」


 あれくらいでへばってちゃ、全然四天王の器じゃない。

 もっと、もっと強くならないと……。


「ふっ……ああ、そうだな、まだまだ全然足らんな」


 リディが俺のことを穏やかに見つめながら、そう言ってきた。


「魔王のリディに言われると、本当に頑張らないとと思うな」

「むっ、そうか? ならシモンよ、いつかまた……我を超えてくれよ」

「っ……ああ、まあ、出来たらな」


 魔王のリディを超えるほど強くなるなんて、これほど弱くなった俺に出来るのだろうか。

 いや……弱気なことは言ってられないな。


 リディを守るためには、頑張るしかないんだ。


「さて、これで四天王同士の戦いは終わったが……そろそろ、次の段階に移っていいと思わないか?」

「ん? なんだリディ、次の段階って」

「もちろん、我も混ぜてもらうということだ」

「……はっ?」


 リディの一言に、俺は疑問の声を漏らした。


「先程も言っただろう。お前らの戦いを見ていたら、我も闘争心が湧き上がってしまってな」

「いやいや。何言ってんだよ、無理に決まってるだろ」

「ほう、なぜだ?」

「なぜって、もう俺の部隊もディーサの部隊も、疲れ切ってるんだから」


 俺がそう言うと、部隊の奴らが青ざめた表情で強く何度も頷いているのが見えた。

 さすがに今の戦いの後で、魔王と戦うなんて不可能だろう。


「ああ、そうか。では部隊は抜きでやろうか。ディーサ、やれるか?」

「お望みとあれば」


 リディの問いかけに、ディーサが会釈をしてそう答えた。


 マジか……本当にやるのか?

 ディーサも俺と戦ってすぐだろ。


 すげえ体力してるな……さすが、若いってのはいいな。


「それなら俺は後ろで下がって見てるな」

「むっ? 何を言っているシモン、お前も参加するのだ」

「……はっ? だってリディとディーサの一対一じゃ……」

「そんなこと一言も言ってないだろ。我とお前ら二人、つまり一対二の戦いだ」

「はぁ!? 俺もやるの!? もうそんな体力残ってないけど!?」

「何を言っている、もうすでに休んだだろ」

「いや、まだ戦いが終わってから数分しか経ってないけど」

「それくらい休めば全快のはずだ」

「お前と一緒にするなよ。こっちはもう三十歳後半なんだぞ」

「知らん。いけるな? シモン」


 ニヤリと笑いながら問いかけ……いや、命令されてしまった。


「はぁ……本当にお前は、父親似だよ」

「それはよかった。つまり、歴代最強の魔王になれるということではないか」


 そんなことを言うリディは、とても嬉しそうな笑みを浮かべていた。




お読みいただきありがとうございます!

続きが気になる!面白い!と思っていただけましたら、ブックマークや評価をぜひお願いします!

このページの下にある、

【☆☆☆☆☆】をタップすれば、ポイント評価出来ます!

ぜひぜひよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] スラスラと読みやすい行間と表現で第一話から全部一気に読めました [気になる点] 周りに兵士が居るのに、突然魔王に対してタメ口になったのに少し違和感を感じました [一言] ブックマークしまし…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ