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3 この世の秘密

この学園は、先にも話したように貴族や豪族のご子息様やお嬢様が集まる国最大の学びレコールであり、やがて国を背負って立つ者達の交友の場でもある。

しかし、地方に領土のある家は毎日通うことが難しいため、比較的豪華な設備の整った宿舎というものがある。

ここでは、家族以外の者と寝食を共にすることで、互いを認め合う心や、他人に対する礼儀作法、社交界の渡り歩き方などを効率的に学ぶことが出来る。



さて、我らが主人公たち三人の家シルバールの領地と館は、レコールから馬車で一時間半。

毎日通うこともできなくはない距離に居た。

しかし、この三人は問答無用で寮に突っ込まれることになる。

どうしてか……もう分かるよね?


そう、彼等があまりにも世間知らず、と言うか、素晴らしく個性的であり。

その性質が両親の精神衛生上誠に、誠によろしくないからである。


「ロエルゥ~。久しぶりに会ったんだから遊ぼうよぉ~。」

「…………。(カリカリカリ」

「………むぅ…。返事がない。ただの屍のようだ。」

「…………。(カリカリカリ」

「……はぁ!これがあれね。反抗期って奴ね!もう、大人になったのね……お姉ちゃん嬉しい。」

「………だあ!!うるさい!!」

通常、宿舎の部屋は二人で一部屋、しかし、入学したてのロエルの部屋はルームメイトが一度家に帰ったため今夜は一人だけであった。

静かな部屋で勉強をしようとペンを走らせていたロエルの考えは、空気を読まない。いえ、最早読めないお馬鹿な姉によって阻止されていた。


「あんたねぇ………口を閉じていることは出来ないの?」

首元を握りガクガクと頭を前後に振る。

「ロ、ロ、ロ、ロ、ロエル、ク…、クビ、飛ぶゥ……」

「飛べ!」

「酷い?!」

叫びと共に飛び出してきた大きめのクマの人形が、ロエルの手の上にそっと手を置く。

チラとそちらを見るロエル。

「…………お姉ちゃんの術?」

「……さあ?」

「…………はぁ……。まっいいか。」

首元の力を緩めると、はふぅと、息をはくアエラ。

消してかまってちゃんでではない姉がこうしてくると言うことは、どういうことが、もう随分と長い付き合いの妹にはよく分かった。

「なんのよう?大切なことでしょ。」

「えへへ~。あったりぃ。」

クマの手をポスポスと振りながら、アエラがはにかむ。

ほんとに勿体ない姉だと、思う。

容姿は申し分なく、頭や才能も悪くない。さらにはしっかりとした貴族の長女。この最良物件である姉に男の影が見えないのは、一重にこのイカレタ………んっ、失礼。不思議ちゃん気質のせいである。

「何?」

「えっとねぇ。この世界のことなんだけどぉ。」

「うん。」

「多分ここ、前の世界にあったゲームの中の世界だわ。」

「ふ~ん。そうなんだ。それだけ?じゃあね。」

机に向き直ってペンを持つ。

それがどうした。生きているならばここはゲームでなく現実だ。お願いだから、ゲームとかなんとかを現実にまで入れ込まないで欲しい。

「え?さては……信じてないな。」

「いや、お姉ちゃんの言うことだから、そうなんでしょ。それでいいじゃん。」

「お?信じてくれてるぅ~ってそうじゃなくて、この世界はまじでヤバいんだって!」

「貴方の頭の方がヤバいよ。」

「それをいわれちゃおしまいdって、そんな簡単なことじゃなくて、これは、伝説に残るクソゲーである。『レコール物語Ⅶ』の話なの。」

「ふ~ん。」

知らない。

聞いたこともない名前だ。

「で、何所がクソゲーなの?今のところ、特に変わった様子はないけど。この物語唯一のバクはお姉ちゃんだよ。」

「酷い!いや、そうじゃなくてさ、この話って、最後なぜか爆発オチで終わるんだよね。」

「へ~。」

「作中唯一の全員死亡ストーリー。」

「ふ~ん………へ?」

今、なんつった?

何かとても、騒々しい言葉が聞こえた気がしたのだが。

「全員死亡………?」

「ソーナンス!」

「ちっ、」

殴った。

「え、いった?!え、何で?」

「巫山戯てるから。どういうことこ、爆発オチって?」

「うん。分かった、あのね。まあ、ここだけの話、私はゲームはしてないから、アニメバージョンしか見てないんだけど、友達曰く、ある人の魔力が暴走して、爆発する事故が起きるらしい。」

「誰の?」

「私の。」

「…………は?」

「私の力が暴走して、皆死ぬの。」

「………へぇ………」

もう一回殴った。




***

こんにちは。まりりあです。

突然ですが皆さん、睡眠って大切ですよね。

決して、布団以外のところで寝落ちなどなさらぬよう。

首が………

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