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#49 硬ぇって!

「勝負だ小僧! 一度あのテイマーを退けた実力、見せてもらおうか!」


 忍羽はもう完全無視されてる……


 とりあえず、オレンジのラナンキュラスの描かれたカードをスロットに差し込む。


『Linker Shinobi』


「変身!」


 蓋を押し出すと花びらが散り、忍びのスーツを形成した。


「ほぉ、これがお前の……地味すぎねぇか?」


「忍びが目立っちゃ駄目だろうが!」


 懐から巻物を取り出し、広げると、3人の分身が現れる!


 そして、全員でクナイを持って襲いかかる!


「ほらよっ」


 男は右腕を伸ばすと、そこから火炎放射器が現れ、分身もろとろ全てを燃やし尽くした!


 巻物も発動する前に燃え尽きてしまう!


「は、はぁ!?」


 火がついた服を叩きながら距離を取る。


「分身なんて燃やせば同じじゃねえか」


「……火系の技持ちとは…武が悪いな」


 カードを抜き、青薔薇のカードを差し込む。


 いまは万全の状態だし問題ないはずだ!


『Linker Origin』


「レイヤーチェンジ!」


 蓋を押し出す、そして青い花びらが散り、変身する!


 剣を強く握り、切り掛かる!


「おっと」


 が、軽く手で受け止められてしまった!


「はぁ!?」


「よわっちいなあ」


「こ、この馬鹿力ぁ!」


 すると、俺と男の間に1匹のネズミが投げ込まれる。


「あっ……」


 目を閉じる。


「む? 何……ぬわ!?」


 ネズミは激しく光を放出した!


 フラッシュバンだ。


 相手の目がやられてる隙に一撃を……硬ぇって!


 急いで距離をとった。


「マズいかもしれんかなり」


「逃げる?」


「全然アリ。だけどこの程度の成果じゃ次戦う時の対策のしようがない」


「なるほど」


「ネタ、あと何種類仕込んである」


「実用2、攻撃7」


「……もうちょい頑張ってみるわ」


 剣を握り直した。


「なんだ? 作戦会議はこれで終わりか?」


「会議ってほど立派なもんじゃねぇよ」


 一気に近づき、剣を振り上げる!


 鎧が硬く、火花が飛び散る。


 しかし、あまり傷ついているようには見えない。


「甘いな!」


 男が拳を振り下ろした。


 それを剣で受け止めるが、あまりの力に足がわずかに地面にめり込む。


 そこにすかさず忍羽が銃を撃ち放った!


 銃弾はまっすぐ飛び、頬を掠め取る……はずだった。


 その弾は男の肌に触れると激しく摩耗し、そのまま小さな鉄屑となった!


「嘘でしょ!?」


「はぁ!?」


「どうだ! 昔受けた実験のおかげで、今の俺の体は黄金より硬いぜ!」


「黄金は硬くねぇよ!」


「ありゃ、そうか? まあいい! 俺の力、とくと味わいやがれ!」


 巨大な拳が、腹部に激しい衝撃を与えた!


 そのまま吹き飛ばされ…ずに、手袋をはめた手と靴の摩擦で壁との衝突を免れる。


「ここは一旦撤退しよ!」


「あぁ……」


 忍羽がネズミ型機械を床に叩きつけると、白い煙が発生し、数秒後には姿を消していた。


「……大した事ないじゃねぇか」






「……次はもっと慎重に行こっか」


「あぁ、慎重さでどうにかなるものかはわからんが」


 俺たちは敵を目の前に命からがら逃げてきた。


 いや、あれはさ、手に負えないって。


 ……以前だったら、もっと挑戦的に戦っていたと思う。


 だが、今は戦力が半分しかいない。


 それに、俺らは2人とも柊命と愛鈴に実力は劣る。


 かなりキツい。


「ただいま」

「ただいまー」


「お帰り」


 キッチンには雄一がいた。


「ん? 何か作ってるのか?」


「ああ、運結が三不粘(さんぷーちゃん)ってやつ食べたいって言い出して、どこにも売ってないみたいだから作ろうと思って。レシピ自体はシンプルだし」


「お前……三不粘を作るとか……ご愁傷様」


「可哀想に、目も当てられないよ」


「え、僕そんなヤバい事しようとしてる!?」


「いや、完成度を追求しないなら別に問題ないさ」


「そ、そうか?」


「それより聞いてよー! 勝ち筋見えないよー!」


「ああ、幹部と戦いに行ったんだったか?」


「それでさ、私がサポートで蒼馬がアタッカーとして戦ったんだけど、硬すぎて攻撃通らないよー」


「そうか。ま、そりゃ幹部は強い。4人しかいないだけある」


「あの黄金野郎なんであんな硬いのー!?」


「……黄金野郎?」


「え? うん。ピカピカの鎧と拳だった」


「……そうか」


「どうかしたの?」


「いや、なんでもない。とりあえず三不粘作るよ」


 果たして、雄一の腕の体力は持つのか……!

Q.三不粘とは?


A.中国の伝統的なスイーツで、皿、箸、歯の3つからくっつかない事から三不粘と呼ばれている。材料はシンプルだが、調理工程の難しさから、人に出せるレベルのものとなると日本で作れる人は少数。さらに難しいだけでなく非常に疲れを伴い、回転効率も悪いため、店の料理には向かない。


 ……というのが調べた見解

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