#81 Un bye friends⑤
剣を構える。
さて、最後の戦いだ。
『Linker Brave!』
赤いリコリスのカードを差し込む。
本来なら斧のフォームなのだが、構えた剣はそのままだ。
2本の剣が、火花を散らしながら交える。
鍔迫り合いの末、同時に一歩後ろへと下がる。
どうやら、力は互角らしい。
「じゃ、こうしよっか」
彼女は2本の剣を投げると、2体の幻影が現れた。
この前、東京湾でやったやつか。
「ならこっちも数で応戦だ」
『Linker Shinobi!』
オレンジのラナンキュラスのカードだ。
そして、4人に分身する。
2人がそれぞれ1対1となるよう影と対峙し、2人で彼女に臨む。
1人が足を掬おうとし、1人が彼女に対し猛攻を続ける。
……が、あたかも未来が見えているかのように簡単に避けられる。
「はぁ、じれったいね」
そう言うと、彼女は新たに取り出した黒い剣から謎の波動を出す!
そして分身と幻影を全て掻き消した!
「数の暴力じゃ互いにダメだね。そうだ、こうしよう」
彼女が指を鳴らすと、天井が大きく開いた。
満月の光が差し込む。
「上がってきなよ」
そう言い、彼女は飛んでいく。
「あぁ、やってやるよ!」
ピンクのコスモスのカードを差し込む。
『Linker WitchG!』
魔法少女の姿で空を飛び、大穴から地上へと舞い降りる。
綺麗な満月が辺りを照らす。
だが、満月の夜であるにも関わらず、星々は綺麗に輝いている。
ゆっくりと、地に足をつけた。
そこは、先日みんなで見た二つの湖の内の一方。
さらにその湖の内、一見ただの橋にしか見えないほど小さなダムで仕切られたスペースで、仕切られた内、片側は水位が低く、足をつけるスペースが大いにあった。
……黄色いガーベラのカードを差し込む。
『Linker Hero!』
ヒーローのような装甲がつく。
そして、彼女に一気に近づき、剣を振り続ける!
……しかし、無慈悲にもその剣は一撃たりとも命中しない。
「単調だね」
彼女は黒い巨大な剣を振り下ろした。
それは腹部に命中し、俺はその場に崩れた。
変身も、自動で解除される。
「見なよ、運命は大空の星々のように存在し、それぞれ違った輝きを見せる」
星々の光がより強くなる。
「私は好きな運命を、未来を選ぶ」
しかし、彼女が宙に突き上げた手を握ると、その輝きは失われ、月明かりだけが辺りを支配する。
「けれども、この満月を超える輝きは、未来は存在しないだろう」
彼女が手を開くと、その周囲に光の粒子が舞った。




