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#36 もうすでに日常の一部

2025年 4月15日 (TUE)


 久しぶりにペンを取ってみた。


 最近はペンより剣を持つことが多かったが、まだ感覚は衰えていないようだ。


 机に向き合い、液タブに絵を描き始める。


 そして1時間後、1枚の絵が完成した。


 やはり腕は落ちていない。


 次に、久しぶりに漫画を描いてみようとする。


 ……いや、いい内容が思いつかない。


 アイツらと関わっていけばいずれ何か見えてくるかもと思っていたが、今となってはかなり浅はかな考えだったと思っている。


 現実での関わりじゃ、アイツらの本心や行動理念、そして過去はなかなか見えてこない。


 今の俺にできることは、せいぜい違う世界線の人間と一緒に暮らしていく中で、その人間性の違いを考え、理解し、展開していくことだ。


 とはいえ、全員日本人ではあるんだよな。


 これ、大して考え方とか変わらないかもな。


 ……それでもまぁ、自分自身はかなり変われたと思う。


 この1週間ちょっとで、怪物と戦い、魔法を見て、そして人を殺めた。


 最後は今でも何か思うところはあるが、どれも基本はない経験だ。


 でもまぁ何より……今が一番楽しい。


 今はただ、コイツらと暮らしていきたい。


 ペンを机に置き、部屋を後にした。


 今日の夕飯は何にしようか。




2025年 4月16日 (WED)


 大学が終わり、バスに乗って駅に戻ってきた。


 ここから3駅で家の最寄りまで着く。


 最近は何かと忙しい日々だったが、最近は特に進展がなく、めっちゃ平和だ。


 平和すぎる記念にコンビニでスイーツを買ってきた。


 ちゃんと4人分。


 何かを買うとき、4人分を買ってくるのにも慣れてきた。


 食の好みもわかってきた。


 愛鈴がロールケーキ、忍羽はプリン、柊命は……季節限定とか新作買っておけば喜ぶ。


 今回の場合は苺系のスイーツだな。


 ちなみに俺はコーヒーゼリーだ。


 モンブランもいいけど秋に食べたい。


 買い物を終え、エコバッグの中にスイーツを入れ、家へ帰った。




 何事もなく、たまに街に弱めの怪物が現れ、それを倒し、家に帰る。




 それから、10日ほどが経過した。





2025年 4月27日 (SUN)


 その日も、特に何か起きることはなく、平和に過ごしていた。


 そして23時、もう眠りにつこうとしていた頃だった。


 今日もお守りのように白いルービックキューブをベットの近くに置いた。


 最近はだんだんと熱くなってきていて、ポーチなどに入れている分にはなんともないのだが、触っているときだけ異様に熱い。


 いよいよ鍋つかみが欲しくなってきた。


 そこまでして持つべきものなのかは定かではないが。


『Prrrr♪ Prrrr♪』


 突然、スマホの電話が鳴った。


 ……非通知だ。


「もしもし」


『どうもーお久しぶりー』


「……誰?」


『あれー忘れちゃったの!? それじゃ、誰でしょーか?』


 何か知ってる名前を思い浮かべる。


「もしかして……流華?」


『え誰それ?』


「違うか……」


『それじゃ、正解言っちゃうね。正解はーでれでれでれでれでれデン! そういえば前会ったとき名前教えてなかったね!』


「???」


『ま、今後も一切名前を教える気はないけどね。でもまぁ、会ってみれば誰かわかるよ。それじゃあ君の家の前で待ってるよ』


「え? あ、ちょっと待……!」


 電話が一方的に切られた。


 この部屋からだと玄関の方は見えないな……


 一応、パジャマから普段着に着替え、外に出た。


「やぁ、久しぶりだねお兄さん」


「あー、確かにそんな雰囲気だったな」


 玄関の扉を開くと、目の前にいたのは俺より身長の高い、トパーズのような目をした長い金髪の少女だった。


 そう、3週間ほど前にあの白い箱を渡してきた張本人だ。


「行きつけのカフェがあるの。そこで話そっか」


「……寝たいんだけど」


「まぁまぁ、これは君たちにとって大事な話になるから」

さて、そろそろプロローグが終わりそうですね。


とはいえ、実に1/3の内容が終わったわけだけれど。

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