表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/74

お茶の時間

桜の花を咲かせたことにより、怒られる……って、なんだそりゃ!!

どうも~、絶賛帰ってきた上司にぶち切れられて言い返しそうになったけど、どうにかその場を丸く収めるために言われるがままに言わせておいた天使です。

いや~、いやだね。上下関係って。

最底辺天使は辛いよ。

雑務ばっかり押しつけられるし、こっちがやっても上司の株が上がるだけ。

なんなんだよ、ホントに。

愚痴るよ。天使だって愚痴るし怒るしやけ酒するよ?

……あー、天使長には内緒な。まぁーた怒られるよ。

あの怒りエネルギーはどこから来てるんだか、なぞすぎるよ。

さて、愚痴はここまでとして、下の世界、あの馬鹿達を送り込んだ世界では、桜の木を囲んでティーパーティーなんかが開かれているらしい。

流石貴族様の学校。お茶の時間は桜の気の回りに仮説でおかれたテーブルセットが満員だとか。

あーあ、楽しそうだな。

片や神の家畜、神畜?片や花の学生。

あー、他人の幸福を見守る仕事ってなんだよ。最悪だよ。

……お?いるじゃん、馬鹿兄妹唯一の常識人妹ちゃんが。

こりゃ~、よかった。

安心してみられそう。

どーれどれ……


「あの、わ、私も来てよかったのでしょうか?」

「いいのです。お姫様。」

「ナレッジド、いえ、ナーレとおよび下さい。」

「では、ナーレ様。」

「はい。」

あー、桜の花を咲かせるに至った子だ。

「申し訳ありません。うちの馬鹿姉がご迷惑を。」

「いいえ。こうして美しい花を見ながら紅茶を楽しめるのも、姉上様のおかげですもの。」

「もったいないお言葉です。」

「固くならないでください。もっとラフに話していただいて結構ですよ。」

「は、はあ……」

馬鹿真面目な妹は困っているようだ。

困ったように視線を逸らす…、その先に…

「ソルテル!」

「うお!なんだ?」

なんか、棒……あ、あれ、クリケットのバットか。を持ったソルテル登場。

「ソルテルも一緒にどう?」

「えー、俺今から……」

「それはよい考えですね。」

「姫様いるし……断れないじゃねえか。いいのか?男が交ざって。」

「はい。」

「ほら、ナーレ様からお許しでたし、座りなよ。」

「あ、ああ。」

彼も、あの、アエラが教卓で色々しでかしたあのあれのせいで後に謝り倒したロエルと仲良くなった口だ。

これで姉の馬鹿な行動は妹の友好関係を作り上げているのだから不思議だ。

でも、大切な天使長視察を残念な結果で終わらせたあいつのことはゆるさへんよ。

ほんまゆるさへんよ。


「紅茶?ミルクは?」

「あー、入れてくれ。」

「了解。」

ソルテルはバットを行くに立てかけると、大人しく椅子に座った。

さながら借りてきた猫……ふふっ……

「シュレガー様は…」

「あー、ソルテルでいいよ。」

「では、ソルテル様はクリケットをなさるのですか?」

「まあ。兄もやってるから。」

「お兄様の話はかねがね。とても何でも質実剛健、文武両道とか…」

「兄は、俺より才能があるから。」

「ホントに、羨ましいです。ナーレ様もソルテルもどちらの兄上様も凄いお方で、うちは……ほら……」

ロエルは紅茶のカップを置くと、額を抑えた。

そこに、今一番タイミングの悪い来客だ。

「そんなこと無いよ、ロエル嬢。君の兄上も凄い方だ。」

「本人の前で言うなよ。エリック。」

「ソルテル、お前練習はどうした?」

そう、三人の兄たちである。

わかりにくいかな?つまり、ナーレの兄、王子様のエリックとロエルの兄三兄妹の長男テオドール。そして、ソルテルの兄アエラに操られた元中等部生徒会長モルガールだ。

すっご……

あー、ほら、モテる三人集まったから、周りの女子の目が引きつけられてるよ。

気づいた王子が目をやり、そっと微笑む。

お、一人倒れた。

こいつ、メデューサ的な何かがあるのかも知れない。

よく見ておこう。

「お、お兄様。ごきげんうるわしゅう。」

「テオ兄。来てたの?」

「あー、練習は……あの……あれだよ、ちょっとあれがあれであれだから。」

うわ…凄い言い訳だわ。

清々しいね。

しかし、ホントに、なんというか。

「おい、エリック、ご機嫌麗しゅうってどういうことだ?」

「ん~?こんにちはみたいな?」

「ふーん。。お前の妹頭良いな。」

「まって、テオ兄。お母様から習ったよ?」

「ソルテル。言い訳か?見苦しいぞ。」

「はい。すみません。」

見たら分かる。

貴族の兄妹ってこんなだよね。

………。

なーんで、うちの三兄妹はああなんだ。

平気で兄に暴力も暴言振るぞ。

そういうところが日常の生活に零れだしてるんだよな。

変人さが。

くっそ……あー、ダメダメ、天使はそんな汚い言葉使っちゃいけなかったんだ。

えー、堆肥?って、何考えてるんだ?


「それにしても……」

王子様は大きな桜の木を見上げる。

「相変わらず美しいな。この木は。」

「テオドール。お前のもう一人の妹がやったんだろ?アエラのやつ、また怒られたってな。」

「俺も……道連れにな。」

「ほんっと、信じられないわ!!ボロい木を美しい桜の木に変えたことのどこが悪いことなの!これは善こuむぐっ!むっ!」

……なんで!?

なんでこいつは……

おい、アエラァ!

お前はゴキブリ波にどこからでも湧くなあ!!

「し、失礼しましたぁ…」

「ソフィアン!放っむぅーー!!」

「黙って付いてきてください。」

首輪着けとけよ、誰かぁ!!




***

桜の花ももう散り、

気付けば梅雨になりつつある。

そんな今、皆様はいかがお過ごしでしょうか?こんにちは、まりりあです。

時間の単位は何をしたかである的なことを言った海外の文豪がいましたが、何もしていなくても、どうやら時間は進むみたいです。

むん!

では、次の機会に。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ