5 夢と現実
「……何て…夢………何で、こんな夢…見たんだろ………。」こんな残酷な夢……だったなんて…。
あの人は、誰?分からない……。顔も見えなかった…。……夢だし…早く、こんな嫌な夢…忘れよう…。 翌日 学校行くの憂鬱だな……。そう思いながら、布団からでる……。 ピチャ 床に何か冷たい、液体がある事にきづく……。 「?」
床には、赤い液体が一面に広がっていた……。 「なに…!?」
血を見て、うろたえるみやび……。ピチャン……。 上から、何かが落ちてくる…恐る恐る見上げてみる。
「…ヒッ…!?………い………イヤーーー!!」
そこには、身体じゅう傷だらけの人が、吊されていた「あれは……ゆめ?…それとも……?じゃあ………この人……。」
身体から力が抜け、震えが止まらない……。夢だと思いたくて、寝ようとすればするほど、夢ではない事が判ってしまう…。
「どうしてこんな事に……。」みやびは、携帯を取り、隼人に連絡した。 「もしもし?」
「隼人?助けて…!」
泣きながら隼人に助けを求める。 「何かあったのか?すぐ行くから待ってろ!」
「どれくらい?早く…来て……。」
バタン! ドアが勢いよく開ける音……。そして、みやびのいる部屋まで走ってくる……。 「は…やと?」
ガチャ ドアを開け、隼人が現れる。 「大丈夫か?みやび?…何だ?何があった?」
「分からないの!起きたら、こんな事に……!」
みやびを抱きしめ落ち着かせ電話をかける。数分後、警察が到着し、現場検証が行われ死体が回収された。