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世の中は、技術は発展し以前は魔紋介して行われていた魔法が、今や魔導師達は魔導機械を体に埋め込むことにより、マニュアル化され多くの人が魔導へと手を出すことが出来る時代へと突入した。後の人々はこの時代の魔導師達のことを『機械仕掛けの魔導師』と呼んだ。
「昔々、この地は草木は枯れ荒れ果てた山であったそうな。そこへ一人の男が現れた。その男は、まず山を丸くくりぬき窪地を作った。次に窪地の側に湖を一瞬で生み出し、草木よ芽吹けと男がいうと荒れ果てた山に草木が芽吹いた。更に男はその山を永久凍土の結界で覆い、後に氷の一族と呼ばれる一族の安住の地を築いた。この男は人々か尊敬や畏怖を込めて氷神と呼ばれた。」
この物語はそんな『機械仕掛けの魔導師』が活躍した時代に生きた、機械仕掛けではない、魔紋を介した導力を使い世の中を歩いていく、とある氷の一族の末裔の物語だ。