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お茶会

「はい、始まりました!今日のお茶会!イエーイ!!」

「しー!アエラさん、静かに、他の生徒もいらっしゃいますのよ?」

「シャルゥ~。あなたは、真面目だねえ。」

「シャルロッテさん…大変ですね、毎日毎晩アエラと一緒だなんて。」

「ええ、まあ。」

「お気の毒……」

アエラが魔法で咲かせた桜の下、四人の少女が机を囲んでいた。

白い薄手の陶器の外から中に注がれた紅茶へと光が入り赤やオレンジ、と言うより、琥珀色と赤銅色混ぜた色?

とにかくこう、良い感じの色になっていた。

どうも、かっこ良く紅茶の色を形容しようと頑張ってみた天使でーす。

ぱたぱた。(羽を揺らす音)

皆さん。お忘れかも知れないですけどね、これ、御ひい様とか、お坊ちゃんとか、総領息子や娘。

とにかく華やかーな御貴族様の世界なんです。

もっと、魔法使って炎出したりとか水出したりとか、恋が芽生えたりとかするはずなんです。

なんですか、この土臭さというか、グダグダ感というか、

眉目秀麗、質実剛健、高材疾足。

そんな四字熟語が似合うようなすっごーい方々を集めて突っ込んだはずなのに、なのに………

「まあまあ、飲もう!」

「ちょ、アエラ、こ、こぼれ……」

「もっと口開けて、マリアナ。」

「流し込まないで、むぷっ!!が、がはっ!!ごほっ!」

「マリアナ!」

「マリアナさん、ハンカチどうぞ。」

「ありゃ?どしたの?マリアナ。」

………。

あのさ、

至れり尽くせりなわけ、あんたは。

良い感じの御貴族様の家に、兄妹三人、クマ付き、前世の記憶付きで生き返らせたわけ。

魔法もさ、魔力は与えたよ?たんまりと。

なのにさ……

なんで、なんですか?

自分、下っ端なんで、良いけどさあ、上司がさあ、中間管理職の中天使様はさあ、もう、あれだってよ。

三徹だってよ。

かわいそっ。


「桜、綺麗だよねえ…クマァ~。」

「はぁ、アエラ、あなた憶えておきなさい。」

「何を?」

「なにをって………。はぁ…」

「どうした、マリアナ。悩みか?相談に乗るよ。」

「あなたが言わないで!」

だよね。

だって、百%アエラのせい。

言い合二人をソフィアンとシャルロッテは困ったような微笑みで見守っていた。

「ま、まあまあ二人とも。」

「クッキー、食べますか?仲直りしましょう。」

「……二人が言うなら……と言うか、ケンカしているわけではありませんわ。」

甘いものに目がないらしいマリアナが、シャルロッテが差し出したクッキーをつまんで、一口かじる。

サクッと、軽い音と共に口の中でほろほろと崩れた。

乾燥させた果物の甘酸っぱい風味がなおいい。

いいなー。

食べたーい。

天使も食べたいよー、

アエラは、クッキーの入った箱を一目見、すっと目を細めた。

「ねえ、シャル、これって……」

「はい?」

何か?と言うように首をかしげるシャルロッテ。

クッキーを一つ取ると、アエラは、鼻に近づけ、香りを嗅いだ。

そして、はっとシャルロッテの顔を見る。



「手ずくりだ!」

「あ、分かりました?」

「ふっふーーん!簡単な推理だよワトソン君!」

「ワトソンさま……?どなたですか?」

『わぁとしょんくぅ~ん』

「クマさん。ワトソンさまってどなたですか?」

「今朝、朝食を取っているとき、あなたからは香ばしい小麦の香が微かにした。」

「あの、ワトソンさまはスルーですか?」

「だがしかし、それだけでは情報不足だ、朝食前にお菓子を食べていた可能性もあるだろう、アーサー君!」

「ですから、どなたですか?前の疑問が残ったまま次の方を出すのは出来れば止めていただきたいのですが、此方も混乱してしまいます。」

「あとは……この私、最高に頭の良い、無敵のアエラの勘です!」

「は、はあ……」

シャルロッテ、逐一ツッコムなって、と言うか、ツッコミが上品だな。

史上最高に上品なツッコミだよ。

そして、アエラ、お前、ネーミングセンスが死んでるよ?

子供に旦那と同じ名前着けた上司いたけどさあ、それレベルだよ?あ、別に、そのお方のわるぐちをいっているわけではないですよ?

アエラは、結局シャルロッテの疑問を無視し、もらったクッキーを頬張った。


「うんまい!いや、美味しい?」

「よかったです。お口に合って。」

「アエラ、無理に言い換えなくてもいいのよ?」

昨日母さんから手紙来てたからな。休み帰ってきたときに言葉遣いが汚くなってたら口縫い合わすって。

怖いよなぁ~。

「ホントに美味しい!サックサク!シャルは料理上手だね!」

「ホントに…アエラ、あなた今度一緒に作ったら?」

「良いアイデアですね、マリアナ。そうしてみては、アエラ。」

「むむっ!二人に言われたら仕方がない、今週末にでも一緒にお料理する?」

「ええ、勿論。ちなみにアエラさん、お料理はなさりますの?」

「なさるもなにもねぇ…ソフィアン」

「はい。マリアナ。」

「?」

「お料理はしたことあるよ!お母様が倒れたけど、」

「は?」

「お兄さま達お腹抱えて笑ってた!」

「ん?」


次回!ドキドキお料理回!




***

ちは。

この前、しりとりをしたとき、ンジャメナで危機回避したまりりあです。

しりとりって面白いですよね。

ひきニート兄妹がゲームの世界に行くアニメを見てたらやりたくなったんです。

兄弟がいたんで、皆でやりました。

楽しかったですよ?

では、次回。

じゃんけーん、ぽん、

にゃははは!

あ、ちなみにアーサー君は、名探偵ポアロの友達です。

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