序章 昔々あるところに
注意。
この話は
3%の魔法と
5%のラブコメと
7%の友情と
85%の頭おかしい話
により構成されています。
あしからず
昔々あるところに三人の兄妹が住んでいました。
というか、日本のある県にですが。
その三人はごく一般的な家に生まれ、ごく一般的な環境で育ってきたが、何所で間違えたのか、とてつもなく変人へと育ちました。
何度でも言いましょう。
とてつもない変人だったのです。
「に”ゃああああーーーー!!」
「夜中に大きい声を出すなこのばぁか!」
「いったぁ!!」
三人の夜はだいたいこんなこんな感じです。
頭のおかしい長女が、三人の中ではまだ軽傷な次女に腹パンされもだえ苦しみ。
「………………。はい、罠張ったぁ……っち、こいつまじクソ!止めちまえよいますぐ!!」
ゲームの画面に向かって叫ぶ長男はそんな二人を気にもとめません。
「待って、待って、鈴菜ちゃん……ほぉら、だいちゃんだよぉ……可愛いねぇ……」
「だいちゃんじゃない!ワシの名前は麦丸でごしゃる!!」
いえ、次女も普通とは言ってませんよ。あくまで上二人よりましと言うだけでありまして。
姉の差し出したクマの人形をひったくり、裏声でクマの台詞を話し始めます。
この惨状には両親も………
「あーもう、うっさい。テレビ聞こえない。」
「俺、明日も仕事だから、早く寝る。おやすみ。」
………………。
いえ、気にしていないようですね。
うん。
この両親にしてこの子供あり!
さてはて、これから始まるのは、こんな三人の冒険譚。
とは言っても、此奴らをダンジョンとか闘技場、魔王の城なんぞに送り込もうものなら、三秒で死ねること間違いなし!
なのでぇ………
今はやりのハーレムやら悪役令嬢やら王子様やらお貴族さまやらがいる世界にしてあげましょうか。
「おい、泰治!このクマ今なんて言ってる?」
「ちょっと、待て。今手が放せない。」
「まあ……聞いたかにぇムギ君。こいつにとっちぇクマたちより硬い機械のほうがたいせちゅなものらしいじょ」
「そうだのぅ、タイシックマ君。それはなんともかなしいのう……しょぼん……」
「はい、泰治!今のクマの気持ちをどうぞ!」
「クマは……悲しんでるか?」
「そうです。それはもう悲しんでいます。」
「………そうやって長い間クマたちを可愛がって、新しい機械を手に入れた瞬間ぼろろーきん(ぼろ雑巾)のように捨てるんだにぇ……およよよ…」
「しょうだ!しょうだ!人間はこりぇだかりぁ信用できんのじゃ!」
「わぁーかった分かった!おー可愛いぞクマども。」
「よし。」
え?クマ?
え、なにそれ、好きなの?
クマもいるの?
向こうに持ってくって?
まあ、いいけどさぁ。
そのクマの人形ほんとに持ってくの?
だって君たち。
もう高校生だよね?
***
新章スタートでございます。
変人。奇人。が描きたくて、異世界の華々しい貴族の学園ストーリーが書きたい。
これはもう、合体するしかない!
というわけでですね。こうなりました。
面白い面白くないが恐ろしく分かれる話になると思うので、あわないなぁ…って人ごめんなさい!
万人向けじゃない!ただ1人のための作品を作りたい!と、格好いいこと言ってみるまりりあです。
数多くの異世界乙女ゲームもの読んできたんですけど、ここまで頭可笑しいものは無かったので、どうなることやら。
前途多難で頑張ります!
では、また次の機会に。