#62 母なる凶星、還るは彗星③ / 画竜添生①
穴の外に出ると、凶星は空に浮かび、街の方へとゆっくりと近づいていった。
そして、触手を伸ばし、人を飲み込んでいく。
「いままでの敵とは規格が違いすぎる……」
「あれヤバいよ! 早くなんとかしなくちゃ!」
策はない、だがあんなもの放っておけるものか!
凶星へと走り出そうとした次の瞬間、目の前に1人の女性が立ち塞がる。
紅の浴衣を着た白い髪の少女。
首元にはキャラクターものらしき絆創膏を貼っている。
そして、その後ろには何人もの忍びを連れていた。
「君たちの動き、ずーっと監視させてもらったよ」
「あなたは! 幹部のひとり、流畏咲!」
「あったりー」
彼女は笑顔で答えた。
「どけ、今はお前らの相手をしている場合じゃない」
「かなしいな〜、私たちだって楽しみたいのに。だって〜、街はあんなに楽しそうなんだよ?」
「は?」
「だって〜、ああやって大声出してさ、大人なんて大声出すのは楽しい時か怒鳴るときだけなんだから〜」
「極論だな」
「暴論だよ」
どうやら自覚はあるらしい。
「それでね〜、上の命令だからさ〜、あなた達を殺さなきゃなんだよね〜、なんか事情が変わったんだって〜」
彼女が脇差を構え、後ろの忍び達も次々と武器を構える。
「……これ、かなりマズくね?」
すると、忍羽が一歩前に出てきて、耳打ちする。
「ここは私と雄一で留める。だから一刻も早くあの怪物を……」
そして、忍羽と雄一が流畏咲の前に立つ。
「あなた達の相手は私たちよ」
忍羽がネズミ型の機械を床に叩きつけると、大量の煙幕が発生した!
そして、煙に隠れながら2人は次々と襲いかかる忍びを返り討ちにする!
「今だよ! 行って!」
「アイツを倒すのはお前らにしかできない!」
2人は煙の中から、大きな声を上げた。
「恩に着る! すぐに戻るからな!」
「絶対に耐えてよ!」
オレと愛鈴は煙から飛び出し、正面の忍び2人の顔面を踏み台にして、大勢の忍びの頭上を飛び越えていった!
そして、逃げる!
怪物の方に向かって!
「あらら」
「待ちやがれぇぇぇぇ!!!!」
忍びとは思えないほどドタドタしながら追いかけてくる!
ときどき電線の裏からクナイが飛んできたり、空から凧を展開して飛び降りてくる!
「柊命! 数が多すぎるよ!」
「クッソ! 自信はないがアレを使う!」
愛鈴を即座に抱っこし、彼女が担いでいた鞘のない剣の先端に指を当て、血を出す。
「しゅ、柊命ぁ!?」
何故か愛鈴が段々と熱くなってくるがお構いなしだ。
血をインクのようにし、走りながら宙に『疾』の文字を書く。
その文字に全身を突っ込むと、かかとから炎が発生した!
まさにエンジンのようだ!
「行くぞぉぉぉぉ!!!!!」
車を優に越えるスピードで道路を走り、市街地を越えていく!
「もう誰にも止められn……」
曲がりきれずに、建物の壁に衝突した。
……すぐさま立て直し、怪物の方へと向かっていったのであった!
私生活がvery busyなので投稿頻度が1日1話になるかもです。
でも頑張って10月中には完結を……
あ、あと推敲する余裕がなくなったんで、誤字脱字あるかもです。
確認はしません。忙しいからね。




